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第七話 まさかの・・・・・・その一

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 振り向くと、そこには三十代前半くらいのパーマがかかった女性がいた。

「やっぱり、女がいたのね」

「いや、これは・・・・・・」

 えっ!だれ?

「・・・・・・駿河さん、この人は?」

「ああ、えーと妹だよ!ブラコン気味の・・・・・・」

 ああ、なるほど・・・・・・

 幸は酔っていた。

「誰がブラコン気味の妹よ!私はあなたの──駿河の妻の早苗よ!そもそも同い年で私の方が数ヶ月早いわよ!」

 早苗は免許証を出して、見せた。  

 ああ、確かに駿河さんと同じ年に生まれて、数ヶ月はやく生まれてる。しかも、駿河さんと同じ苗字だ・・・・・・あれ?

 ・・・・・・ん? 

 ・・・・・・ちょっと待って⁉

 ・・・・・・

 うそっ!

 じゃあ、ほんとに駿河さんの妻!?ってことは駿河さんは結婚してるの⁉

 けど、結婚指輪してなかった・・・・・・いや、それは外してればわからないか・・・・・・

 でも、あのアパートは?誰かと住んでる様子なかったよね?

「そこのあなた!」

「はい!」

 幸の身体がビクッとなる。

「駿河が既婚者と知っていながら、付き合っていたの?」

「いえ、全く知りませんでした」

 本当に知らなかった。神に誓ってもいい!本当に知らなかった・・・・・・

 とは言えそれで、はいそうですかってなるとは思えない・・・・・・

「申し訳ありません。知らなかったとはいえ、ご主人と──」

「何を言ってるんだよ!君の方から奥さんいてもいいから付き合ってと強引に迫ってきたんじゃないか!」

「え⁉」

 
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