2 / 3
正義
決意
しおりを挟む
「延長お願いします」
俺は執事に頼み込んだ。
俺を差し出すという意味はよく分からなかったが、江本を逮捕するために正義のために3日間延長することを決意した。
「それでは、延長の前にもう1度確認させていただきます」
「3日間延長であなたを頂きます。詳細については説明出来ません。そして、3日後の死は免れません。以上です。大丈夫であればこれで延長の契約は成立致します」
「よろしいでしょうか?」
「大丈夫です。お願いします」
俺が起きた場所は病院のベッドに見える。
そばに後輩の田中が椅子に座っていた。
「先輩意識戻ったんですか」と田中が安堵の表情で言葉をかけてくれた。
「江本に刺されたって報告が入ってヒヤヒヤしましたよ」
これ以上心配かけさせる訳にはいかない。
そう思い笑顔を浮かべた。
笑顔の裏で俺は生き返ったのか、それとも夢を見ていただけなのかわからない状況で頭がいっぱいだった。
そんな時、病室にもう一人先輩である矢代さんが入ってきた。
「川上調子はどうだ」
「まだまだ大丈夫ですよ。そんなことより江本と少年はどうなったんですか」
「少年はお前が刺された後無事保護したが、江本には逃げられた。今も捜索中だ」
少年が助かったと聞いて、少しホッとしたが、江本がまだ逃走中で不安な状況である。
「まぁ川上先輩はゆっくり怪我を治してください」
「そうだ。お前はしっかりと休め」
と2人が俺の身を気にかけてくれた。
そう言った後矢代さんと田中は病室を後にした。
本当は俺だってゆっくり休みたいが、どうしてもあの時の事が夢だと思えず、あと3日のうちに江本を捕まえるために周りを見計らって病室を抜け出した。
俺は執事に頼み込んだ。
俺を差し出すという意味はよく分からなかったが、江本を逮捕するために正義のために3日間延長することを決意した。
「それでは、延長の前にもう1度確認させていただきます」
「3日間延長であなたを頂きます。詳細については説明出来ません。そして、3日後の死は免れません。以上です。大丈夫であればこれで延長の契約は成立致します」
「よろしいでしょうか?」
「大丈夫です。お願いします」
俺が起きた場所は病院のベッドに見える。
そばに後輩の田中が椅子に座っていた。
「先輩意識戻ったんですか」と田中が安堵の表情で言葉をかけてくれた。
「江本に刺されたって報告が入ってヒヤヒヤしましたよ」
これ以上心配かけさせる訳にはいかない。
そう思い笑顔を浮かべた。
笑顔の裏で俺は生き返ったのか、それとも夢を見ていただけなのかわからない状況で頭がいっぱいだった。
そんな時、病室にもう一人先輩である矢代さんが入ってきた。
「川上調子はどうだ」
「まだまだ大丈夫ですよ。そんなことより江本と少年はどうなったんですか」
「少年はお前が刺された後無事保護したが、江本には逃げられた。今も捜索中だ」
少年が助かったと聞いて、少しホッとしたが、江本がまだ逃走中で不安な状況である。
「まぁ川上先輩はゆっくり怪我を治してください」
「そうだ。お前はしっかりと休め」
と2人が俺の身を気にかけてくれた。
そう言った後矢代さんと田中は病室を後にした。
本当は俺だってゆっくり休みたいが、どうしてもあの時の事が夢だと思えず、あと3日のうちに江本を捕まえるために周りを見計らって病室を抜け出した。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜
月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。
だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。
「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。
私は心を捨てたのに。
あなたはいきなり許しを乞うてきた。
そして優しくしてくるようになった。
ーー私が想いを捨てた後で。
どうして今更なのですかーー。
*この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
愚者による愚行と愚策の結果……《完結》
アーエル
ファンタジー
その愚者は無知だった。
それが転落の始まり……ではなかった。
本当の愚者は誰だったのか。
誰を相手にしていたのか。
後悔は……してもし足りない。
全13話
☆他社でも公開します

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
【商業企画進行中・取り下げ予定】さようなら、私の初恋。
ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。
彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。
「誰も、お前なんか必要としていない」
最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。
だけどそれも、意味のないことだったのだ。
彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。
なぜ時が戻ったのかは分からない。
それでも、ひとつだけ確かなことがある。
あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。
私は、私の生きたいように生きます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる