妖戦刀義

和山忍

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五十六話 冗談も大概に・・・・・・

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「夏海さんに何をした!」

「金縛りの類いを使用したまでだ」

「金縛りの類い?」

「ああ、俺の目を合わせた女は約半刻(約一時間)声や身体の自由を奪われる。女で唯一効かなかったのは玉穂様くらいだ」

 こいつ・・・・・・やっぱり玉穂の仲間か?でも、それより・・・・・・。

「そんなこと教えていいのか?それだと男には効かないと言ってるように聞こえるが?」

「かまわん。遅かれ早かれわかることだ。それにお前程度なら術なしでも簡単に殺せるからな」

「・・・・・・あんたも人を散々殺してきた口か?」

「ん?ああそうだ・・・・・・特に女は沢山殺したっけなぁ。もちろん、たっぷり楽しんでからだけどな・・・・・・くく」

「・・・・・・」

「一応言うが、助けは期待しない方がいい」

「どういうことだ?」

「この村の周りに術を仕込んどいた。約半刻(約一時間)は村に着きたくても着けず、村から出たくても出られない・・・・・・俺を除いてはな」

「・・・・・・だったらあんたを倒せば、いいんだろ?」

「俺を倒す?お前のような小僧が俺を?ぷふぁっ!冗談も大概に・・・・・・ん?」

 野次郎の左腕が宙に舞った。

「・・・・・・お、俺の腕がああああああ!」

 野次郎が思わず、左腕を押さえる。


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