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番外編&後日談
背中の輪郭(前編)
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夜になってカーテンを閉ざし、ナイトスタンドの小さな光だけになった部屋は、昼間と印象ががらりと変わる。いつもの世界から遠く離れた場所に来たようで、カーテンを開けるとちがう星にいたら面白い。そんなことを考えてしまうのは、濃紺の壁紙がSF映画に登場する宇宙船や洞窟を連想させるから?
ここが宇宙船でも海底でもかまわない。
僕はベッドに横たわる峡さんの上に乗っている。両手を彼の腹に置いたまま腰をゆっくり落として、猛った彼の肉棒を尻の穴に咥えこむ。ローションで濡らした後口は中までほぐれているが、入口の狭い部分を先端や茎が通り抜けるときは、いつものようにきつい衝撃がある。息を吐きながら彼を呑みこみ、先の方が気持ちのいい場所に触れるまでゆるやかに動く。
峡さんは両手で僕の尻を支え、腰をすこしだけ持ち上げてグラインドする。そのとたん僕の中のちょうどいいところへ先端が当たる。
「あっ……」
たまらず腰をゆらした僕の背中を峡さんの両手がつかむ。彼は激しくは動かない――でも、ゆったりしたリズムで下から突き上げてきて、僕は彼の律動に翻弄されながら腰をふる。
「あ、あ、あ―――んっ……」
僕のペニスはたらたらと雫をこぼし、峡さんの腹の上を擦っている。衝動的に触れようとした右手を押さえられ、僕はもどかしい吐息をつく。
「峡さん――峡さ……」
うすく涙をにじませて眼をひらくと、峡さんは枕の上から僕をじっとみつめている。峡さんはしている最中によけいなお喋りはしない。気持ちいい? なんて聞かないし、わざとらしい睦言もいわない。けれどこの視線は饒舌だ。峡さんにぜんぶ見られていると思うと、僕の中にとくとくと満たされるような不思議な気持ちが湧きあがる。
彼は片手で僕の腰を支えたまま、もう片手の人差し指を僕のへそからまっすぐ上に、文字を書くようにずらしていく。敏感になった乳首に指が触れ、きゅっとつままれる。すかさず僕の中が反応して、襞が彼をしめつけるように蠢く。
「あ……あ、お願い、もっと……」
僕はやみくもに自分のペニスに触れようとする。峡さんの眼が細められ、彼は僕の右手を押さえると、今度はあやつり人形のように僕の指を僕自身へ誘導する。彼の手のひらと自分の指の区別がなくなった錯覚に陥って僕は混乱する。急に峡さんの腰が大きく持ち上げられ、下から激しく打ちつけられた。
「あんっ、あんっ――あ、あ、あ、あ……」
峡さんの腹の上に僕の白濁が散っている。吐き出したばかりの解放感で頭はぼうっとしているけれど、僕の中はまだ彼でいっぱいで、ぐちょぐちょに濡らされたまま内側を擦る感覚に気が遠くなりそうだ。峡さんの両手がまた僕の腰をしっかり支える。温もりに安堵しながら、僕はまた僕の中で峡さんをちゃんと感じようと、ゆっくり尻を上下させる。
「朋晴、なにかあった?」
ふいに峡さんがそうたずねた。
「えっ……?」
僕は首をふり、峡さんの胸に手を這わせる。汗や僕の体液で濡れた肌からはいろいろな匂いがたちのぼる。
「ううん――何も……」
「激しいから」
余裕でさらりといわれた言葉に急に羞恥をおぼえた。と、その瞬間また大きくグラインドされて、脳に走った衝撃に僕は眼をつむった。不意打ちなんて卑怯だ。峡さんは卑怯。
「だって……明日から――いないんでしょう……」
「たった二週間だよ」
「でも二回も週末に会えないし……できないし……」
理性というサルが僕の頭の隅っこで「何をいってるんだ馬鹿者、これじゃヤリたいだけみたいだろ!」とののしったが、出てしまった言葉は戻ってこない。
「さびし――あっ……」
峡さんの腰がずれるように動き、腕が僕の背中に回って、体勢を変えたがっているのがわかった。僕はシーツに手をついてうつぶせになる。背中に峡さんの息が当たり、一度抜かれた彼の肉棒が押し入ってくる。そのまま何度も奥を突かれ、濡れた音に打ちつけられる音が重なって、快感で頭の芯が白くなる。
峡さんが長い、低く殺した吐息をつく。達したあとの余韻を味わうように動きをとめ、僕を背中から抱きしめてくる。その瞬間が好きだった。いたわるように髪を撫でられ、汗ばんだ肌をくっつけてじっとしている。
「俺がいなくてもここに来ていいから」静かに峡さんがいった。
「合鍵を渡しただろう?」
「でも……」
僕はためらった。
佐井家の当主の旅行に同行するから、二週間ほど海外に行く。そう峡さんが教えてくれたのは先週のことだった。行先は南米と聞いて僕は反射的に次兄の千歳を思い出した。
「葉月と空良――零の両親が暮らした家を見に行くんだ」と峡さんはいった。
「藤野谷藍閃氏の招きでね。ふたりがその家に落ち着くまでのルートも辿る予定になっている。零は展覧会の準備中だから辞退するそうだが……藤野谷君と訪ねる機会もあるだろうしね……当主はこれが最後の海外旅行になるかもしれない」
そんな事情なら不満をいえるはずもなかった。最近僕は名族佐井家の付人(家来筋と呼ぶらしい)としての佐枝家――峡さんの役割を知りつつあった。峡さんと彼のご両親で、佐井家当主の身の回りのことや名族のあいだで行われる社交行事の調整をして、こんな風に旅行の付添もするのだ。
血のつながりだけでいえば当主は佐枝さんの祖父にあたるが、今の佐井家は名目上当主ひとりしかいない。だから佐枝家の仕事も俺で終わりだと峡さんはいった。
だけど――この頃は休みのたびに峡さんのマンションに来ているとはいえ、家主が長期不在の時に勝手にあがりこむのはどうだろうか。父は礼節やけじめには厳しい人で、長兄も父によく似ていたから、僕は子供のころから他人の持ち物や領域を侵さないよういい聞かせられて育った。でもここにいたら我慢できず、あちこち見たくなってしまいそうだ。
「いいの? 僕があちこちひっくり返しても」
「ん? いいよ」
峡さんはベッドに敷いたバスタオルをはずし、僕の体を拭きにかかった。セックスのあとはいつもこうなのだ。最初は途惑った僕もいまではすっかり慣れてしまった。それに他人に拭いてもらうのはとても気持ちがいい。セックスのときの快感とはちがう心地よさだ。
もっともこれが次のラウンドにつながってしまうときもある。
「峡さんが秘密にしてるものとか見ちゃうかもしれないですよ」
「いいよ。朋晴に見られて困る秘密はないし」
僕は思わず峡さんをにらんだ。まったくこの人は何をいってるんだ。
「ほんとに?」
「だったら朋晴には秘密があるんだな」
峡さんがにやりとした。タオルでぬぐった僕の背中を指がすうっとたどっていく。脇腹から腰にかけてさわさわと触れられて、くすぐったいのとそれ以外の感覚とで体がふるえた。
「朋晴の秘密は?」
「そんなの」
「俺に隠してやってることがあるんだろ? 何?」
「隠してなんて……」
といいかけたとき、僕はあることを思い出した。たしかに秘密――峡さんに知られたくない秘密はある。彼とこうなる前のあの夜……ローターをアナルに入れてひとりでよがっていたときのこととか……そのあとも……
乳首にかすかな痛みが走った。ぴちゃっと舌が鳴る音が聞こえる。峡さんの手のひらが尻を撫でるが、またも興奮しかけた中心には触れてくれない。
「峡さん――あ――や……ん……」
いきなりぐいっとシーツに押され、峡さんがのしかかってくる。激しい勢いで唇を吸ってくるので僕は舌で応戦す
る。応戦しながらあの夜のことを思い出していた。峡さんの声がイヤホンから聞こえて……すごく気持ちよくて……。
ああ馬鹿! 馬鹿! 僕の頭の隅っこで理性と書かれたサルがまた登場した。そんなこと思い出してまた興奮して! こんなになって! 恥ずかしい奴だまったく! 本人とキスしながらオナニーのこと思い出すなんて……なんて……。
「峡さん……」
「ん?」
僕は眼を閉じたまま腰を浮かせた。せっかくきれいにしてもらったのにまた濡れてしまっている。峡さんの唇が僕の顎の線をたどり、舌が耳に触れる。舐められ、濡らされたところにふぅっと息をかけられ、その息が僕の腹のあたりに下がっていく。
次に聞こえた言葉はまったく予想していなかったものだった。
「そうだな。一緒に住む?」
え?
驚きのあまり僕は眼を見開いた。峡さんの顔はみえない。へそをなぞる舌の感触に腰が踊りそうだ。
「――ただの同居もまずいか……いずれ籍を――いや、その前にご両親に挨拶を……」
ちょ、ちょっと待って! 待って待って! それってその――
「峡さ――あ……」
僕は峡さんに食べられてしまった。ぱっくりと、もう何も残らないくらいに。
ここが宇宙船でも海底でもかまわない。
僕はベッドに横たわる峡さんの上に乗っている。両手を彼の腹に置いたまま腰をゆっくり落として、猛った彼の肉棒を尻の穴に咥えこむ。ローションで濡らした後口は中までほぐれているが、入口の狭い部分を先端や茎が通り抜けるときは、いつものようにきつい衝撃がある。息を吐きながら彼を呑みこみ、先の方が気持ちのいい場所に触れるまでゆるやかに動く。
峡さんは両手で僕の尻を支え、腰をすこしだけ持ち上げてグラインドする。そのとたん僕の中のちょうどいいところへ先端が当たる。
「あっ……」
たまらず腰をゆらした僕の背中を峡さんの両手がつかむ。彼は激しくは動かない――でも、ゆったりしたリズムで下から突き上げてきて、僕は彼の律動に翻弄されながら腰をふる。
「あ、あ、あ―――んっ……」
僕のペニスはたらたらと雫をこぼし、峡さんの腹の上を擦っている。衝動的に触れようとした右手を押さえられ、僕はもどかしい吐息をつく。
「峡さん――峡さ……」
うすく涙をにじませて眼をひらくと、峡さんは枕の上から僕をじっとみつめている。峡さんはしている最中によけいなお喋りはしない。気持ちいい? なんて聞かないし、わざとらしい睦言もいわない。けれどこの視線は饒舌だ。峡さんにぜんぶ見られていると思うと、僕の中にとくとくと満たされるような不思議な気持ちが湧きあがる。
彼は片手で僕の腰を支えたまま、もう片手の人差し指を僕のへそからまっすぐ上に、文字を書くようにずらしていく。敏感になった乳首に指が触れ、きゅっとつままれる。すかさず僕の中が反応して、襞が彼をしめつけるように蠢く。
「あ……あ、お願い、もっと……」
僕はやみくもに自分のペニスに触れようとする。峡さんの眼が細められ、彼は僕の右手を押さえると、今度はあやつり人形のように僕の指を僕自身へ誘導する。彼の手のひらと自分の指の区別がなくなった錯覚に陥って僕は混乱する。急に峡さんの腰が大きく持ち上げられ、下から激しく打ちつけられた。
「あんっ、あんっ――あ、あ、あ、あ……」
峡さんの腹の上に僕の白濁が散っている。吐き出したばかりの解放感で頭はぼうっとしているけれど、僕の中はまだ彼でいっぱいで、ぐちょぐちょに濡らされたまま内側を擦る感覚に気が遠くなりそうだ。峡さんの両手がまた僕の腰をしっかり支える。温もりに安堵しながら、僕はまた僕の中で峡さんをちゃんと感じようと、ゆっくり尻を上下させる。
「朋晴、なにかあった?」
ふいに峡さんがそうたずねた。
「えっ……?」
僕は首をふり、峡さんの胸に手を這わせる。汗や僕の体液で濡れた肌からはいろいろな匂いがたちのぼる。
「ううん――何も……」
「激しいから」
余裕でさらりといわれた言葉に急に羞恥をおぼえた。と、その瞬間また大きくグラインドされて、脳に走った衝撃に僕は眼をつむった。不意打ちなんて卑怯だ。峡さんは卑怯。
「だって……明日から――いないんでしょう……」
「たった二週間だよ」
「でも二回も週末に会えないし……できないし……」
理性というサルが僕の頭の隅っこで「何をいってるんだ馬鹿者、これじゃヤリたいだけみたいだろ!」とののしったが、出てしまった言葉は戻ってこない。
「さびし――あっ……」
峡さんの腰がずれるように動き、腕が僕の背中に回って、体勢を変えたがっているのがわかった。僕はシーツに手をついてうつぶせになる。背中に峡さんの息が当たり、一度抜かれた彼の肉棒が押し入ってくる。そのまま何度も奥を突かれ、濡れた音に打ちつけられる音が重なって、快感で頭の芯が白くなる。
峡さんが長い、低く殺した吐息をつく。達したあとの余韻を味わうように動きをとめ、僕を背中から抱きしめてくる。その瞬間が好きだった。いたわるように髪を撫でられ、汗ばんだ肌をくっつけてじっとしている。
「俺がいなくてもここに来ていいから」静かに峡さんがいった。
「合鍵を渡しただろう?」
「でも……」
僕はためらった。
佐井家の当主の旅行に同行するから、二週間ほど海外に行く。そう峡さんが教えてくれたのは先週のことだった。行先は南米と聞いて僕は反射的に次兄の千歳を思い出した。
「葉月と空良――零の両親が暮らした家を見に行くんだ」と峡さんはいった。
「藤野谷藍閃氏の招きでね。ふたりがその家に落ち着くまでのルートも辿る予定になっている。零は展覧会の準備中だから辞退するそうだが……藤野谷君と訪ねる機会もあるだろうしね……当主はこれが最後の海外旅行になるかもしれない」
そんな事情なら不満をいえるはずもなかった。最近僕は名族佐井家の付人(家来筋と呼ぶらしい)としての佐枝家――峡さんの役割を知りつつあった。峡さんと彼のご両親で、佐井家当主の身の回りのことや名族のあいだで行われる社交行事の調整をして、こんな風に旅行の付添もするのだ。
血のつながりだけでいえば当主は佐枝さんの祖父にあたるが、今の佐井家は名目上当主ひとりしかいない。だから佐枝家の仕事も俺で終わりだと峡さんはいった。
だけど――この頃は休みのたびに峡さんのマンションに来ているとはいえ、家主が長期不在の時に勝手にあがりこむのはどうだろうか。父は礼節やけじめには厳しい人で、長兄も父によく似ていたから、僕は子供のころから他人の持ち物や領域を侵さないよういい聞かせられて育った。でもここにいたら我慢できず、あちこち見たくなってしまいそうだ。
「いいの? 僕があちこちひっくり返しても」
「ん? いいよ」
峡さんはベッドに敷いたバスタオルをはずし、僕の体を拭きにかかった。セックスのあとはいつもこうなのだ。最初は途惑った僕もいまではすっかり慣れてしまった。それに他人に拭いてもらうのはとても気持ちがいい。セックスのときの快感とはちがう心地よさだ。
もっともこれが次のラウンドにつながってしまうときもある。
「峡さんが秘密にしてるものとか見ちゃうかもしれないですよ」
「いいよ。朋晴に見られて困る秘密はないし」
僕は思わず峡さんをにらんだ。まったくこの人は何をいってるんだ。
「ほんとに?」
「だったら朋晴には秘密があるんだな」
峡さんがにやりとした。タオルでぬぐった僕の背中を指がすうっとたどっていく。脇腹から腰にかけてさわさわと触れられて、くすぐったいのとそれ以外の感覚とで体がふるえた。
「朋晴の秘密は?」
「そんなの」
「俺に隠してやってることがあるんだろ? 何?」
「隠してなんて……」
といいかけたとき、僕はあることを思い出した。たしかに秘密――峡さんに知られたくない秘密はある。彼とこうなる前のあの夜……ローターをアナルに入れてひとりでよがっていたときのこととか……そのあとも……
乳首にかすかな痛みが走った。ぴちゃっと舌が鳴る音が聞こえる。峡さんの手のひらが尻を撫でるが、またも興奮しかけた中心には触れてくれない。
「峡さん――あ――や……ん……」
いきなりぐいっとシーツに押され、峡さんがのしかかってくる。激しい勢いで唇を吸ってくるので僕は舌で応戦す
る。応戦しながらあの夜のことを思い出していた。峡さんの声がイヤホンから聞こえて……すごく気持ちよくて……。
ああ馬鹿! 馬鹿! 僕の頭の隅っこで理性と書かれたサルがまた登場した。そんなこと思い出してまた興奮して! こんなになって! 恥ずかしい奴だまったく! 本人とキスしながらオナニーのこと思い出すなんて……なんて……。
「峡さん……」
「ん?」
僕は眼を閉じたまま腰を浮かせた。せっかくきれいにしてもらったのにまた濡れてしまっている。峡さんの唇が僕の顎の線をたどり、舌が耳に触れる。舐められ、濡らされたところにふぅっと息をかけられ、その息が僕の腹のあたりに下がっていく。
次に聞こえた言葉はまったく予想していなかったものだった。
「そうだな。一緒に住む?」
え?
驚きのあまり僕は眼を見開いた。峡さんの顔はみえない。へそをなぞる舌の感触に腰が踊りそうだ。
「――ただの同居もまずいか……いずれ籍を――いや、その前にご両親に挨拶を……」
ちょ、ちょっと待って! 待って待って! それってその――
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