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第二章 裏切り
第六話
しおりを挟む今回はかなり短いです。
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「カハッ!!」
俺は突然の全身の痛みを感じ、思わず膝をついてしまった。
いや、正確には膝は付いていない。だが、現状指一本動かすことができない。
いったいなにが起こったんだ?
ふとなにか違和感を感じ、神経を集中させて空間把握をすると、それが見えた。
投げられた刃物から伸びている無数の細い糸が。
いったいどういうことだ?いくら細い糸とはいえ、流石に気付かないということはない。それどころか神経を集中させていなかったとはいえ、空間把握に引っかかりすらしなかった。それに糸だとしたら俺が刀を振り回していたときに切れていないとおかしい。
まさか
「これも魔法っていうやつか」
おそらくあらかじめ目印か何かを用意しておいて、発動させたらその目印同士を糸で繋げるとかそういうやつだろう。そうでないと刀で切れていなかったことに説明がつかない。
「くそっ!!なんでもありなのかよ」
そう悪態をつくと、仮面のやつが「言いたいことは言ったか?」と言いたげにナイフを取り出すと、それを俺に撃ってきた。
動くことができない俺は、目をつぶってそのナイフが俺を撃ち抜くのを待つしかなかった。
・・・・・。
いくら待っても全く痛みが襲ってこず、身体が動かせるようになっていることに気がついた。そして、俺の目の前に
「悪いとは思うのだけど、これ以上は黙って見物っていうわけにはいかないの」
眞城先生が立っていた。
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