浮気されたくない幸の恋愛奮闘記

和山忍

文字の大きさ
上 下
41 / 113

第四十話 実家にて〜その七

しおりを挟む
「それは大丈夫です。今日、あなたと会ってそう感じました」

「えっ?」

 用ってそれじゃないの?じゃあ・・・・・・

「実は用ってのは嘘で本当はあなたと話したかっただけなの」

「え?・・・・・・」

 いや、そんな感じじゃなかったよね⁉散々責めたり、文句言ったよね⁉

「ただ・・・・・・そんなことを正直に言っても、上手くあしらわれて逃げられちゃうと思いましてね」

「いや、そんなことは・・・・・・」

「そうですか!じゃあですね・・・・・・」

 あっ!しまった!

「さっきの昴と別れた他の彼女達のことなんですけどね──」

 どうしよう・・・・・・もう帰りたいんだけど──

「その彼女は胸は大きいんですけど──」

 でも、なんだろう?正直に家族がご飯待ってるから帰るねって言ったら、なんだか家まで着いてきそうな気が・・・・・・いやいや、流石にそこまでは──

「芽衣さん。悪いんだけど、あたし達──」

「幸姉!トイレ行きたい!」

 千冬が又を押さえながら、幸に訴える。

「えっトイレ⁉お家まで我慢できる?」

「できない!漏れちゃう!抱っこ!」

 おかしいなぁ、さっきコンビニのトイレに行っ──あっ!

「そうね!急いでいこうか!抱っこするね」

「うん」

 幸は千冬をそっと抱っこする。

「悪いんだけど、そういうことだから、これで失礼するね!」

「あっちょっと!」

「ごめんね!」

 幸は千冬を抱えて、早歩きでその場を去った。

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

朝起きたら同じ部屋にいた婚約者が見知らぬ女と抱き合いながら寝ていました。……これは一体どういうことですか!?

四季
恋愛
朝起きたら同じ部屋にいた婚約者が見知らぬ女と抱き合いながら寝ていました。

秘事

詩織
恋愛
妻が何か隠し事をしている感じがし、調べるようになった。 そしてその結果は...

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

社長から逃げろっ

鳴宮鶉子
恋愛
社長から逃げろっ

冷徹義兄の密やかな熱愛

橋本彩里(Ayari)
恋愛
十六歳の時に母が再婚しフローラは侯爵家の一員となったが、ある日、義兄のクリフォードと彼の親友の話を偶然聞いてしまう。 普段から冷徹な義兄に「いい加減我慢の限界だ」と視界に入れるのも疲れるほど嫌われていると知り、これ以上嫌われたくないと家を出ることを決意するのだが、それを知ったクリフォードの態度が急変し……。 ※王道ヒーローではありません

家出したとある辺境夫人の話

あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』 これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。 ※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。 ※他サイトでも掲載します。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...