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第八十一話 幸せからの・・・・・・その七
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現在──。
幸達はとっさに物陰に隠れる。
「・・・・・・」
「やはり、浮気か?」
「違う!」
「しかし、腕を組んで歩いて、そのまま中に入ったぞ」
「・・・・・・それにはきっと何か理由が──」
「じゃあ、その理由が何かわかるのか?」
「それは・・・・・・」
正直わからない。けど、登さんに限って浮気なんか──。
「中に入るか?」
「えっ⁉」
「今行けば、浮気かどうかはっきりわかるぞ」
確かにわかるかもしれないけど、でも・・・・・・
幸の手が震える。
「・・・・・・いや、いい」
「知るのが怖いのか?」
「違う!ただ、いきなり押し入ったら迷惑だし・・・・・・」
そうだよ・・・・・・いきなり押し入るのは迷惑だよ。ここは行かないのが一番──。
「そう言ってほんとは怖いんじゃないのか?いいのか⁉今行かなかったら、後悔するぞ!」
「うるさいな!」
「!」
「今さら父親面しないで!あたしのことならなんでも、お見通しみたいなこと言ってさ!だったらなんであの時、あたしにあんなことを言って、家族を捨てたのさ⁉」
「・・・・・・そうだな。あの時の私は幸と真智の気持ちなんかこれっぽっちも思ったことも考えたこともなかった。だから、あんなことも言えたし、他に女を作って家族を捨てられた・・・・・・確かに私が娘のことであれこれ言える立場ではないな」
雅彦が幸に背を向ける。
「私はもう帰る。後は好きにしろ。約束通り幸と真智の前には二度と姿を表さない・・・・・・さよなら」
雅彦はそのまま去っていった。
「・・・・・・」
幸はアパートを見る。
幸の手は震えていた。そこから、手を力強く握りしめる。
幸は空を見上げた。
空は雲に覆われ、星どころか月すら見えなかった。
「・・・・・・」
幸はそのまま、自分の住むアパートへと歩いて行った。
幸達はとっさに物陰に隠れる。
「・・・・・・」
「やはり、浮気か?」
「違う!」
「しかし、腕を組んで歩いて、そのまま中に入ったぞ」
「・・・・・・それにはきっと何か理由が──」
「じゃあ、その理由が何かわかるのか?」
「それは・・・・・・」
正直わからない。けど、登さんに限って浮気なんか──。
「中に入るか?」
「えっ⁉」
「今行けば、浮気かどうかはっきりわかるぞ」
確かにわかるかもしれないけど、でも・・・・・・
幸の手が震える。
「・・・・・・いや、いい」
「知るのが怖いのか?」
「違う!ただ、いきなり押し入ったら迷惑だし・・・・・・」
そうだよ・・・・・・いきなり押し入るのは迷惑だよ。ここは行かないのが一番──。
「そう言ってほんとは怖いんじゃないのか?いいのか⁉今行かなかったら、後悔するぞ!」
「うるさいな!」
「!」
「今さら父親面しないで!あたしのことならなんでも、お見通しみたいなこと言ってさ!だったらなんであの時、あたしにあんなことを言って、家族を捨てたのさ⁉」
「・・・・・・そうだな。あの時の私は幸と真智の気持ちなんかこれっぽっちも思ったことも考えたこともなかった。だから、あんなことも言えたし、他に女を作って家族を捨てられた・・・・・・確かに私が娘のことであれこれ言える立場ではないな」
雅彦が幸に背を向ける。
「私はもう帰る。後は好きにしろ。約束通り幸と真智の前には二度と姿を表さない・・・・・・さよなら」
雅彦はそのまま去っていった。
「・・・・・・」
幸はアパートを見る。
幸の手は震えていた。そこから、手を力強く握りしめる。
幸は空を見上げた。
空は雲に覆われ、星どころか月すら見えなかった。
「・・・・・・」
幸はそのまま、自分の住むアパートへと歩いて行った。
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