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温泉に入る
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中心街の一番大きな宿に決め、散策に出かける事になった。
「可愛い建物が多いですね~」
黄色にピンクにブルーにグリーンと、パステル調の色合いがとても可愛い街並み。
雑貨屋などが多く、女の子が大喜びしそうな感じ!まあ、私以外は興味なさそうだけど・・・こんな時は
もう一人女の子がいればな~もっとキャッキャッと楽しいのに。
「はあ~ぁ」
ため息をつきながら三人を見ると
「どうしたのケイト?」
「ため息なんかついて」
「何だ」
「はあ~ぁ、別に~」
元々癒し人の女性は二割程度で、王子の旅に同行することも珍しいらしく、最近では先先代の時に一人いたぐらい。
昨日の件だけではないけど、何かと男同士だけの方が都合が良いと思うけど・・・
そう言えば出発の前に父さんが、”長い旅だから色々あると思うが、まあ目をつぶってやる事も必要だぞ”
と言ってたな~あれって、女の人の事だったのかな~もしかして私にも旅の間に彼氏が出来たりして!なんてね・・・
「ケイト、百面相してるけど?」
「そうですね、何か考えているんでしょうか?」
「・・・・・」
三人がそう言いあっているのに気付かず、しばらく百面相は続くのであった。
「見ました!ここの露天風呂!すごいんですよっ、広くて綺麗で、お湯が白いんですよ~」
この地域の温泉は乳白色が有名で人気らしい。
「これなら本当に混浴でも入れるかも・・・・」
夜遅くになると入る人もあまりいないと聞き、寝る前にしようと部屋でゆっくり夕食を待つことにする。
三人は先に入りに行った。今日もカリムさんと同じ部屋、今では一番安心出来る。
「良いお湯だったよ~」
王子が上機嫌で帰って来た。
「混浴って、女の人いましたか?」
私が興味津々に聞くと、ほんとに何人かいたらしい。
着替える所が別々で、入ると一つになるのなら・・・
「お湯に入るまでと戻る時だけ気をつければ、タオルがあるし、夕食までまだ時間があるし、よし入ろう」
「えっ、今から行くの?僕もう入れないよ、湯あたりしそう」
「お気づかいなく、カリムさんもミルズさんも上がってますよね?」
「うん、もう着替えてるはずだよ」
「行ってきます」
裸にタオルを持ち覗いてみると、広い温泉で人は少なく湯気で曇っているので大丈夫そう。
そーっとお湯に近づき、掛け湯をして体を沈める。
「はぁ~良いお湯、気持ちいい~」
少しトロっとしたお湯で、お肌つるつるになりそう。
普段はシャワーが多くお湯に浸かれるのも中々ないので、寝る前と朝早くと後二回は入ろうと決める。
「これだけ広いと泳げそう」
「それは止めとけ」
「えっ・・・カリムさん・・・何で・・・」
慌てて首まで浸かる。
「寝る前に入るんじゃなかったのか?」
「入りますよ、寝る前も朝も」
「・・・・湯あたりしそうだな」
「大丈夫ですよ、温泉好きだし」
「いや、俺がだ」
「・・・・・カリムさんも入るんですか?」
「当たり前だろ、お前一人で入らせられるか、混浴だぞ、他に男がいるんだぞ」
「じゃあ」
「あの二人も駄目だ」
「可愛い建物が多いですね~」
黄色にピンクにブルーにグリーンと、パステル調の色合いがとても可愛い街並み。
雑貨屋などが多く、女の子が大喜びしそうな感じ!まあ、私以外は興味なさそうだけど・・・こんな時は
もう一人女の子がいればな~もっとキャッキャッと楽しいのに。
「はあ~ぁ」
ため息をつきながら三人を見ると
「どうしたのケイト?」
「ため息なんかついて」
「何だ」
「はあ~ぁ、別に~」
元々癒し人の女性は二割程度で、王子の旅に同行することも珍しいらしく、最近では先先代の時に一人いたぐらい。
昨日の件だけではないけど、何かと男同士だけの方が都合が良いと思うけど・・・
そう言えば出発の前に父さんが、”長い旅だから色々あると思うが、まあ目をつぶってやる事も必要だぞ”
と言ってたな~あれって、女の人の事だったのかな~もしかして私にも旅の間に彼氏が出来たりして!なんてね・・・
「ケイト、百面相してるけど?」
「そうですね、何か考えているんでしょうか?」
「・・・・・」
三人がそう言いあっているのに気付かず、しばらく百面相は続くのであった。
「見ました!ここの露天風呂!すごいんですよっ、広くて綺麗で、お湯が白いんですよ~」
この地域の温泉は乳白色が有名で人気らしい。
「これなら本当に混浴でも入れるかも・・・・」
夜遅くになると入る人もあまりいないと聞き、寝る前にしようと部屋でゆっくり夕食を待つことにする。
三人は先に入りに行った。今日もカリムさんと同じ部屋、今では一番安心出来る。
「良いお湯だったよ~」
王子が上機嫌で帰って来た。
「混浴って、女の人いましたか?」
私が興味津々に聞くと、ほんとに何人かいたらしい。
着替える所が別々で、入ると一つになるのなら・・・
「お湯に入るまでと戻る時だけ気をつければ、タオルがあるし、夕食までまだ時間があるし、よし入ろう」
「えっ、今から行くの?僕もう入れないよ、湯あたりしそう」
「お気づかいなく、カリムさんもミルズさんも上がってますよね?」
「うん、もう着替えてるはずだよ」
「行ってきます」
裸にタオルを持ち覗いてみると、広い温泉で人は少なく湯気で曇っているので大丈夫そう。
そーっとお湯に近づき、掛け湯をして体を沈める。
「はぁ~良いお湯、気持ちいい~」
少しトロっとしたお湯で、お肌つるつるになりそう。
普段はシャワーが多くお湯に浸かれるのも中々ないので、寝る前と朝早くと後二回は入ろうと決める。
「これだけ広いと泳げそう」
「それは止めとけ」
「えっ・・・カリムさん・・・何で・・・」
慌てて首まで浸かる。
「寝る前に入るんじゃなかったのか?」
「入りますよ、寝る前も朝も」
「・・・・湯あたりしそうだな」
「大丈夫ですよ、温泉好きだし」
「いや、俺がだ」
「・・・・・カリムさんも入るんですか?」
「当たり前だろ、お前一人で入らせられるか、混浴だぞ、他に男がいるんだぞ」
「じゃあ」
「あの二人も駄目だ」
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