インフィニート!!

桜木雨

文字の大きさ
上 下
14 / 23

十一話目!

しおりを挟む
寮に着いたら、久瀬さんがいた。
あれ?今日来るって言ってたけ?
「久瀬さん、こんにちは。お久しぶりです」
「お久しぶりです、haruさん」
「何かあったんですか?」
「いえ、何かあったと言うわけではないのですが、ある企画をやろうと思いまして」
「企画…?」
「はい。詳しく言うと、アイドルってどんな生活をしているの?というテーマで、メンバーの皆さんにカメラをお渡しし、お互いを撮りあってみると言う企画です。そのための衣装も段ボールに入っていたはずですが?」
ああ。あの私服みたいな衣装ってそのためだったんだ。なるほど。
「入ってました。あれに着替えた方がいいってことですよね」
「はい」
「ねぇねぇ。なんの話してんのー?」
人と人の会話の間にへ行ってくるなんて、しかも仕事の会話に。度胸あるね、海斗くん。
「撮影の話です」
「ああ。その話ね」
知ってるんかい!てか、久瀬さんも真面目に答えるんかい!
「なになにー?みんなで撮影するやつ?」
慶、お前もか。
「さっさと撮影しちゃおうぜ」
君もか。桜介。
「「おーい。遅くなーい?」」
月と千景は許す。うん。
ずっとお留守番だったもんね。久瀬さんと一緒に待っててくれたんだよね。ごめん。
「じゃ、とりあえず着替えてくるね」
と僕が言うと、俺が選ぶ!と海斗が手を挙げる。
んじゃお願い。と言うと俺もと千景もついてくる。
部屋に入るなり、海斗が言う。
「リーダー。服この引き出し?」
「うん」
僕が答えるより先にというか、聞く前に開けてたよね。
まあ、いいけどさ。
特に見られて困るものは入ってないし。
二人はたくさんの服を箪笥から取り出してはベットの上へ放り投げていく。
ねぇ。待って。その服見てる?見てなくない?
というか、君たちは一体どんな服を求めているんだい?もう箪笥の底が見えるよ?
てか、ちゃんと片付けてよね。散らかした服。
「なぁ、千景。この服とかどう?」
ねぇ!もう、海斗の服になってんじゃん。僕のは?!そんなにいいのなかったの?一応、事務所が用意したやつなんだけど。
「いいですね。あ、確か俺の部屋に…」
走ってたよ。そんなに遠くないだろ。お前の部屋。
てかもう帰ってきたし。早くない?
「これ、どうですか?」
「いいねぇ」
あの。着るの僕なんだけど。本人の意見とか聞かないの?そんなことしないよね。うん、知ってた。
「「はい。これ着てね、リーダー!」」
今まで僕が選んできたどの服よりもかっこいいし、似合うと思うけど、一つ言わせ欲しい。

「服選んでくれてすっごく嬉しいんだけどさ、ベット片付けろよ?」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

邪気眼先輩

なすここ
キャラ文芸
†††厨ニ病††† 誰しも一度は通る道と言っても過言ではない、The黒歴史。 そんな黒歴史の真っ只中を最高に楽しんでいる奴らの他愛ない日常の1話完結型の物語。 ※この作品は色々な媒体の方に楽しんで頂くため、Novelism様、小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ様、NOVEL DAYS様にも掲載しております。

艶女ぃLIFEは眠れない

メバ
キャラ文芸
とある地方大学に事務職員として就職することになった引っ込み思案な青年、芦田 幸太は、不動産屋の勧めを断ることができずに『艶女ぃLIFE(エンジョイライフ)』という怪しくてダサめな名前のアパートに、安い家賃を条件に、管理人補助兼雑用係として住むことになった。 しかしそこは、ひと癖もふた癖もある50代女性ばかりが5人も住んでいるそれはもう騒がしいアパートだった。 引っ込み思案な幸太と、それを物ともせずにズカズカとつっこんでくるオバ・・・もとい、お姉様達。 そんな彼女達との交流で、幸太も少しずつ、彼女達に良い意味で毒されていく。 更新は不定期です。 本作品は、小説家になろう様、カクヨム様にも重複掲載しております。 ※本作は、50代女性に対し『ばばぁ』や『おばはん』といった言葉を使われることがあります。 これは決して女性蔑視などではなく、彼女達の大人の余裕や、大いなる包容力を表すため(のつもり)です。

宵どれ月衛の事件帖

Jem
キャラ文芸
 舞台は大正時代。旧制高等学校高等科3年生の穂村烈生(ほむら・れつお 20歳)と神之屋月衛(かみのや・つきえ 21歳)の結成するミステリー研究会にはさまざまな怪奇事件が持ち込まれる。ある夏の日に持ち込まれたのは「髪が伸びる日本人形」。相談者は元の人形の持ち主である妹の身に何かあったのではないかと訴える。一見、ありきたりな謎のようだったが、翌日、相談者の妹から助けを求める電報が届き…!?  神社の息子で始祖の巫女を降ろして魔を斬る月衛と剣術の達人である烈生が、禁断の愛に悩みながら怪奇事件に挑みます。 登場人物 神之屋月衛(かみのや・つきえ 21歳):ある離島の神社の長男。始祖の巫女・ミノの依代として魔を斬る能力を持つ。白蛇の精を思わせる優婉な美貌に似合わぬ毒舌家で、富士ヶ嶺高等学校ミステリー研究会の頭脳。書生として身を寄せる穂村子爵家の嫡男である烈生との禁断の愛に悩む。 穂村烈生(ほむら・れつお 20歳):斜陽華族である穂村子爵家の嫡男。文武両道の爽やかな熱血漢で人望がある。紅毛に鳶色の瞳の美丈夫で、富士ヶ嶺高等学校ミステリー研究会の部長。書生の月衛を、身分を越えて熱愛する。 猿飛銀螺(さるとび・ぎんら 23歳):富士ヶ嶺高等学校高等科に留年を繰り返して居座る、伝説の3年生。逞しい長身に白皙の美貌を誇る発展家。ミステリー研究会に部員でもないのに昼寝しに押しかけてくる。育ちの良い烈生や潔癖な月衛の気付かない視点から、推理のヒントをくれることもなくはない。

幽子さんの謎解きレポート~しんいち君と霊感少女幽子さんの実話を元にした本格心霊ミステリー~

しんいち
キャラ文芸
オカルト好きの少年、「しんいち」は、小学生の時、彼が通う合気道の道場でお婆さんにつれられてきた不思議な少女と出会う。 のちに「幽子」と呼ばれる事になる少女との始めての出会いだった。 彼女には「霊感」と言われる、人の目には見えない物を感じ取る能力を秘めていた。しんいちはそんな彼女と友達になることを決意する。 そして高校生になった二人は、様々な怪奇でミステリアスな事件に関わっていくことになる。 事件を通じて出会う人々や経験は、彼らの成長を促し、友情を深めていく。 しかし、幽子にはしんいちにも秘密にしている一つの「想い」があった。 その想いとは一体何なのか?物語が進むにつれて、彼女の心の奥に秘められた真実が明らかになっていく。 友情と成長、そして幽子の隠された想いが交錯するミステリアスな物語。あなたも、しんいちと幽子の冒険に心を躍らせてみませんか?

銀鉄高校バトルードエス王子と姫と騎士の話ー

リョウ
キャラ文芸
マモルはある日、超絶美形の先輩、菱形リキに呼び出された。リキは自分の妹、七瀬を守る騎士になる事を強要する。七瀬はその美貌のため、告白してくる人間があとを絶たず困っていた。マモルは七瀬につられ騎士になる事を約束してしまう。 えびせんや折り紙や書道など、普通の事を何故か武器として操る人々と戦う羽目になるマモルの物語。 つっこみ系主人公がいろんな能力者(現実的)に巻き込まれる、日常学園異能バトルのラブコメ。

「お節介鬼神とタヌキ娘のほっこり喫茶店~お疲れ心にお茶を一杯~」

GOM
キャラ文芸
  ここは四国のど真ん中、お大師様の力に守られた地。  そこに住まう、お節介焼きなあやかし達と人々の物語。  GOMがお送りします地元ファンタジー物語。  アルファポリス初登場です。 イラスト:鷲羽さん  

ねこまみれ

小屋瀬 千風
キャラ文芸
白髪長髪、いつも家ではメガネをかけている小説家の「猫見 颯人」。 そのおっとりとした見た目に反して実は意外と怒りっぽいという一面を持っている。 そんな感受性豊かな彼には、とある能力があった。 それは、『猫が好きすぎて身の回りのものが猫に見えてしまう』という、何とも言えない能力である。 これはそんな彼の日常や、彼を取り囲む個性豊かな人物たちの物語だ。

青春の方程式

ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ
キャラ文芸
誰もいなくなった部屋。 全てが謎のメッセージ。 この謎はすべてが間違いだと言い張る少年。 推理小説おたくの少年・松井皓平は何も考えなしに入部した文芸部に依頼されたすべての謎を一つ一つ解き明かしていく。 曖昧な少し甘酸っぱい青春ミステリー、ここに開幕。

処理中です...