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番外編&後日談
チョコレイトラプソディ(3)
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ヒートの最中はいつもにもまして匂いに敏感になる。峡さんの車のドアを開けた瞬間、知らない匂いに鼻が反応したのもそのせいだろう。僕は眉をひそめて助手席に座り、シートベルトを締めた。峡さんが隣に座って後部座席をみたときに匂いのもとがわかった。見慣れないグレーのマフラーが鎮座している。そこから漂ってくるのは知らない人の匂いだ。ただし、アルファの。
腰から背中に熱が上るのを僕は自覚する。シャワーで一度洗い流したはずの熱。これはいったいどういうわけだろう。
「朋晴?」
峡さんは僕の視線を追っていた。
「あのマフラー、峡さんのじゃない……ですよね」
「忘れ物だよ。先週末、銀星をたずねて鷲尾崎家の当主と息子が来たから最後に空港へ送ったんだが、どうもその時忘れたらしい」
鷲尾崎家といえば、僕でも名前をみたことのある名族のひとつだし、首に巻くスカーフやマフラーには匂いがつきやすい。そうだとしても僕はショックを受けていた。たかがマフラーだ。いくらヒートだからって、誰とも知らないアルファの持ち物の匂いで?
「朋晴? 寒い?」
僕はあわてて首をふった。なのに峡さんは脱いだばかりの自分のコートを僕に押しつける。
「羽織っていなさい」
寒くはなかったけれど、顎の下にひろげたコートからは峡さんの匂いがした。僕は麻薬のようにそれを吸いこみ、すこしほっとした。スラックスの足元には昨夜用意した鞄がちゃんとおさまっている。峡さんはいつもの通り静かで落ちついた運転をした。彼のコートに包まれながら軽い揺れを感じるうちに、また僕の頭はぼうっと霞みはじめていた。今着ているシャツはお気に入りのブランドで、とっておきのものだ。布のなめらかな肌触りはいつしか甘い感覚に変化し、腰の奥がひくひくとうずく。シートベルトの圧迫すら妖しい感覚を呼びおこし、僕はわずかに尻をずらす。
ああ――まずい。僕はそっと運転席の峡さんに視線を流す。彼の耳から顎にかけての線をみつめたとたん、また欲望がつのってくる。頭の中で馬鹿なサルがわめきたてた。これじゃただの淫乱だろ、三波朋晴! 昼間あれだけひとりでやってたくせに!
「お腹が空いてるだろう」
ハンドルを握ったまま、ふいに峡さんがいった。
「あ……はい」
「外へ食べに行こうかと思っていたが、うちで夕食にしよう」
峡さんのマンションに一歩入ると、中は知っている匂いだけだった。僕は彼のコートを腕にかけたまま心の底から安心していた。車の中で呼び覚まされた熱で頭はくらくらしているが、いつのまにかここは僕のアパート以上に落ちつける場所になったみたいだ。僕は峡さんの背中にすがりつきたい気持ちをこらえる。いくらヒートだからって、それはダメ――いくら峡さんが承知でも、ダメだと思う。ちゃんとしていないと……。
リビングは間接照明でぼんやり照らされている。電気をつけようとした峡さんに僕は思わず「そのままでいいです」と声をかける。
「そう?」
僕はうなずく。本音をいうと明るい光の下でいまの僕を見られたくなかった。きっとひどい顔をしているにちがいない。体の奥がひくひく疼いて、ささいなきっかけであふれだしそうだ。
「食べるものを用意するから、その前にこれでもつまんでいなさい」
ソファの前のテーブルを峡さんは指さした。細長い皿に不揃いなスティックがならんでいる。峡さんはひとつをつまんで僕の口元にさしだした。ふわりとチョコレートが香った。
「これは……オレンジピール?」
くわえたままモゴモゴとたずねた僕に「いや、甘夏だ」と峡さんがささやく。
「好き?」
僕はうなずくのがやっとだった。峡さんの指が顎に触れたからだ。舌の上で溶けたチョコは甘すぎず、洋酒の苦みをまとった柑橘の香りと絡みあう。僕は峡さんを見上げた。彼は指についたココアパウダーを舐めている。どくどくと耳の奥で血が鳴った。ああ、馬鹿三波。もうダメだ。僕は涙目で峡さんをみつめる。彼は僕がヒートだってわかってる。でも、いったいどこまでわかっているんだろう?
「朋晴。こっちにおいで」
そのとき峡さんがささやいた。両肩を抱きしめられて僕は息を吐く。耳たぶにかすれた吐息が触れた。
「我慢しなくていい」
ぜんぜん悲しいわけじゃない。なのに僕は泣き出しそうだ。そんな自分がよくわからない。
混乱している僕に峡さんがキスをする。ソファの背に僕をもたれさせ、唇は優しく押し当てられるだけだ。でも僕は我慢できない。口をあけ、舌をさしだしてもっとたくさん求める。峡さんはそんな僕に応えてキスを深くする。舌のうえに残る柑橘とチョコレートの香りに峡さんの匂いが混ざる。僕はたまらない気持ちになる。
「……ごめんなさい……」
唇が離れたすきに僕はなぜかそんな言葉をつぶやいている。峡さんが僕の顎に手をかけ、怪訝な眼つきでみつめた。
「朋晴? どうして?」
「バレンタインだから……準備したのに…」
いったい僕は何をいおうとしたんだろう。峡さんの腕の温度に肌の熱はますます上がっていくようだし、頭の芯は抑えがたい欲求で朦朧としていた。峡さんがふっと吐息をもらす。涙のにじむ僕の眼には微笑んだとも呆れたともわからなかった。
「準備?」
耳元でささやかれた峡さんの声に背筋が震える。
「わかってる」
また唇が落ちてくる。峡さんは口づけしながら僕の背中に腕をまわし、腰をささえて立ち上がらせた。ベッドルームへ連れて行こうとしているのだ。僕は峡さんの首に腕をまわし、よろめく足をなんとか動かした。やっとベッドに腰を落として見上げると、峡さんは車を運転していたときと同じように静かで落ちついた雰囲気だった。僕のシャツのボタンに手をかけ、ゆっくり外していく。僕はベッドの上でされるがままになる。
峡さんは僕の前に立ったまま、まず僕の胸をむきだしにし、ついで手首をとって袖のボタンを外した。ほてった肌にふれる指はさらりとして、熱くも冷たくもない。手首、首筋、鎖骨と触れていく指は的確に――あまりにも的確に僕の肌をなぞり、たったそれだけのことに僕は声をあげそうになる。
「峡さん……」
峡さんはひざまずいて僕のベルトをゆるめ、スラックスを下げている。僕の足元に布が落ち、ついで濡れた下着が下げられる。峡さんは僕の足首をもちあげて邪魔な布をひきぬきながら応えた。
「なに?」
その声の響きに僕の胸は狂おしく悶える。なにって――なにって!
「峡さんが……欲しいです……」
峡さんは答えず、僕の靴下をずらして足首にキスをした。舌にかかとをなぞられたとたん腰が勝手にうごめいて、僕は背中をベッドに落として声をこらえる。腕をやみくもに伸ばして峡さんに触れようとしたら手首を捕まえられてしまった。そのまま彼は上にのしかかってくる。両腕を押さえつけられたまま、今度は舌で胸の突起を片方ずつ弄られる。峡さんのシャツの前もいつのまにか開いていて、重なった肌と舌の感触に腰の奥がひくひくと震えた。
焦らされてたまらず、僕は腰をよじって彼にもっと密着しようとする。濡れたペニスが峡さんの服を汚すのも気にしていられない。服が擦れる音とベルトが外れる音がきこえるが、そのあいだも峡さんの舌は僕の体のあちこちを――あちこちを這っていく。まるでいやらしい生き物みたいに。
快感に僕は首をそらし、うめき、眼をあける。峡さんは僕のうえで裸体をさらしている。股間で立ち上がった雄はそれ自体が生き物のようだ。僕の口に唾がわき、意識したとたんにうしろが濡れた。ああ、もう……もうダメ……。
「峡さん――峡さん……お願い……」
「ん?」
峡さんの顔が近づいてきて、またキスをする。とても優しいキスだ。ひどすぎる。さんざん焦らして、こんなに優しいキスなんて。僕は腰をくねらせ、いつの間にか解放されていた腕を峡さんの背中に回す。濡れた尖端が擦れては離れ、快感ともどかしさにどうにかなってしまいそうだ。
「お願い……なか――なかに」
「そう?」
「そのまま――お願い――つけないで……いつもみたいに……」
ふいに峡さんのまなざしが真剣になった。僕を真正面からみつめている。
「朋晴……」
「だって――僕たち――」
「いいのか?」
「峡さんは僕のでしょう……」
僕はその先を続けられなかったが、峡さんにはわかったようだ。僕は眼を閉じた。両足をひろげられ、もちあげられるのを感じる。ヒートの熱で開いて濡れそぼった後口に熱いものが押しあてられる。次の瞬間、僕のなかに侵入した堅い肉棒が蕩けた襞を甘く貫いた。
「んっあ、あん」
待ち望んでいた快楽に僕の意識はあっけなく陥落する。肉棒は僕の中の敏感な場所を何度もえぐった。そのたびにまぶたの裏にしろい火花が飛ぶ。
「あ、ああっ、あ―――や――あ」
つながったまま峡さんは僕の腰をひきよせ、抱えあげるような姿勢でさらに奥の秘密の場所をこじあけ、揺さぶった。口の端から唾液が勝手にあふれ、顎から首へとおちていく。僕の中に峡さんがいるのか峡さんの中に僕がいるのか、もうよくわからない。僕はこのまま溶けて消えてしまうんじゃないだろうか。
「ん――朋晴……」
峡さんの声が切羽詰まったように降ってくる。何度も奥に彼の熱さを打ちつけられ、僕の中にまた激しい快感の波がうちよせる。
腰から背中に熱が上るのを僕は自覚する。シャワーで一度洗い流したはずの熱。これはいったいどういうわけだろう。
「朋晴?」
峡さんは僕の視線を追っていた。
「あのマフラー、峡さんのじゃない……ですよね」
「忘れ物だよ。先週末、銀星をたずねて鷲尾崎家の当主と息子が来たから最後に空港へ送ったんだが、どうもその時忘れたらしい」
鷲尾崎家といえば、僕でも名前をみたことのある名族のひとつだし、首に巻くスカーフやマフラーには匂いがつきやすい。そうだとしても僕はショックを受けていた。たかがマフラーだ。いくらヒートだからって、誰とも知らないアルファの持ち物の匂いで?
「朋晴? 寒い?」
僕はあわてて首をふった。なのに峡さんは脱いだばかりの自分のコートを僕に押しつける。
「羽織っていなさい」
寒くはなかったけれど、顎の下にひろげたコートからは峡さんの匂いがした。僕は麻薬のようにそれを吸いこみ、すこしほっとした。スラックスの足元には昨夜用意した鞄がちゃんとおさまっている。峡さんはいつもの通り静かで落ちついた運転をした。彼のコートに包まれながら軽い揺れを感じるうちに、また僕の頭はぼうっと霞みはじめていた。今着ているシャツはお気に入りのブランドで、とっておきのものだ。布のなめらかな肌触りはいつしか甘い感覚に変化し、腰の奥がひくひくとうずく。シートベルトの圧迫すら妖しい感覚を呼びおこし、僕はわずかに尻をずらす。
ああ――まずい。僕はそっと運転席の峡さんに視線を流す。彼の耳から顎にかけての線をみつめたとたん、また欲望がつのってくる。頭の中で馬鹿なサルがわめきたてた。これじゃただの淫乱だろ、三波朋晴! 昼間あれだけひとりでやってたくせに!
「お腹が空いてるだろう」
ハンドルを握ったまま、ふいに峡さんがいった。
「あ……はい」
「外へ食べに行こうかと思っていたが、うちで夕食にしよう」
峡さんのマンションに一歩入ると、中は知っている匂いだけだった。僕は彼のコートを腕にかけたまま心の底から安心していた。車の中で呼び覚まされた熱で頭はくらくらしているが、いつのまにかここは僕のアパート以上に落ちつける場所になったみたいだ。僕は峡さんの背中にすがりつきたい気持ちをこらえる。いくらヒートだからって、それはダメ――いくら峡さんが承知でも、ダメだと思う。ちゃんとしていないと……。
リビングは間接照明でぼんやり照らされている。電気をつけようとした峡さんに僕は思わず「そのままでいいです」と声をかける。
「そう?」
僕はうなずく。本音をいうと明るい光の下でいまの僕を見られたくなかった。きっとひどい顔をしているにちがいない。体の奥がひくひく疼いて、ささいなきっかけであふれだしそうだ。
「食べるものを用意するから、その前にこれでもつまんでいなさい」
ソファの前のテーブルを峡さんは指さした。細長い皿に不揃いなスティックがならんでいる。峡さんはひとつをつまんで僕の口元にさしだした。ふわりとチョコレートが香った。
「これは……オレンジピール?」
くわえたままモゴモゴとたずねた僕に「いや、甘夏だ」と峡さんがささやく。
「好き?」
僕はうなずくのがやっとだった。峡さんの指が顎に触れたからだ。舌の上で溶けたチョコは甘すぎず、洋酒の苦みをまとった柑橘の香りと絡みあう。僕は峡さんを見上げた。彼は指についたココアパウダーを舐めている。どくどくと耳の奥で血が鳴った。ああ、馬鹿三波。もうダメだ。僕は涙目で峡さんをみつめる。彼は僕がヒートだってわかってる。でも、いったいどこまでわかっているんだろう?
「朋晴。こっちにおいで」
そのとき峡さんがささやいた。両肩を抱きしめられて僕は息を吐く。耳たぶにかすれた吐息が触れた。
「我慢しなくていい」
ぜんぜん悲しいわけじゃない。なのに僕は泣き出しそうだ。そんな自分がよくわからない。
混乱している僕に峡さんがキスをする。ソファの背に僕をもたれさせ、唇は優しく押し当てられるだけだ。でも僕は我慢できない。口をあけ、舌をさしだしてもっとたくさん求める。峡さんはそんな僕に応えてキスを深くする。舌のうえに残る柑橘とチョコレートの香りに峡さんの匂いが混ざる。僕はたまらない気持ちになる。
「……ごめんなさい……」
唇が離れたすきに僕はなぜかそんな言葉をつぶやいている。峡さんが僕の顎に手をかけ、怪訝な眼つきでみつめた。
「朋晴? どうして?」
「バレンタインだから……準備したのに…」
いったい僕は何をいおうとしたんだろう。峡さんの腕の温度に肌の熱はますます上がっていくようだし、頭の芯は抑えがたい欲求で朦朧としていた。峡さんがふっと吐息をもらす。涙のにじむ僕の眼には微笑んだとも呆れたともわからなかった。
「準備?」
耳元でささやかれた峡さんの声に背筋が震える。
「わかってる」
また唇が落ちてくる。峡さんは口づけしながら僕の背中に腕をまわし、腰をささえて立ち上がらせた。ベッドルームへ連れて行こうとしているのだ。僕は峡さんの首に腕をまわし、よろめく足をなんとか動かした。やっとベッドに腰を落として見上げると、峡さんは車を運転していたときと同じように静かで落ちついた雰囲気だった。僕のシャツのボタンに手をかけ、ゆっくり外していく。僕はベッドの上でされるがままになる。
峡さんは僕の前に立ったまま、まず僕の胸をむきだしにし、ついで手首をとって袖のボタンを外した。ほてった肌にふれる指はさらりとして、熱くも冷たくもない。手首、首筋、鎖骨と触れていく指は的確に――あまりにも的確に僕の肌をなぞり、たったそれだけのことに僕は声をあげそうになる。
「峡さん……」
峡さんはひざまずいて僕のベルトをゆるめ、スラックスを下げている。僕の足元に布が落ち、ついで濡れた下着が下げられる。峡さんは僕の足首をもちあげて邪魔な布をひきぬきながら応えた。
「なに?」
その声の響きに僕の胸は狂おしく悶える。なにって――なにって!
「峡さんが……欲しいです……」
峡さんは答えず、僕の靴下をずらして足首にキスをした。舌にかかとをなぞられたとたん腰が勝手にうごめいて、僕は背中をベッドに落として声をこらえる。腕をやみくもに伸ばして峡さんに触れようとしたら手首を捕まえられてしまった。そのまま彼は上にのしかかってくる。両腕を押さえつけられたまま、今度は舌で胸の突起を片方ずつ弄られる。峡さんのシャツの前もいつのまにか開いていて、重なった肌と舌の感触に腰の奥がひくひくと震えた。
焦らされてたまらず、僕は腰をよじって彼にもっと密着しようとする。濡れたペニスが峡さんの服を汚すのも気にしていられない。服が擦れる音とベルトが外れる音がきこえるが、そのあいだも峡さんの舌は僕の体のあちこちを――あちこちを這っていく。まるでいやらしい生き物みたいに。
快感に僕は首をそらし、うめき、眼をあける。峡さんは僕のうえで裸体をさらしている。股間で立ち上がった雄はそれ自体が生き物のようだ。僕の口に唾がわき、意識したとたんにうしろが濡れた。ああ、もう……もうダメ……。
「峡さん――峡さん……お願い……」
「ん?」
峡さんの顔が近づいてきて、またキスをする。とても優しいキスだ。ひどすぎる。さんざん焦らして、こんなに優しいキスなんて。僕は腰をくねらせ、いつの間にか解放されていた腕を峡さんの背中に回す。濡れた尖端が擦れては離れ、快感ともどかしさにどうにかなってしまいそうだ。
「お願い……なか――なかに」
「そう?」
「そのまま――お願い――つけないで……いつもみたいに……」
ふいに峡さんのまなざしが真剣になった。僕を真正面からみつめている。
「朋晴……」
「だって――僕たち――」
「いいのか?」
「峡さんは僕のでしょう……」
僕はその先を続けられなかったが、峡さんにはわかったようだ。僕は眼を閉じた。両足をひろげられ、もちあげられるのを感じる。ヒートの熱で開いて濡れそぼった後口に熱いものが押しあてられる。次の瞬間、僕のなかに侵入した堅い肉棒が蕩けた襞を甘く貫いた。
「んっあ、あん」
待ち望んでいた快楽に僕の意識はあっけなく陥落する。肉棒は僕の中の敏感な場所を何度もえぐった。そのたびにまぶたの裏にしろい火花が飛ぶ。
「あ、ああっ、あ―――や――あ」
つながったまま峡さんは僕の腰をひきよせ、抱えあげるような姿勢でさらに奥の秘密の場所をこじあけ、揺さぶった。口の端から唾液が勝手にあふれ、顎から首へとおちていく。僕の中に峡さんがいるのか峡さんの中に僕がいるのか、もうよくわからない。僕はこのまま溶けて消えてしまうんじゃないだろうか。
「ん――朋晴……」
峡さんの声が切羽詰まったように降ってくる。何度も奥に彼の熱さを打ちつけられ、僕の中にまた激しい快感の波がうちよせる。
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