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第9話
訣別の時 8
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私はついに泣き出してしまった。
メリナの仕打ちが酷かったこともあるけれど、怖くて仕方なかったから・・・。
メリナは私の涙を舌で舐めとりながら、頬を紅潮させる。
私は聖母ローニャ。彼女は魔神の従者。
そのはずなのに私と彼女の立場は実質的には逆だった。
私は蜘蛛の罠にかかった獲物のようにメリナのおもちゃのようだった。
私がそう悟ったことを察したのかメリナは、勝ち誇ったかのようにフンっと鼻を鳴らすと
「我が神は仰いました。貴女を四六時中辱めよと。
つまり夢の中以外でも貴女は安心できませんよ?
ここでは忠義者のフェリックスが邪魔ですが、この神殿を放棄した後、貴女は私の居住区に監禁します。
夜は我が神が。昼間は私が徹底的にいたぶって差し上げます。
最終的には私の事をお姉様と呼んで服従するまで徹底的に貴女を破壊して差し上げるので、今のうちにお覚悟を・・・。」
と宣言した。
だけど、チャームはその言葉の違和感を察した。
(嘘ね。
メリナ、貴女。お父様の命令以上の事をしようとしているでしょう?
お父様がご自身が獲物と定めた相手にそこまで手を出させるものですかっ!
ローニャの事を四六時中いたぶるなんて許すわけがない。)
チャームの指摘にメリナは「うっ」と、声を上げて狼狽えた。図星だったらしい。
(おおよそ命令されたのは言葉による責め苦のみ。今、ローニャにしていることは神に対する背信かっ!?)
私に対しては強気のメリナも流石に魔神シトリーの御子であるチャームには逆らえない。
慌てて私と共に水に沈んだ体をまずは床に上げてから、跪いて頭を下げた。
「め、滅相も御座いません。わ、私に行き過ぎた点があったようです。
以後、気をつけます。」
そういって謝罪するメリナに対しチャームは残酷な宣言をする。
(いいえ。許しません。
お父様が再臨なされた暁には貴女に暫くの間はお仕置きのご褒美を与えないように進言するからそのつもりでいてっ!!)
その言葉を聞いたメリナは、絶望した表情を浮かべて謝った。
「そ、そんなっ!! そんな無慈悲なっ!!
ローニャ様ばかりにお仕置きの快楽をお与えになられるおつもりですかっ!?
そんな・・・そんなぁ・・・やだぁ・・・」
そんなにショックなの・・・? と思ってしまうほどメリナは狼狽え、泣き出してしまった。
「お願いしますっ!! 何でもしますっ!!
何でもしますから、ご褒美をっ!! お願いしますチャーム様っ!!」
その時のメリナは異常だった。瞳孔が開くほど目をむいて、涙ながらに必死に訴えるのだった。
(ああ・・・この子は本当に壊れてしまっているのね。)そう思わずにはいられなかった。
そしてチャームはそんなメリナの訴えを逆手に取って要求をする。
(何でもするって言ったわね?
では、私の元へ銀の鎖と赤の宝石。
それに蝋燭と紙と鉛筆。
それから甘いアメを用意しなさい。)
「か、かしこまりましたっ!! はいっ!! はいっ!! 只今っ!!」
許されると思ったメリナが喜んで外へ駆け出していった。
・・・ていうか、あの子。また着替え忘れてるし~~~っ!!
メリナの仕打ちが酷かったこともあるけれど、怖くて仕方なかったから・・・。
メリナは私の涙を舌で舐めとりながら、頬を紅潮させる。
私は聖母ローニャ。彼女は魔神の従者。
そのはずなのに私と彼女の立場は実質的には逆だった。
私は蜘蛛の罠にかかった獲物のようにメリナのおもちゃのようだった。
私がそう悟ったことを察したのかメリナは、勝ち誇ったかのようにフンっと鼻を鳴らすと
「我が神は仰いました。貴女を四六時中辱めよと。
つまり夢の中以外でも貴女は安心できませんよ?
ここでは忠義者のフェリックスが邪魔ですが、この神殿を放棄した後、貴女は私の居住区に監禁します。
夜は我が神が。昼間は私が徹底的にいたぶって差し上げます。
最終的には私の事をお姉様と呼んで服従するまで徹底的に貴女を破壊して差し上げるので、今のうちにお覚悟を・・・。」
と宣言した。
だけど、チャームはその言葉の違和感を察した。
(嘘ね。
メリナ、貴女。お父様の命令以上の事をしようとしているでしょう?
お父様がご自身が獲物と定めた相手にそこまで手を出させるものですかっ!
ローニャの事を四六時中いたぶるなんて許すわけがない。)
チャームの指摘にメリナは「うっ」と、声を上げて狼狽えた。図星だったらしい。
(おおよそ命令されたのは言葉による責め苦のみ。今、ローニャにしていることは神に対する背信かっ!?)
私に対しては強気のメリナも流石に魔神シトリーの御子であるチャームには逆らえない。
慌てて私と共に水に沈んだ体をまずは床に上げてから、跪いて頭を下げた。
「め、滅相も御座いません。わ、私に行き過ぎた点があったようです。
以後、気をつけます。」
そういって謝罪するメリナに対しチャームは残酷な宣言をする。
(いいえ。許しません。
お父様が再臨なされた暁には貴女に暫くの間はお仕置きのご褒美を与えないように進言するからそのつもりでいてっ!!)
その言葉を聞いたメリナは、絶望した表情を浮かべて謝った。
「そ、そんなっ!! そんな無慈悲なっ!!
ローニャ様ばかりにお仕置きの快楽をお与えになられるおつもりですかっ!?
そんな・・・そんなぁ・・・やだぁ・・・」
そんなにショックなの・・・? と思ってしまうほどメリナは狼狽え、泣き出してしまった。
「お願いしますっ!! 何でもしますっ!!
何でもしますから、ご褒美をっ!! お願いしますチャーム様っ!!」
その時のメリナは異常だった。瞳孔が開くほど目をむいて、涙ながらに必死に訴えるのだった。
(ああ・・・この子は本当に壊れてしまっているのね。)そう思わずにはいられなかった。
そしてチャームはそんなメリナの訴えを逆手に取って要求をする。
(何でもするって言ったわね?
では、私の元へ銀の鎖と赤の宝石。
それに蝋燭と紙と鉛筆。
それから甘いアメを用意しなさい。)
「か、かしこまりましたっ!! はいっ!! はいっ!! 只今っ!!」
許されると思ったメリナが喜んで外へ駆け出していった。
・・・ていうか、あの子。また着替え忘れてるし~~~っ!!
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