世界童話を改変してみたシリーズ

和山忍

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シンデレラ改変その十六

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「いた!」

「あら、ナミ!」

「王妃様・・・・・・に王子様探しましたよ」

 ナミはカトリとケビンの元に駆け寄る。

「それはこちらの台詞よ。さっきからあなたのことを探してたのよ。ねえケビン?」

「はい。今日で一ヶ月の罰が終わると聞いていたので」

「え!?そうだったんですか?それはすみません」

「それにしても最初に会った頃に比べると変わったわね。言葉づかいが」

「確かに」

「まあ、それが原因で王様を怒らせてしまったので・・・・・・」

「それもそうね」

「そうだね」

「あの・・・・・・いろいろとご迷惑をおかけしてすみませんでした。そして、いろいろとお世話になりました。ありがとうございます」

 ナミはカトリとケビンにお辞儀をする。

「いえ、どういたしまして。所でもう旅に出るの?」

「はい。でも、その前にエラに会いに行こうと思いまして」

「だったらちょうどいいわ。ケビンもそろそろ行く所だったから一緒に馬車で行くといいわ」

「え?いいんですか?ありがとうございます」

 しばらくして──馬車の中。

 ケビンが少し息をつき、

「しかしよかったよ」
 
 軽く呟く。

「え?」

「いや、あのまま城で会えなかったら君に会わないまま、服屋に行ってたからさ」

「そうなんですか」

 馬車が止まる。

「着いたようだ」

 二人は馬車から降りる。
 
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