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恐竜のミイラ

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恐竜のミイラが見つかる。
世紀の大発見。
遂に恐竜の肌の色が分かった。
研究チームはウキウキしていた。

しかし、なんと言うことだろう。
灰色の、物凄くくすんだような、
なんともパッとしない色だった。

せめて緑でもいいから、
もうちょっと格好良い色であってくれ…
研究チームはがっかりした。



しかし、がっかりでは済まなかった。

研究資金を提供していた、
図鑑の編集者、博物館のオーナー、
恐竜グッズのおもちゃメーカー、
ハリウッドのプロデューサー達がやってきて
この研究を差し止め、
無かったことにしてしまった。

それもそのはずである。
彼等の生活は、恐竜の夢にかかっているのだ
がっかりなんて程度で済まされる話では…

それによく考えれば、
例え格好良い色であっても、
分からないままにしておいた方が、
ビジネスとしては美味しいのである。


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