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第3部 ギャラリー・ルクス
22.窒息点(後編)
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またどのくらい時間が経ったのか。
およそ人間らしからぬ声をあげて唸ったり、ひっくり返された亀のようにバタバタともがいたりして、ふと気づくと周囲は真っ暗だった。俺はどうにか寝返りをうち、うつぶせになって床を這った。自分の体液であたりが汚れているのをぼんやりと意識した。
あいかわらず口も喉もカラカラに渇いている。光の漏れるユニットバスの扉をみつけ、なんとか中へ這いこむと、壁にもたれながらシャワーの栓をひねる。水は口の渇きをいやしたが、体の渇きはそのままだ。頭から水をかぶっても熱はさめず、はねあがる動悸に呼吸が苦しい。
バスタブの中で俺は膝と手をつき、うつむいていた。視界がうす暗く、頭の片隅に藤野谷の顔が浮かぶ。眉をよせて俺を呼んでいる。
「天……天! 天!」
俺は喉をつまらせて咳きこんだ。
いきなり頭を殴られるような、大きな音がすぐ近くで響いた。
雷鳴のようだった。
どこかで雨が降っているのだろうか。それとも幻なのだろうか。激しく降る水の音に俺の心は流れてさまよった。
こんなふうに嵐の日に雨の音を聞いていたことがある。雨が地面をたたく音のあいまに、雨樋からしたたり流れ落ちるしずくが音楽のようなリズムで響く。俺は子供で、ヒートの熱など無縁なまま、すぐ隣に立つ自分ではない存在を気にかけている。彼が俺をみる視線、一挙手一投足に気を取られて。
「サエ、ここにいると濡れる」
俺のとなりで藤野谷が立ち上がる。なぜか俺のスケッチブックを持っていて、濡れないように腕に抱える。
「くだらないやつらの話なんか、聞くな」
屋根を叩きつける水と雨樋のしずくはまだ音楽を奏でている。いつまでも雨はやまない。足元を濡らす流れる水が銀色の川になり、そこから舞い上がっては星になり、夜空から降ってくる。俺はこんな夜にたたずむ人の姿をいつか描きたいと願っている。なのにいつになっても描けそうにない。あの色が出せないからだ。
俺の肩になにかが触れる。
「サエ」
声が聞こえる。
こんなふうに俺を呼ぶのはひとりしかいない。俺を守るようにふわりと甘い香りが覆いかぶさり、かたく目を閉じているにもかかわらず、俺はきらきらと光る霞を感じとる。空から降る星は大気のなかで砕け、塵のようなかけらになり、光る霞になって落ちてくる。
光を浴びるうちに恐怖がうすれる。俺はほっと息をつく。耳を聾する雨の音が消え、背中を温かいものが覆う。俺の体はまだ熱いが、背中にあたる感触はやさしい。
「佐枝さん」
誰かが呼んでいた。
目をあけなければと思うが、体はまったく自分のもののような感じがしなかった。まるで人形になったみたいだ。
「佐枝さん、しっかり」
俺はとうに意識を手放していた。暗闇は馴染んだ毛布のような温かい匂いがした。
目が覚めて最初に気がついたのは点滴の管だった。手首にまとわりつく感覚が嫌で、針を止めたテープを指でひっかいていたのだ。視線の先に透明なバッグの中で揺れる液体がみえた。
右肩に温かいかたまりが触れていた。馴染みのある匂いがして、俺はうっとりとそれを吸いこみ、なかば無意識のまま、管のない方の手で肩にあたるものを撫でた。柔らかい髪に指をからませる。引き寄せようとしたとき、不意にそれが動いた。
「サエ!」
「天……」
俺は目を何度か瞬かせる。藤野谷がまるで信じられないものでもみるかのように俺をみつめる。
「サエ、サエ…」
ぶつぶつと口の中でつぶやき、いきなり飛び上がるように立ってナースコールを押した。
たちまち看護師がベッドの横にあらわれ、それからしばらく俺は彼らのなすがままだった。藤野谷はうろうろと部屋を行ったり来たりしていたが、看護師に何かいわれて外へ出ていった。戻ってきたとき、藤野谷の横には峡がいて、ふたりは並んでベッドの横に座った。
「良かった。やっと気がついて」
疲れた口調で峡がいった。広い窓のそとに夕暮れの光がみえていた。
「母さんが帰ったところで目が覚めるなんて間が悪いが、仕方ないな」
俺は唇をなめ、やっと声を出した。
「えっと、その」
「ヒートの誘発剤を打たれたんだ。実は誘発剤はオメガ系には禁忌でな。零をみつけるまでに二十四時間以上かかったのもあって、一時危険な状態だった。山を越えても何日も意識が戻らないんで、どうなるかと心配していたところだ」
峡は長い息をついた。
「まあ、よかった……とにかく、生きていることが大事だ」
藤野谷は何もいわなかった。黙って俺をじっとみつめている。俺は深く考えもせず手をのばし、藤野谷の手を握った。温かかった。
「俺はその――拉致されたんだよね?」
峡の顔が歪んだ。
「ああ。三カ月前から続いていた、オメガ拉致殺害事件の一団にな。名族の伴侶ばかり狙ったものだ」
「それって……」
「主犯は逮捕された」
藤野谷が突然口をはさんだ。
「結果論だが、サエが――拉致されたおかげで、タイミングよく捜査班が動いた」
喉にからんだようなかすれた声だった。俺がのばした手を藤野谷はぎゅっと握りこむ。
「今回、オメガ性関連製剤を違法に流すルートが背景にあるとかで、藤野谷家は警察の捜査に協力していたんだ。いえなくて――悪かった。俺が……」
峡がなだめるように手をふる。
「零は幸運だった。目撃者も多かったし、渡来さんの尽力もあって……警察の捜査もかなり絞り込まれていたらしい。おかげでマスコミも一気に大人しくなったしな。まだ警察に話を聞かれたりしなければならないだろうが」
「当分はそんなのいい。サエが落ちつくまで、他は何も」と藤野谷がいう。
「そうだな」
峡が微笑んだ。藤野谷の肩を軽く叩き「まだいるのはいいが、夜は寝るんだぞ」という。
以前は思いもつかなかった気安い動作で、俺は驚きを押し殺した。眠っているあいだにどのくらいの出来事があったのだろう。
「気になるのは誘発剤の後遺症だな。明日は検査もあるはずだ。ともあれ、今日は俺は行く」
そういうと峡は立ち上がった。藤野谷はうなずいたが、俺の手を離そうとしなかった。峡は軽く手をあげて出ていった。俺は横になったままあらためて病室をみまわした。広いだけでなくずいぶん贅沢な部屋だった。病室? いや、ここは……。
「うちの特別室だ。特権をふりかざしてここにしてもらった」
俺の視線をたどるように追って、藤野谷がうしろめたそうな顔でいった。
「安全だし、邪魔されないし……」
「そうだな」
ここはもともと、俺が渡来に連れられて来るはずだった部屋だ。いま藤野谷と峡に説明された話によれば、俺がここにいなければならない理由はもうないが、一周ぐるりと回って俺はやはりここにいる、というわけだった。
「天」
「ん?」
俺はそっと指にからむ藤野谷の手をほどく。今度は両手をのばして彼の頬にふれた。点滴の管に気をつけながら、頬から顎に指を触れ、手のひらをそえる。ハンサムな顔はやつれているし、眼のしたは影を通りこして真っ黒だった。伸びた髭が指の腹にざらりとかすった。
俺のせいだと思うと、なんといっていいのかわからなかった。
「ひどい顔だ」
俺はささやいた。藤野谷が唇のはしをあげて微笑む。
「そうだろうな」
「ごめん……」
藤野谷は両手で俺の手を包むようにして握った。指先に唇をよせる。
「本当はサエを抱きしめたいんだけど、たぶん看護師に怒られる」
「天、」たまらず俺はつぶやいた。
「……キスして」
ゆっくりした動作で藤野谷は立ち上がった。ベッドの端に座り、俺の顔の横に手をつく。髪を撫でる指がはえぎわからひたいにおり、眉をなぞる。顎をつかまれ、唇が重なってくる。藤野谷の匂いが俺の中を満たし、急激に渇きが癒されるのがわかった。藤野谷がいるだけで、小さな火が灯るように幸福感がわきあがる。窓のそとがゆるやかに暗くなる。
およそ人間らしからぬ声をあげて唸ったり、ひっくり返された亀のようにバタバタともがいたりして、ふと気づくと周囲は真っ暗だった。俺はどうにか寝返りをうち、うつぶせになって床を這った。自分の体液であたりが汚れているのをぼんやりと意識した。
あいかわらず口も喉もカラカラに渇いている。光の漏れるユニットバスの扉をみつけ、なんとか中へ這いこむと、壁にもたれながらシャワーの栓をひねる。水は口の渇きをいやしたが、体の渇きはそのままだ。頭から水をかぶっても熱はさめず、はねあがる動悸に呼吸が苦しい。
バスタブの中で俺は膝と手をつき、うつむいていた。視界がうす暗く、頭の片隅に藤野谷の顔が浮かぶ。眉をよせて俺を呼んでいる。
「天……天! 天!」
俺は喉をつまらせて咳きこんだ。
いきなり頭を殴られるような、大きな音がすぐ近くで響いた。
雷鳴のようだった。
どこかで雨が降っているのだろうか。それとも幻なのだろうか。激しく降る水の音に俺の心は流れてさまよった。
こんなふうに嵐の日に雨の音を聞いていたことがある。雨が地面をたたく音のあいまに、雨樋からしたたり流れ落ちるしずくが音楽のようなリズムで響く。俺は子供で、ヒートの熱など無縁なまま、すぐ隣に立つ自分ではない存在を気にかけている。彼が俺をみる視線、一挙手一投足に気を取られて。
「サエ、ここにいると濡れる」
俺のとなりで藤野谷が立ち上がる。なぜか俺のスケッチブックを持っていて、濡れないように腕に抱える。
「くだらないやつらの話なんか、聞くな」
屋根を叩きつける水と雨樋のしずくはまだ音楽を奏でている。いつまでも雨はやまない。足元を濡らす流れる水が銀色の川になり、そこから舞い上がっては星になり、夜空から降ってくる。俺はこんな夜にたたずむ人の姿をいつか描きたいと願っている。なのにいつになっても描けそうにない。あの色が出せないからだ。
俺の肩になにかが触れる。
「サエ」
声が聞こえる。
こんなふうに俺を呼ぶのはひとりしかいない。俺を守るようにふわりと甘い香りが覆いかぶさり、かたく目を閉じているにもかかわらず、俺はきらきらと光る霞を感じとる。空から降る星は大気のなかで砕け、塵のようなかけらになり、光る霞になって落ちてくる。
光を浴びるうちに恐怖がうすれる。俺はほっと息をつく。耳を聾する雨の音が消え、背中を温かいものが覆う。俺の体はまだ熱いが、背中にあたる感触はやさしい。
「佐枝さん」
誰かが呼んでいた。
目をあけなければと思うが、体はまったく自分のもののような感じがしなかった。まるで人形になったみたいだ。
「佐枝さん、しっかり」
俺はとうに意識を手放していた。暗闇は馴染んだ毛布のような温かい匂いがした。
目が覚めて最初に気がついたのは点滴の管だった。手首にまとわりつく感覚が嫌で、針を止めたテープを指でひっかいていたのだ。視線の先に透明なバッグの中で揺れる液体がみえた。
右肩に温かいかたまりが触れていた。馴染みのある匂いがして、俺はうっとりとそれを吸いこみ、なかば無意識のまま、管のない方の手で肩にあたるものを撫でた。柔らかい髪に指をからませる。引き寄せようとしたとき、不意にそれが動いた。
「サエ!」
「天……」
俺は目を何度か瞬かせる。藤野谷がまるで信じられないものでもみるかのように俺をみつめる。
「サエ、サエ…」
ぶつぶつと口の中でつぶやき、いきなり飛び上がるように立ってナースコールを押した。
たちまち看護師がベッドの横にあらわれ、それからしばらく俺は彼らのなすがままだった。藤野谷はうろうろと部屋を行ったり来たりしていたが、看護師に何かいわれて外へ出ていった。戻ってきたとき、藤野谷の横には峡がいて、ふたりは並んでベッドの横に座った。
「良かった。やっと気がついて」
疲れた口調で峡がいった。広い窓のそとに夕暮れの光がみえていた。
「母さんが帰ったところで目が覚めるなんて間が悪いが、仕方ないな」
俺は唇をなめ、やっと声を出した。
「えっと、その」
「ヒートの誘発剤を打たれたんだ。実は誘発剤はオメガ系には禁忌でな。零をみつけるまでに二十四時間以上かかったのもあって、一時危険な状態だった。山を越えても何日も意識が戻らないんで、どうなるかと心配していたところだ」
峡は長い息をついた。
「まあ、よかった……とにかく、生きていることが大事だ」
藤野谷は何もいわなかった。黙って俺をじっとみつめている。俺は深く考えもせず手をのばし、藤野谷の手を握った。温かかった。
「俺はその――拉致されたんだよね?」
峡の顔が歪んだ。
「ああ。三カ月前から続いていた、オメガ拉致殺害事件の一団にな。名族の伴侶ばかり狙ったものだ」
「それって……」
「主犯は逮捕された」
藤野谷が突然口をはさんだ。
「結果論だが、サエが――拉致されたおかげで、タイミングよく捜査班が動いた」
喉にからんだようなかすれた声だった。俺がのばした手を藤野谷はぎゅっと握りこむ。
「今回、オメガ性関連製剤を違法に流すルートが背景にあるとかで、藤野谷家は警察の捜査に協力していたんだ。いえなくて――悪かった。俺が……」
峡がなだめるように手をふる。
「零は幸運だった。目撃者も多かったし、渡来さんの尽力もあって……警察の捜査もかなり絞り込まれていたらしい。おかげでマスコミも一気に大人しくなったしな。まだ警察に話を聞かれたりしなければならないだろうが」
「当分はそんなのいい。サエが落ちつくまで、他は何も」と藤野谷がいう。
「そうだな」
峡が微笑んだ。藤野谷の肩を軽く叩き「まだいるのはいいが、夜は寝るんだぞ」という。
以前は思いもつかなかった気安い動作で、俺は驚きを押し殺した。眠っているあいだにどのくらいの出来事があったのだろう。
「気になるのは誘発剤の後遺症だな。明日は検査もあるはずだ。ともあれ、今日は俺は行く」
そういうと峡は立ち上がった。藤野谷はうなずいたが、俺の手を離そうとしなかった。峡は軽く手をあげて出ていった。俺は横になったままあらためて病室をみまわした。広いだけでなくずいぶん贅沢な部屋だった。病室? いや、ここは……。
「うちの特別室だ。特権をふりかざしてここにしてもらった」
俺の視線をたどるように追って、藤野谷がうしろめたそうな顔でいった。
「安全だし、邪魔されないし……」
「そうだな」
ここはもともと、俺が渡来に連れられて来るはずだった部屋だ。いま藤野谷と峡に説明された話によれば、俺がここにいなければならない理由はもうないが、一周ぐるりと回って俺はやはりここにいる、というわけだった。
「天」
「ん?」
俺はそっと指にからむ藤野谷の手をほどく。今度は両手をのばして彼の頬にふれた。点滴の管に気をつけながら、頬から顎に指を触れ、手のひらをそえる。ハンサムな顔はやつれているし、眼のしたは影を通りこして真っ黒だった。伸びた髭が指の腹にざらりとかすった。
俺のせいだと思うと、なんといっていいのかわからなかった。
「ひどい顔だ」
俺はささやいた。藤野谷が唇のはしをあげて微笑む。
「そうだろうな」
「ごめん……」
藤野谷は両手で俺の手を包むようにして握った。指先に唇をよせる。
「本当はサエを抱きしめたいんだけど、たぶん看護師に怒られる」
「天、」たまらず俺はつぶやいた。
「……キスして」
ゆっくりした動作で藤野谷は立ち上がった。ベッドの端に座り、俺の顔の横に手をつく。髪を撫でる指がはえぎわからひたいにおり、眉をなぞる。顎をつかまれ、唇が重なってくる。藤野谷の匂いが俺の中を満たし、急激に渇きが癒されるのがわかった。藤野谷がいるだけで、小さな火が灯るように幸福感がわきあがる。窓のそとがゆるやかに暗くなる。
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