妖戦刀義

和山忍

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三十六話 新しい修行

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「話は終わったか?」

 家の戸の横に空雄が立っていた。

「!・・・・・・空雄さん⁉もう帰ってきたんですか?」

「まあな。それで話は終わったのか?」

「はい」

「じゃあ、今から新しい修行を始める」

「新しい修行?」

「そうだ」

 そう言うと、空雄は二本指を立てて念じる。

 すると、全身を炭で塗ったような真っ黒い人のような者が出てくる。

「こいつと戦って倒してもらう」

「それって、殺すつもりで?」

「そうだ。一応言っとくが、こいつが殺されても術者である俺は死にもしないし、傷も痛みもないから安心して戦ってくれ」

「分かりました。それなら・・・・・・」

「ただ、この間の旧鼠より少し強いぞ。しかもこいつは手加減という物を知らない・・・・・危なくなったら術を解くつもりでいるが、下手したらお前が大変なことになる。心してかかれよ」

「わかりました」

 風太は刀を手にして、前に構えた。

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