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第5話
目覚めちゃったら責任取ってよ!! 12
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アルバートの魅力にチャームさえもやられてしまった事実を知り、俺がいつまでも不安がっているとナタリアが部屋のドアをノックした。
「ローニャ? いつまで荷下ろししているつもりなのさ?
早く大衆浴場に行かないとアルバート様が先についちゃうわよ。」
「わわっ!! ご、ごめんなさいっ!!
すぐ行きますっ!」
俺はナタリアを待たせてはいけないと焦り、それでも可愛い服と下着を選ばないといけない過酷な試練に立ち向かわなければいけなかった。
(うう~ん。あまりナタリアを待たせてはいけないし・・・。
そういえば前回ナタリアと出会った時もアルバートを待たせてしまったなぁ。
あの時は確か白のレース生地のブラと胸元の開いた黒のワンピースだったっけ・・・)
(だったら、今度は同じ服は除外して別のイメージで攻めてみたらいいんじゃないの?)
(うん、そうだね。ありがとう、チャーム!!)
アルバートへの恋心を自覚したチャームは非常に協力的だったので俺はアッサリ服を選ぶことができた。
(絶対に可愛いからっ!!)という後押しに女子は弱い。というか、その一言を待っていた。
俺はお気に入りのコーディネートであるボウタイ付きの白のブラウスの上に青のビスチェ。ピンクの花柄があしらっているフレアスカートを選択する。
(うう・・・折りシワが入っちゃってるよぉ・・・。気に入っていたのに~~)
冒険者の宿命に涙しながらマントを羽織りって帯剣すると、ナタリアが待つ廊下へ出る。
廊下の外には待たされた苛立ちで険しい顔になったナタリアが立っていた・・・が、
「きゃあっ! やっぱりローニャ、可愛いい~~~っ!!」
俺を見るなり機嫌が一変して、歓喜に満ちた声で俺に抱き着いてきた。
「わわっ!! ちょ、ちょっとナタリア~~っ」
「いや~ん! 可愛い、可愛いっ!!
もう、今すぐ食べちゃいたいくらいだよ~~っ!!」
ナタリアは俺の抗議の声など気にも留めずに猫かわいがりで俺の頭をナデナデしたり、頬にキスしてきたりした。
「や、やめてよぉ~~っ! ほら、急がないとアルバート様が待ってるぞっ!!」
女同士とはいえ体格差があるナタリアと俺ではいかんともしがたい腕力差があり、俺はナタリアを振りほどくことができない。仕方なくアルバートの名を上げてナタリアを正気に戻し、大衆浴場に向かった。
俺達が大衆浴場の建物の前までついた時にはすでにアルバートが到着していた。
「ご、ごめんなさいっ!! 待たせちゃった?」
「かまわないさ。女の子の支度が遅くなるのは承知の上さ。
それよりも二人とも可愛い服だね。よく似合っているよ。」
二人とも・・・? その言葉にちょっとイラっと来たけれど、改めて見るとナタリアも随分と可愛らしい清楚なイメージのいでたちだった。
「あら、アルバート様。女は常に1着、2着の勝負服を用意しているものですよ。」
ナタリアは随分、ご満悦の表情で自分の奥深さを演出してきた。
その余裕さから俺はナタリアが想像以上に強敵な恋のライバルになる予感を覚えるのだった。
「ローニャ? いつまで荷下ろししているつもりなのさ?
早く大衆浴場に行かないとアルバート様が先についちゃうわよ。」
「わわっ!! ご、ごめんなさいっ!!
すぐ行きますっ!」
俺はナタリアを待たせてはいけないと焦り、それでも可愛い服と下着を選ばないといけない過酷な試練に立ち向かわなければいけなかった。
(うう~ん。あまりナタリアを待たせてはいけないし・・・。
そういえば前回ナタリアと出会った時もアルバートを待たせてしまったなぁ。
あの時は確か白のレース生地のブラと胸元の開いた黒のワンピースだったっけ・・・)
(だったら、今度は同じ服は除外して別のイメージで攻めてみたらいいんじゃないの?)
(うん、そうだね。ありがとう、チャーム!!)
アルバートへの恋心を自覚したチャームは非常に協力的だったので俺はアッサリ服を選ぶことができた。
(絶対に可愛いからっ!!)という後押しに女子は弱い。というか、その一言を待っていた。
俺はお気に入りのコーディネートであるボウタイ付きの白のブラウスの上に青のビスチェ。ピンクの花柄があしらっているフレアスカートを選択する。
(うう・・・折りシワが入っちゃってるよぉ・・・。気に入っていたのに~~)
冒険者の宿命に涙しながらマントを羽織りって帯剣すると、ナタリアが待つ廊下へ出る。
廊下の外には待たされた苛立ちで険しい顔になったナタリアが立っていた・・・が、
「きゃあっ! やっぱりローニャ、可愛いい~~~っ!!」
俺を見るなり機嫌が一変して、歓喜に満ちた声で俺に抱き着いてきた。
「わわっ!! ちょ、ちょっとナタリア~~っ」
「いや~ん! 可愛い、可愛いっ!!
もう、今すぐ食べちゃいたいくらいだよ~~っ!!」
ナタリアは俺の抗議の声など気にも留めずに猫かわいがりで俺の頭をナデナデしたり、頬にキスしてきたりした。
「や、やめてよぉ~~っ! ほら、急がないとアルバート様が待ってるぞっ!!」
女同士とはいえ体格差があるナタリアと俺ではいかんともしがたい腕力差があり、俺はナタリアを振りほどくことができない。仕方なくアルバートの名を上げてナタリアを正気に戻し、大衆浴場に向かった。
俺達が大衆浴場の建物の前までついた時にはすでにアルバートが到着していた。
「ご、ごめんなさいっ!! 待たせちゃった?」
「かまわないさ。女の子の支度が遅くなるのは承知の上さ。
それよりも二人とも可愛い服だね。よく似合っているよ。」
二人とも・・・? その言葉にちょっとイラっと来たけれど、改めて見るとナタリアも随分と可愛らしい清楚なイメージのいでたちだった。
「あら、アルバート様。女は常に1着、2着の勝負服を用意しているものですよ。」
ナタリアは随分、ご満悦の表情で自分の奥深さを演出してきた。
その余裕さから俺はナタリアが想像以上に強敵な恋のライバルになる予感を覚えるのだった。
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