妖戦刀義

和山忍

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八十話 正夢かもしれない

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 次の日の朝──。

「はうわ!」 

 川次郎が大きな声を出し、急に上体を起こして目覚める。

 その声を聞いた空雄も目覚め、

「どうした!?川次郎」

 川次郎に慌てて尋ねた。

「すまない。空雄・・・・・・悪い夢を見た」

「悪い夢?」

「そう。水希が何者かに泣かされる夢を・・・・・・」

 と言いながら、川次郎が頭を抱えながら話す。

「・・・・・・そうか。夢でよかったな」

「夢でよかったにはよかったけど、もしかしたら正夢かもしれない・・・・・・」

 川次郎は下を向きながら話す。

「それは考え過ぎじゃないか?」

「たしかにそうかも知れない・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・駄目だ!やっぱり水希が気になる!悪いけど村に一度戻る!昼頃までには戻るから!」

「え!?おい!?」

 川次郎は慌てて、外へと出た。

 ・・・・・・まあ、確かに今は何が起こってもおかしくないからな・・・・・・と思いながら、寝ている風太を見る。

「それにしても、今のでよく起きなかったな・・・・・・」

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