インフィニート!!

桜木雨

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十六話目!

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今日も美味しい焼きそばパン。
今日も美味しいメロンパン。
今日も美味しいいちごミルク。
現在僕はとても機嫌がいい。
それは、好物たちを思う存分味わうことができているからだ。
その3つ合わないんじゃない?ってそんなことないよ。(※個人の感想です)

「そういえばさ、KANAさん脱退するらしいね」
なんの脈略もなく、海斗が言った。
「ああ、らしいな。てっきり新しくグループ組むのかと思ってたら芸能界引退って」
と千景。
「お世話にもなってるからな。今度挨拶に行こう」
と桜介。
「確かKANAさんって慶さんの前のグループのセンターの方ですよね」
と月。
そう。KANAって声もダンスもいいって有名になって、デビュー後わずか3ヶ月でセンターに抜擢されて、もうそろそろグループ結成かと騒がれていて、メンバーの中では特に慶と仲が良かったはず…あれ?慶は?しゃべってなくない?
そう考えたところで、慶が久しぶりに口を開いた。
「ごめん。ちょっと大学の方行ってくる。午後の授業は先生になんとか言って誤魔化しといて」
「慶、頑張ってずっと無遅刻無欠席貫いてたじゃん」
と海斗。

「そんなこと言ってる場合じゃねぇんだよ!」

初めて聞いた慶の大声にその場の空気が凍る。

「ねぇ、慶。それはどうしても、授業休んでまで行かなきゃいけない用事なの?」
僕のその言葉に慶は力強く頷く。そこまで言うなら。僕には応援することしかできない。だから。
「じゃあ、行っておいで。悔いが残らないように」
そう言って、慶の背中を押す。
「「「「リーダー?!」」」」
みんなの裏返った声がしたけど、それでも僕は慶が決めたことだから。まぁ、先生への言い訳は海斗にやってもらうつもりだけど。

「行ってきます!」
そんな慶の声がした。
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