105 / 150
第8話
闇の戦巫女 6
しおりを挟む
メリナはショックを受ける私の肩に手を置くと慰めるように私の偉業を讃えてくれた。
「このシステムをご存じないのは仕方ありません。
階位の低い神は一度依り代を破壊されるとカナーンに再臨するまでに千年の時は必要だと言われています。
短命の人間には千年間の知識伝達する術などなく、討伐したと思った神が復活なされることを知る由も無かったのです。
(※カナーンとは物語の舞台となる世界の通称。)
しかも魔神シトリー様ほどの神を消滅させた勇者はいません。
だから、御存じなく勇敢に挑まれたのです。
魔神シトリー様ほどの神ならば、10年もあれば再臨が可能なことを・・・。」
「ローニャ様。それはつまり、貴女様がそれほど稀代の勇者だったという証拠です。
長きに渡って知られていない秘密に到達できたのは、あの神官騎士を並び立つに相応しい天才の貴女だったから可能だったこと。
どうぞ、御自分をお責めになられませんように。そして、お仲間の武勇をどうぞ誇ってあげてください。
貴女方は偉業を達成なされた勇者なのです。」
メリナの慰めを聞いて、仲間の死に意味があったと知り、私は涙をこらえきれずにいた。
走馬灯のように私の脳裏には共に戦った仲間の勇姿が浮かんでは消えた。
しかし、メリナは私に名誉を教えてくれたが、それと同時に絶望も教えてくれた。
「神は仰いました。
その偉業を讃え、再臨の暁には狂い死ぬまでローニャ様を抱くと。
ああ・・・っ!! な、なんて羨ましいっ・・・。」
そういいながらメリナの目はドンドン狂気的なほどに艶気が増していき、体は再び火照りだしたのか、息が荒くなり、やがて床に倒れ込んだ。
「だ、大丈夫っ!?」
慌てて私がメリナの体を抱き起そうとした時、彼女の目は既に正気を失っていた。
私がいるというのに己の乳房を抱きながら恍惚の表情で悶え始めていた。
「ああっ・・・。神がお与えになるあの快楽っ!!
わ、私・・・思い出しただけで・・・ああっ!!」
「メリナっ!? しっかりしてっ!!」
私が彼女を正気に戻そうと体をゆすっても彼女は正気に戻らず、やがて「ああああ~~~~っ!!」と、絶叫したかと思うと、全身を痙攣させながら失神してしまった。
メリナ・・・。その名の通り蜂蜜のように体を滴らせたまま意識を失った彼女を見ながら私は恐怖にとり憑かれる。
(こ、怖い・・・。わ、私もこんな目に合うのっ!?
快楽の虜にされ、理性を失ってしまうほど飼いならされてしまうのっ!?)
逃げなければ・・・。反射的にそう思ったが、体は行動に移せない。
恐怖のせいだけではない。
今は夜。そして、ここは闇の勢力の神殿。
力が増したチャームの呪いに囚われた私にはチャームの束縛に抗う事などできなかったの・・・。
(あら? ママ。何を逃げ出そうとしているのかしら?
貴女は私とここでお父様を待たなくてはいけないのよ?
そして、お父様の快楽と言う名の罰を受ければいいのよ。
貴女はお父様の快楽に抗えない。
そこの端女と同様にお父様に飼いならされたらいいのよ。
ふふふ。大丈夫。怖くなんかないわ。
そのときの貴女は、恐怖を感じる余裕もないほど快楽の虜にされ、理性なんか一瞬で失ってしまうんですから。)
「このシステムをご存じないのは仕方ありません。
階位の低い神は一度依り代を破壊されるとカナーンに再臨するまでに千年の時は必要だと言われています。
短命の人間には千年間の知識伝達する術などなく、討伐したと思った神が復活なされることを知る由も無かったのです。
(※カナーンとは物語の舞台となる世界の通称。)
しかも魔神シトリー様ほどの神を消滅させた勇者はいません。
だから、御存じなく勇敢に挑まれたのです。
魔神シトリー様ほどの神ならば、10年もあれば再臨が可能なことを・・・。」
「ローニャ様。それはつまり、貴女様がそれほど稀代の勇者だったという証拠です。
長きに渡って知られていない秘密に到達できたのは、あの神官騎士を並び立つに相応しい天才の貴女だったから可能だったこと。
どうぞ、御自分をお責めになられませんように。そして、お仲間の武勇をどうぞ誇ってあげてください。
貴女方は偉業を達成なされた勇者なのです。」
メリナの慰めを聞いて、仲間の死に意味があったと知り、私は涙をこらえきれずにいた。
走馬灯のように私の脳裏には共に戦った仲間の勇姿が浮かんでは消えた。
しかし、メリナは私に名誉を教えてくれたが、それと同時に絶望も教えてくれた。
「神は仰いました。
その偉業を讃え、再臨の暁には狂い死ぬまでローニャ様を抱くと。
ああ・・・っ!! な、なんて羨ましいっ・・・。」
そういいながらメリナの目はドンドン狂気的なほどに艶気が増していき、体は再び火照りだしたのか、息が荒くなり、やがて床に倒れ込んだ。
「だ、大丈夫っ!?」
慌てて私がメリナの体を抱き起そうとした時、彼女の目は既に正気を失っていた。
私がいるというのに己の乳房を抱きながら恍惚の表情で悶え始めていた。
「ああっ・・・。神がお与えになるあの快楽っ!!
わ、私・・・思い出しただけで・・・ああっ!!」
「メリナっ!? しっかりしてっ!!」
私が彼女を正気に戻そうと体をゆすっても彼女は正気に戻らず、やがて「ああああ~~~~っ!!」と、絶叫したかと思うと、全身を痙攣させながら失神してしまった。
メリナ・・・。その名の通り蜂蜜のように体を滴らせたまま意識を失った彼女を見ながら私は恐怖にとり憑かれる。
(こ、怖い・・・。わ、私もこんな目に合うのっ!?
快楽の虜にされ、理性を失ってしまうほど飼いならされてしまうのっ!?)
逃げなければ・・・。反射的にそう思ったが、体は行動に移せない。
恐怖のせいだけではない。
今は夜。そして、ここは闇の勢力の神殿。
力が増したチャームの呪いに囚われた私にはチャームの束縛に抗う事などできなかったの・・・。
(あら? ママ。何を逃げ出そうとしているのかしら?
貴女は私とここでお父様を待たなくてはいけないのよ?
そして、お父様の快楽と言う名の罰を受ければいいのよ。
貴女はお父様の快楽に抗えない。
そこの端女と同様にお父様に飼いならされたらいいのよ。
ふふふ。大丈夫。怖くなんかないわ。
そのときの貴女は、恐怖を感じる余裕もないほど快楽の虜にされ、理性なんか一瞬で失ってしまうんですから。)
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説


どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。


とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる