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第6話
ヒロイン揃い踏み 4
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「さぁ、かかっておいでっ!
あんた達みたいなフェニャチン野郎に逝されるほどアタイは甘い女じゃないよっ!!」
ナタリアが啖呵を切る姿がカッコよくて俺もそれに続いた。
「そうだっ!! 俺達、お前達みたいなのに負けないぞっ!!」
・・・え?
俺はナタリアの啖呵に続いた後、一瞬の間を置いてナタリアの言葉を理解してしまった。
「きゃあああっ!! ナ、ナタリアっ!!
貴女、女の子なのになんてはしたないこと言うのよっ!!」
(ママ、今は喧嘩中よっ!!
それぐらいいいじゃないっ!!)
動揺して顔を真っ赤にして騒ぐ俺をチャームがなだめようとするけど、そういう事じゃないもんっ!!
(やだやだっ!! アルバート様にはしたない子だと思われちゃうっ!!)
(大丈夫っ!! 縛られて喜ぶような子は、十分はしたないよっ!!)
(酷いっ!!)
俺に呆れたのはチャームだけじゃない。ナタリアも「あ、アンタ。こんな時に何言ってんのさっ!?」と、困惑気味。
さらに冒険者たちも呆れていた。が、すぐに俺達の美貌に気が付き、いやらしい顔をしながら剣を構えなおす。
「へっへっへ。随分、可愛らしい事を言うかと思えば、二人とも随分、別嬪じゃねぇか。
よおしっ! 皆やっちまえっ!!
自分が所詮、女だってことをわからせてやれっ!!」
その言葉を合図に冒険者たちは突撃してきた。
「あら。随分、舐めてくれたじゃないっ!!」
俺は彼の言葉に若干イラっと来て、向かってくる男たちの剣に対して手首打ちを次々に決めていく。
冒険者の大半が独学の剣術。いくら男女差があったところで幼いころから帝国式剣術を仕込まれている俺の敵ではなかった。
敵の攻撃を受け流し、返す刀で流れるように手首を打ち据える。女の力とは言えテコの原理で振り下ろされる長剣は簡単に男たちの手首の骨を砕いた。
「やるわねっ!! ローニャっ!!」
俺の活躍を見たナタリアも負けずに大斧で男たちをなぎ倒す。流石、重戦士を多く輩出しているモトリル出身。荒々しい動きだけれども、大斧でその動きは脅威だった。
斧の背の部分で殴っているとはいえ、男たちの武器や肋骨は無惨に砕かれてしまう。
あっという間に俺達の前には戦いに敗れた男たちが悶絶して横たわる山が出来ていた。
(ナタリア。初めて対峙したときに一角の戦士だとは感じていたけれど、一党を率いただけあって根性だけでなく流石に強いわね。)
俺がナタリアの強さに感心していた時、すでに他の冒険者は戦闘意思を失っていた。アルバートだけでなく仲間の俺達でさえ、彼らの敵ではなかったからだ。
しかし、そんな中、一人の細身の戦士が俺達の前に進み出て来た。
「ほう、二人ともいい腕だ。だが、俺に勝てるかな?」
彼を一目見て俺は手練れと気が付いた。
「面白いじゃないっ!! やってあげるわっ!!」
ナタリアは彼の挑発に乗って突っ込んでいった。
「ダメよっ!! 二人一緒じゃないと彼には勝てないっ!!」
と、口で言って止まるわけもなく、仕方なく俺もナタリアの後に続いて突撃するのだった。
あんた達みたいなフェニャチン野郎に逝されるほどアタイは甘い女じゃないよっ!!」
ナタリアが啖呵を切る姿がカッコよくて俺もそれに続いた。
「そうだっ!! 俺達、お前達みたいなのに負けないぞっ!!」
・・・え?
俺はナタリアの啖呵に続いた後、一瞬の間を置いてナタリアの言葉を理解してしまった。
「きゃあああっ!! ナ、ナタリアっ!!
貴女、女の子なのになんてはしたないこと言うのよっ!!」
(ママ、今は喧嘩中よっ!!
それぐらいいいじゃないっ!!)
動揺して顔を真っ赤にして騒ぐ俺をチャームがなだめようとするけど、そういう事じゃないもんっ!!
(やだやだっ!! アルバート様にはしたない子だと思われちゃうっ!!)
(大丈夫っ!! 縛られて喜ぶような子は、十分はしたないよっ!!)
(酷いっ!!)
俺に呆れたのはチャームだけじゃない。ナタリアも「あ、アンタ。こんな時に何言ってんのさっ!?」と、困惑気味。
さらに冒険者たちも呆れていた。が、すぐに俺達の美貌に気が付き、いやらしい顔をしながら剣を構えなおす。
「へっへっへ。随分、可愛らしい事を言うかと思えば、二人とも随分、別嬪じゃねぇか。
よおしっ! 皆やっちまえっ!!
自分が所詮、女だってことをわからせてやれっ!!」
その言葉を合図に冒険者たちは突撃してきた。
「あら。随分、舐めてくれたじゃないっ!!」
俺は彼の言葉に若干イラっと来て、向かってくる男たちの剣に対して手首打ちを次々に決めていく。
冒険者の大半が独学の剣術。いくら男女差があったところで幼いころから帝国式剣術を仕込まれている俺の敵ではなかった。
敵の攻撃を受け流し、返す刀で流れるように手首を打ち据える。女の力とは言えテコの原理で振り下ろされる長剣は簡単に男たちの手首の骨を砕いた。
「やるわねっ!! ローニャっ!!」
俺の活躍を見たナタリアも負けずに大斧で男たちをなぎ倒す。流石、重戦士を多く輩出しているモトリル出身。荒々しい動きだけれども、大斧でその動きは脅威だった。
斧の背の部分で殴っているとはいえ、男たちの武器や肋骨は無惨に砕かれてしまう。
あっという間に俺達の前には戦いに敗れた男たちが悶絶して横たわる山が出来ていた。
(ナタリア。初めて対峙したときに一角の戦士だとは感じていたけれど、一党を率いただけあって根性だけでなく流石に強いわね。)
俺がナタリアの強さに感心していた時、すでに他の冒険者は戦闘意思を失っていた。アルバートだけでなく仲間の俺達でさえ、彼らの敵ではなかったからだ。
しかし、そんな中、一人の細身の戦士が俺達の前に進み出て来た。
「ほう、二人ともいい腕だ。だが、俺に勝てるかな?」
彼を一目見て俺は手練れと気が付いた。
「面白いじゃないっ!! やってあげるわっ!!」
ナタリアは彼の挑発に乗って突っ込んでいった。
「ダメよっ!! 二人一緒じゃないと彼には勝てないっ!!」
と、口で言って止まるわけもなく、仕方なく俺もナタリアの後に続いて突撃するのだった。
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