浮気されたくない幸の恋愛奮闘記

和山忍

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第七十九話 幸せからの・・・・・・その五

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 幸はスマホを手にしながら、

「約束だよ!二度とあたしとお母さんの前には姿を現さないでね!」

 と雅彦に言い放つ。

「はて?そんな約束したか?」

 幸が睨む。

「冗談だ。約束は守る」

「さよなら」

「・・・・・・ああ」

 幸は自分のアパートへと歩き出す。

「・・・・・・」

 しばらく歩いて、幸が後ろを振り向く。

「なんで、ついてくるの⁉」

「しかたないだろ?駅の方向がそっちなんだから・・・・・・ん?」

「なに?」

「あれ」

「えっ?」

 幸は雅彦の指さす方へと向く。

 すると、そこには髪の長い女性らしき人物に腕組みされながら歩く登の姿があった。

「え・・・・・・⁉」

 登はそのまま、女性らしき人物とアパートの中へと入っていった。

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