浮気されたくない幸の恋愛奮闘記

和山忍

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第六十八話 癒やし南国その三

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「やっぱり兄貴か」

「奇遇だな。どうしたんだ?」

「由梨と来たんだ」

「由梨?」

 努の後ろを見ると、黒のビキニを着た二十代くらいの女性がいた。

「お久しぶり・・・・・・」

「由梨ちゃんか?ほんとに久しぶりだね」 

 由梨ちゃん?もしかして・・・・・・。

「ほんと・・・・・・!」

 由梨と幸の目が合う。

「もしかして・・・・・・幸さん?」

「はい・・・・・・もしかして美容師の由梨さん?」

「そうです!」

「やっぱり!」

「偶然ですね!」

「そうですね!」

 それを見ていた登が、

「二人知り合いなの?」

 と聞く。

「うん。あたしの通ってる美容院のかかりつけ美容師なの」

「へぇ~」

「メイクも上手でたまにやってもらってるの」

「そうなんだ」

「由梨さんとは幼馴染なの?」

「まあ、そんな感じかな」

「へえ~」

「紹介遅れたけど、由梨さんと一緒にいるのが弟の清、二十六歳」

「初めまして海原幸、二十五歳です」

 幸がお辞儀して挨拶すると、清もお辞儀をしながら、

「どうも、この間、兄貴がお世話になったそうで・・・・・・」

 と言った。

「え?」







 
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