僕は何度も君に恋をする

乃愛

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第4話

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僕は待ち合わせ時間の14:00より30分早く待ち合わせ場所に着いた。
緊張してそわそわしていると30分後、小宮さんが来た。
「あ、絢香ちゃん?」小宮さんの背後に小さく隠れた女の子を見つけて僕は尋ねた。不思議に思いながらも女の子の様子を伺っているとひょこっと顔を出して会釈してきた。
「絢香が小動くんに選んでほしいものがあるって言うから急遽メールしたの、ね?」
絢香ちゃんは小さく頷いた。俯いていてよく見えなかったが、少し顔が赤かった。
「僕に選んでほしいもの?」
「…服、夏服でかわいいのがたくさん揃ってるお店があって…。」絢香ちゃんが小さな声で言った。
「絢香は夏服を選んでほしいらしいの、私のセンスはお気に召さないみたいでね」小宮さんはくすっと笑うと絢香ちゃんの顔を覗き込んだ。
「そっか、僕のセンスも気に入ってもらえるか分からないけど僕でよければ。」
「ありがとう!じゃあ早速行こう。」小宮さんは絢香ちゃんの手を引いてお店へ向かった。

僕は彼女らに着いて行き、ガーリーな雰囲気のアパレルショップに入った。
店員は僕を怪訝な表情で見た。
「これとこれと…あっ、これもかわいい…」絢香ちゃんは嬉しそうに次々セレクトした。女の子らしいかわいらしい服ばかりだった。
「お金は気にしなくていいから小動くんがいいと思う服を選んで。」小宮さんに促され、僕は洋服を見つめた。
なんで僕なんだろう…不思議に思いながらも僕は涼しげな白のワンピースを選んだ。
「これとか好きだな…」小宮さんは僕が選んだ服を絢香ちゃんに渡した。

数分後、試着室のカーテンが開いた。
白いワンピースを纏った絢香ちゃんは照れくさそうに頬を赤らめた。
「ど、どうかな…」小宮さんは僕を見た。ええっ僕に感想求めてる…?なんて言えば…。
「う、うん。清楚な雰囲気でかわいいよ。」絢香ちゃんは嬉しそうにはにかんだ。かわいらしい笑顔は小宮さんに似ていた。
「あっ、ごめん!私予定あったの忘れてた…。そろそろ行くね!」
「あ、じゃあお会計してからみんなで帰ろうか」
「ううん、お買い物終わってないし私1人で帰るよ!じゃあね!」引き止める暇もなく小宮さんは帰ってしまった。僕は去って行く小宮さんを見送った。
恥ずかしそうに俯く絢香ちゃんと小宮さんを見る僕の間に沈黙が流れた。


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