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第二十六話 一人じゃ行きにくい所そのニ
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「大丈夫ですか?」
男の子と男性が幸を見る。
「あ~すみません。気をつかわせてしまって、お気になさらず。ただの絶叫系酔いなので」
「そうなんですか?」
「はい」
幸はチラッと男の子を見る。男の子は眉を下げ、男を見ていた。
「何か口に入りますか?」
「少しでしたら・・・・・・」
「でしたら、こちらをどうぞ」
男にコーラを渡す。
「コーラ?」
「コーラは酔いに効くらしいので」
「・・・・・・ありがとうございます」
男はコーラを一口飲む。そして、一息ついて、また飲む。
「・・・・・・あっ、さっきよりいいかも!」
「ほんと!じゃあ、あのグルングルン回る奴一緒に乗れる?」
男の子が笑顔で聞くと、
「ごめん。今日はもう絶叫系は勘弁」
「え~っ!」
「俺はベンチで見守ってるから、一人で乗ってきて」
「そんなぁ、一緒に乗るって約束したじゃん!」
「すまん・・・・・・」
男の子は眉を下げ、うつ向いてしまう。
幸は男の子の視線に合わせるようにかがむ。
「あたしは海原幸、二十五歳。君のお名前と年齢は?」
「山田健太、九歳。小学三年生」
「そう。健太君か・・・・・・もしよかったら、お兄さんの代わりにお姉さんが一緒でもいいかな?」
健太と男が目を丸くし、
「え!」
と声を出して、驚く。
「いいの?」
「うん。健太君とえーと・・・・・・」
幸が男を見ながら、口が止まると、
「佐々木登、二十九──じゃなくて、そんな悪いですよ」
「じゃあ、おじさん乗ってくれる?」
「それはちょっと・・・・・・」
「じゃあ、いいでしょ?」
男の子と男性が幸を見る。
「あ~すみません。気をつかわせてしまって、お気になさらず。ただの絶叫系酔いなので」
「そうなんですか?」
「はい」
幸はチラッと男の子を見る。男の子は眉を下げ、男を見ていた。
「何か口に入りますか?」
「少しでしたら・・・・・・」
「でしたら、こちらをどうぞ」
男にコーラを渡す。
「コーラ?」
「コーラは酔いに効くらしいので」
「・・・・・・ありがとうございます」
男はコーラを一口飲む。そして、一息ついて、また飲む。
「・・・・・・あっ、さっきよりいいかも!」
「ほんと!じゃあ、あのグルングルン回る奴一緒に乗れる?」
男の子が笑顔で聞くと、
「ごめん。今日はもう絶叫系は勘弁」
「え~っ!」
「俺はベンチで見守ってるから、一人で乗ってきて」
「そんなぁ、一緒に乗るって約束したじゃん!」
「すまん・・・・・・」
男の子は眉を下げ、うつ向いてしまう。
幸は男の子の視線に合わせるようにかがむ。
「あたしは海原幸、二十五歳。君のお名前と年齢は?」
「山田健太、九歳。小学三年生」
「そう。健太君か・・・・・・もしよかったら、お兄さんの代わりにお姉さんが一緒でもいいかな?」
健太と男が目を丸くし、
「え!」
と声を出して、驚く。
「いいの?」
「うん。健太君とえーと・・・・・・」
幸が男を見ながら、口が止まると、
「佐々木登、二十九──じゃなくて、そんな悪いですよ」
「じゃあ、おじさん乗ってくれる?」
「それはちょっと・・・・・・」
「じゃあ、いいでしょ?」
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