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秘密
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「!?」
「どうかなさいましたか?」
「い、いやっ!なんでもないで…こほんっなんでもない。」
「そうでございますか。大変失礼しました。では、奥へ。」
「うん。」
いやいやいやいや、へ?何ここ。ちょっと理解が追いつかない。
「狼然様。花嫁様を連れてまいりました。」
ろうぜん?なんか聞いたこと~…ま、いっか。
すると、奥から声が聞こえた。
「着いたか。わが息子の居るお見合い部屋は奥だ。早くいけ。」
「はい。」
うわ。ドキドキ…いきなり女の子になったようなもんだし、緊張やばっwま、こんなお屋敷に住んでるんだし、絶対お金持ちっしょ!ま、お金持ちの子って、なんかいい人でイケメンなイメージだよなー。
「着きましたよ。」
「う、うん。」
「失礼いたします、神夜(しんや)御子息様。」
ん?やっぱなんか聞いたことあるような…あっ!神夜(みや)か。ま、違うよね。そもそも性別違うしwww親戚とかか。
「良いぞ。入れ。」
そう中から聞こえると、すーっとふすまが開けられた。
「えと…こんにちは…?はは…」
やべ…第一印象最悪?
「やぁ…っ!?」
ん?なんか驚いて…
「あ、あはは…こほんっ。えっと。」
「ん?んんんー?」
なんかどっかで…
「どうかしましたか…?」
「…いやっ!なんでもないです!」
ん~?
「あっ、そうですよね。はは…」
ま、いっか。
「…」
「…」
喋ることねぇ!
「あっ、あの!」
「何か?」
「えと…その…狐の嫁入りって…その…」
青磁色の優しい目が私を見つめる。
「嫁入りってことは…その…結婚…ってことですか?」
「あぁ」
ドキドキ
「まぁ、よくアニメで見るような強制的なやつじゃないから、ゆっくり好きになっていこう。」
なんか、優しいな。
「はい…(〃ω〃)」
「じゃあ、早速なんですが、明日の十時頃にでも、どこかで食事とかは如何ですか?」
「は、はい!喜んで!」
にしても、かわえー声だなー。
「そういえば、ここのお屋敷、とってもきれいですね。」
「そうですか?そう言っていただけると嬉しいです。」
「特に…お庭とか!」
「ああ、庭は江戸時代からずっと続く庭師様が…」
「あははっ。そういえば神夜様は、どこの学校に通っているのですか?」
「そ、それは…」
トントン
「あっ、こほんっ。何か?」
「お話のところ大変恐縮ですが、お時間となってしまったので、今日のところは、もう終わりでございます。」
「分かった。行け。」
「はっ。」
もう時間か…
「楽しい時間はあっという間ですね。また明日、狼然神社の前でお会いしましょう。」
「はい!」
「ではまた。」
駕籠に乗ってしばらくした頃、突然、猛烈な睡魔に襲われた。
「…」
ねむ…
「すぅ…すぅ…」
「むにゃむにゃ…ん?」
ここは…私の部屋?
「?」
あれは…夢だったのかな…
「夢だとしたら、素敵な夢だな…」
私がほのかに残るあの記憶を思い出していると、
「神狐~!朝よ。」
と、下の階から声がした。
「へーい。」
「ふぁ…おはお~」
「もうっ、土曜だからって何のんきにしてるの!」
「いいじゃん別に…土曜くらい寝坊したって…」
何ピリピリしてんだよ…
「別に…じゃないでしょっ!」
「うわっ!びくったー。」
「今日は神夜ご子息様との見合い歩きの日でしょ?」
「見合い歩き?なにそれw」
「デートよ、デート!」
「で、デート!?じゃあまた、あんなめんどい格好するの!?」
てか、夢じゃなかった!
「いや、あれは…お見合いの日だけ。まぁ、結婚式の日は除くね。」
「じゃあ、今日は何の服着てけば…」
「じゃ、今から服屋さん行くよ。」
「え…ぅん…」
「いらっしゃいまs」
「おすすめはなんですか!?」
「ど、どういったものですk」
「ワンピース系!」
「はっ!?ちょっと!勝手に決めないでy」
「こ、こちらの3セットが…」
「…じゃあこれ!」
「は、はい。」
「なにこれ…なれねぇな。」
ひらひらのレース?布地で若草色?の、膝よりも長えスカートに、アイボリーのトップス、薄柳色のカーディガン…おまけに何この髪型!?後ろで髪がクルってなっとるー!
「?💦」
「さ、言ってこーい!」
「ふえーーん」
「…間に合った…?」
「あ…」
「あっ!」
小走りで来たから、疲れ…あれ?
さっきまで息切れしていたはずが、神夜様を見た途端、疲れが吹っ飛んでしまった。
「すみません…待ちましたか?」
「いっ、いやっ!僕も今来たところです…」
「そうですか…?」
なんか、昨日と雰囲気違う…
「…」
「?💦」
「みやさんってご存知ですか?」
「えっ!?」
「何か?」
「あっ!あのあのあのですね!みみみ神夜はっ!その…いいい、妹です!はい!」
いやwこれまで見たことないほど動揺してたけど…?
「何か知られたらまずいことでも?」
「えと…ですね…本当ならば狼然家に女の子は生まれてはいけなくて…その…ちっ、小さい頃から離れ離れで…」
「そう…ですか…」
「ま、まぁ。そんなことより早く行きましょうよ!」
「は、はい…」
「どうかなさいましたか?」
「い、いやっ!なんでもないで…こほんっなんでもない。」
「そうでございますか。大変失礼しました。では、奥へ。」
「うん。」
いやいやいやいや、へ?何ここ。ちょっと理解が追いつかない。
「狼然様。花嫁様を連れてまいりました。」
ろうぜん?なんか聞いたこと~…ま、いっか。
すると、奥から声が聞こえた。
「着いたか。わが息子の居るお見合い部屋は奥だ。早くいけ。」
「はい。」
うわ。ドキドキ…いきなり女の子になったようなもんだし、緊張やばっwま、こんなお屋敷に住んでるんだし、絶対お金持ちっしょ!ま、お金持ちの子って、なんかいい人でイケメンなイメージだよなー。
「着きましたよ。」
「う、うん。」
「失礼いたします、神夜(しんや)御子息様。」
ん?やっぱなんか聞いたことあるような…あっ!神夜(みや)か。ま、違うよね。そもそも性別違うしwww親戚とかか。
「良いぞ。入れ。」
そう中から聞こえると、すーっとふすまが開けられた。
「えと…こんにちは…?はは…」
やべ…第一印象最悪?
「やぁ…っ!?」
ん?なんか驚いて…
「あ、あはは…こほんっ。えっと。」
「ん?んんんー?」
なんかどっかで…
「どうかしましたか…?」
「…いやっ!なんでもないです!」
ん~?
「あっ、そうですよね。はは…」
ま、いっか。
「…」
「…」
喋ることねぇ!
「あっ、あの!」
「何か?」
「えと…その…狐の嫁入りって…その…」
青磁色の優しい目が私を見つめる。
「嫁入りってことは…その…結婚…ってことですか?」
「あぁ」
ドキドキ
「まぁ、よくアニメで見るような強制的なやつじゃないから、ゆっくり好きになっていこう。」
なんか、優しいな。
「はい…(〃ω〃)」
「じゃあ、早速なんですが、明日の十時頃にでも、どこかで食事とかは如何ですか?」
「は、はい!喜んで!」
にしても、かわえー声だなー。
「そういえば、ここのお屋敷、とってもきれいですね。」
「そうですか?そう言っていただけると嬉しいです。」
「特に…お庭とか!」
「ああ、庭は江戸時代からずっと続く庭師様が…」
「あははっ。そういえば神夜様は、どこの学校に通っているのですか?」
「そ、それは…」
トントン
「あっ、こほんっ。何か?」
「お話のところ大変恐縮ですが、お時間となってしまったので、今日のところは、もう終わりでございます。」
「分かった。行け。」
「はっ。」
もう時間か…
「楽しい時間はあっという間ですね。また明日、狼然神社の前でお会いしましょう。」
「はい!」
「ではまた。」
駕籠に乗ってしばらくした頃、突然、猛烈な睡魔に襲われた。
「…」
ねむ…
「すぅ…すぅ…」
「むにゃむにゃ…ん?」
ここは…私の部屋?
「?」
あれは…夢だったのかな…
「夢だとしたら、素敵な夢だな…」
私がほのかに残るあの記憶を思い出していると、
「神狐~!朝よ。」
と、下の階から声がした。
「へーい。」
「ふぁ…おはお~」
「もうっ、土曜だからって何のんきにしてるの!」
「いいじゃん別に…土曜くらい寝坊したって…」
何ピリピリしてんだよ…
「別に…じゃないでしょっ!」
「うわっ!びくったー。」
「今日は神夜ご子息様との見合い歩きの日でしょ?」
「見合い歩き?なにそれw」
「デートよ、デート!」
「で、デート!?じゃあまた、あんなめんどい格好するの!?」
てか、夢じゃなかった!
「いや、あれは…お見合いの日だけ。まぁ、結婚式の日は除くね。」
「じゃあ、今日は何の服着てけば…」
「じゃ、今から服屋さん行くよ。」
「え…ぅん…」
「いらっしゃいまs」
「おすすめはなんですか!?」
「ど、どういったものですk」
「ワンピース系!」
「はっ!?ちょっと!勝手に決めないでy」
「こ、こちらの3セットが…」
「…じゃあこれ!」
「は、はい。」
「なにこれ…なれねぇな。」
ひらひらのレース?布地で若草色?の、膝よりも長えスカートに、アイボリーのトップス、薄柳色のカーディガン…おまけに何この髪型!?後ろで髪がクルってなっとるー!
「?💦」
「さ、言ってこーい!」
「ふえーーん」
「…間に合った…?」
「あ…」
「あっ!」
小走りで来たから、疲れ…あれ?
さっきまで息切れしていたはずが、神夜様を見た途端、疲れが吹っ飛んでしまった。
「すみません…待ちましたか?」
「いっ、いやっ!僕も今来たところです…」
「そうですか…?」
なんか、昨日と雰囲気違う…
「…」
「?💦」
「みやさんってご存知ですか?」
「えっ!?」
「何か?」
「あっ!あのあのあのですね!みみみ神夜はっ!その…いいい、妹です!はい!」
いやwこれまで見たことないほど動揺してたけど…?
「何か知られたらまずいことでも?」
「えと…ですね…本当ならば狼然家に女の子は生まれてはいけなくて…その…ちっ、小さい頃から離れ離れで…」
「そう…ですか…」
「ま、まぁ。そんなことより早く行きましょうよ!」
「は、はい…」
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※小説家になろうにアップしたものの編集版です
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