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第7話
危険が一杯、オーク群生地っ!! 4
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男どもが準備した食材ではつまらない料理しか作れない。俺たち女の目線で見ると不満だらけだった。
俺はせめて味に色を付けてあげたくて香草を摘みに行くことを思いついた。
「全く、ダメね男は。料理の事何にもわかって無いわ。
じゃぁ、せめて外にハーブを取りに行ってくるね?」
「あんっ!! ダメよローニャっ!
敵地で一人で動いちゃダメ。アタイとレジーナも一緒に行くわ。」
俺が動こうとすると慌ててナタリアとレジーナが付いてきてくれた。
本音を言うと火起こしして鍋を温めておいてほしかったけれど、この連帯感は大事にしたかった。
3人で基地の裏側の山に入って香草探しをしていると、とある一角にミントの群棲を見つけた。
「あら、いいじゃない。これで油漬けや干し肉の臭みを消せるんじゃない?」
ナタリアも目を輝かせて上機嫌だった。
「では、さっそく摘みましょう。きっと男性たちも喜ばれますわ。」
レジーナも積極的にミントを積んでくれたのであっという間に籠が一杯になった。香草が手に入れば味付けの方向性も決まる。そうなれば作る料理のイメージも具体的になるのだった。
俺達はテントに戻ると火おこしや食材の切り分け、水汲みなど分担して協力し合って34人分の食事を作った。
普通に大変だった。我ながら凄い・・・。凄いけど・・・。
「ねぇ・・・これ、毎日やるの?」
「一日3回?」
「・・・わ、私。自信ありません。」
料理人に男性が多い理由は味の感覚よりも体力面の問題とは聞いたことがあるけれど、それを実感してしまった。
「ちょっとアルバート様に文句言ってくる!!」
俺がアルバートの分の配膳をもってテントを出ると二人も追いかけてきてくれて3人でアルバートに直訴することになった。
まさかの俺達が直訴に来ると思っていなかったアルバートは「あ? すまない。そんなに大変だった?」と、配慮が足りていなかったと認めて謝ってくれた上に、調理の助手としてまだ若い少年2名を助手として加えてくれた。
「俺達、ホセとカレブです。ヨロシクっすっ!!」
彼らを見て俺は「あっ!! 君たちはっ!」と、驚きの声を上げる。
まだ若いやんちゃそうな少年二人は冒険者ギルドで最初にアルバートに突っかかってきた怖いもの知らずの少年達だったから。
「君達、来ちゃったんだ・・・。」
俺がそう言うと、少年たちは「はいっ!」と元気な返事をし、「俺達、アルバートの兄貴のためなら死ねるっす!!」と忠誠心をアピってくる。
うう~ん。あの闘争で惚れちゃったかぁ~・・・。
ただ、チャームは俺の反応がその程度なのはおかしいと言い出した。
(ねぇ、ローニャ。あの二人、ちょっとヤンチャな感じはするけどかなりの美少年よ?
どうして何も感じないの?)
言われてみればそうだった。しかもチャームまで気にならないと言い出した。
いよいよ俺達、アルバート以外の男に興味が無くなってる?
俺はせめて味に色を付けてあげたくて香草を摘みに行くことを思いついた。
「全く、ダメね男は。料理の事何にもわかって無いわ。
じゃぁ、せめて外にハーブを取りに行ってくるね?」
「あんっ!! ダメよローニャっ!
敵地で一人で動いちゃダメ。アタイとレジーナも一緒に行くわ。」
俺が動こうとすると慌ててナタリアとレジーナが付いてきてくれた。
本音を言うと火起こしして鍋を温めておいてほしかったけれど、この連帯感は大事にしたかった。
3人で基地の裏側の山に入って香草探しをしていると、とある一角にミントの群棲を見つけた。
「あら、いいじゃない。これで油漬けや干し肉の臭みを消せるんじゃない?」
ナタリアも目を輝かせて上機嫌だった。
「では、さっそく摘みましょう。きっと男性たちも喜ばれますわ。」
レジーナも積極的にミントを積んでくれたのであっという間に籠が一杯になった。香草が手に入れば味付けの方向性も決まる。そうなれば作る料理のイメージも具体的になるのだった。
俺達はテントに戻ると火おこしや食材の切り分け、水汲みなど分担して協力し合って34人分の食事を作った。
普通に大変だった。我ながら凄い・・・。凄いけど・・・。
「ねぇ・・・これ、毎日やるの?」
「一日3回?」
「・・・わ、私。自信ありません。」
料理人に男性が多い理由は味の感覚よりも体力面の問題とは聞いたことがあるけれど、それを実感してしまった。
「ちょっとアルバート様に文句言ってくる!!」
俺がアルバートの分の配膳をもってテントを出ると二人も追いかけてきてくれて3人でアルバートに直訴することになった。
まさかの俺達が直訴に来ると思っていなかったアルバートは「あ? すまない。そんなに大変だった?」と、配慮が足りていなかったと認めて謝ってくれた上に、調理の助手としてまだ若い少年2名を助手として加えてくれた。
「俺達、ホセとカレブです。ヨロシクっすっ!!」
彼らを見て俺は「あっ!! 君たちはっ!」と、驚きの声を上げる。
まだ若いやんちゃそうな少年二人は冒険者ギルドで最初にアルバートに突っかかってきた怖いもの知らずの少年達だったから。
「君達、来ちゃったんだ・・・。」
俺がそう言うと、少年たちは「はいっ!」と元気な返事をし、「俺達、アルバートの兄貴のためなら死ねるっす!!」と忠誠心をアピってくる。
うう~ん。あの闘争で惚れちゃったかぁ~・・・。
ただ、チャームは俺の反応がその程度なのはおかしいと言い出した。
(ねぇ、ローニャ。あの二人、ちょっとヤンチャな感じはするけどかなりの美少年よ?
どうして何も感じないの?)
言われてみればそうだった。しかもチャームまで気にならないと言い出した。
いよいよ俺達、アルバート以外の男に興味が無くなってる?
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