浮気されたくない幸の恋愛奮闘記

和山忍

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第五十ニ話 実家にて〜その十九

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「そういえば幸、卵はどうしたの?」

「え?・・・・・・あ!」

 幸は慌てて、バリアフリートイレの中に入る。

 床に卵の入った袋が落ちていた。

 幸が急いで拾って中を見る。

「やっぱり・・・・・・」

 卵は無惨に全部割れていた。

「やっぱり、あの時に──」
 
 幸は芽衣にナイフで襲われた時に手を離していたことを思い出す。

「あ~また買いに行かなきゃなんないのか・・・・・・」

 トイレの外から真知達が落ち込んでる幸を見る。すると、登が中に入る。

「幸さん」

「なんですか?」

「卵なら、俺のを使って」

「えっ!でも、それは登さんの・・・・・・」

「俺は帰りにまた買うから大丈夫」

「・・・・・・わかりました。ありがとうございます。でも、その卵のお金、払わせていただきます」

「いや、それは別に──」

「いえ、さっきから助けられてばかりなので払わせて下さい!頑張ってオムライス作るので!」

「・・・・・・わかりました」


 

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