浮気されたくない幸の恋愛奮闘記

話第九十六話 幸せからの･･････その二十二

　約九十分後──丸出汁ホテル。

　清が車を駐車場に停める。幸が車の中からホテルを見る。

「ここに泊まってるんですよね？」

「そのはず･･････」

　三人は車から降りた。

　ホテルの中へ入る。

　幸達はフロントへ向かう。

「すみません！」

「いらっしゃいませ」

「こちらに泊まってる佐々木登の弟です。佐々木登にお取次ぎをお願いします」

　清がフロントの人に車の免許証を見せながらお願いする。

「お調べしますので、お待ち下さい」

　フロントの人がパソコンで調べる。

「申し訳ございません。佐々木登様は火曜日にチェックアウトされてるようで、今現在このホテルには宿泊されておりませんでした」

「！」

　じゃあ、登さんは今どこに･･････。

「･･････わかりました。ありがとうございます」

　と清が言いながら、フロントの人にお辞儀をする。その後に続いて幸と由梨もお辞儀をする。

　そして、三人はフロントから離れる。

「･･････すみません。お二人に迷惑かけちゃって･･････」

「いや、迷惑だなんて･･････むしろ、それはこっちの台詞で･･････」

「そうだよ！私達のせいでもあ、るし･･････」

　三人がホテルの扉に差し掛かろうとすると幸が、

「･･････ん？」