11 / 25
11
しおりを挟む
11
「殿下は姉の婚約者でしょう、s」
「だから、あいつとの婚約は破棄すると言っている。お前は何も気にしなくていいんだ。」
…………マジで人の話聞かねえな、こいつ…………。
「それとも、あの女のことを気にしているのか?血のつながった実の姉妹であるのは確かだが、お前とは違い、底意地が悪いだろう?そんなのに同情したからと言ってわざわざお前が情けをかける必要などないだろう。」
………………ん……?
それは一体…………誰の話だ…………?
「顔に似て性格もキツくて高飛車だし」
我が姉であり推しでもあるフロリアは、顔面もさることながら、性格も超国宝級ですが……?
「お前だって今まで散々姉のせいで苦労してきたんだろう?」
いいや全く全然…………。
「学園の中でも自分の取り巻きたちと共にお前をいじめていたじゃないか。」
取り巻き…………?いやそりゃ狂信者(自分含め)はいっぱいいたけどさ……。
いじめ…………?彼女たちとはフロリアの素晴らしさについて語りあっていただけなんですけど……。
「そなたが泣きそうになっているところをわたしは何度も見かけたぞ!」
あ~~~~~、把握把握。
なるほどねえ~。
私がフロリアに情けない姿見られて涙目になってたところ見たわけだ。んで、勘違いしたと。
各所各所で引っかかるところがあり、早々に否定して行きたいのだが、ユーゴがとんでもない速度で矢継ぎ早に見事な勘違いを披露してくれるおかげで全く口を挟めない。
そもそも、「ミレーヌと婚約する!」とか宣っていたわけであるが、ミレーヌ自身初耳なのだ。
現に入学してから今までユーゴと話した回数など両手に収まるほどしかないのだ。
一体どこで彼は妄想を拗らせたのか。
「少しよろしいですか、殿下」
だがそこに救世主のように現れたのはフロリアだった。
「殿下は姉の婚約者でしょう、s」
「だから、あいつとの婚約は破棄すると言っている。お前は何も気にしなくていいんだ。」
…………マジで人の話聞かねえな、こいつ…………。
「それとも、あの女のことを気にしているのか?血のつながった実の姉妹であるのは確かだが、お前とは違い、底意地が悪いだろう?そんなのに同情したからと言ってわざわざお前が情けをかける必要などないだろう。」
………………ん……?
それは一体…………誰の話だ…………?
「顔に似て性格もキツくて高飛車だし」
我が姉であり推しでもあるフロリアは、顔面もさることながら、性格も超国宝級ですが……?
「お前だって今まで散々姉のせいで苦労してきたんだろう?」
いいや全く全然…………。
「学園の中でも自分の取り巻きたちと共にお前をいじめていたじゃないか。」
取り巻き…………?いやそりゃ狂信者(自分含め)はいっぱいいたけどさ……。
いじめ…………?彼女たちとはフロリアの素晴らしさについて語りあっていただけなんですけど……。
「そなたが泣きそうになっているところをわたしは何度も見かけたぞ!」
あ~~~~~、把握把握。
なるほどねえ~。
私がフロリアに情けない姿見られて涙目になってたところ見たわけだ。んで、勘違いしたと。
各所各所で引っかかるところがあり、早々に否定して行きたいのだが、ユーゴがとんでもない速度で矢継ぎ早に見事な勘違いを披露してくれるおかげで全く口を挟めない。
そもそも、「ミレーヌと婚約する!」とか宣っていたわけであるが、ミレーヌ自身初耳なのだ。
現に入学してから今までユーゴと話した回数など両手に収まるほどしかないのだ。
一体どこで彼は妄想を拗らせたのか。
「少しよろしいですか、殿下」
だがそこに救世主のように現れたのはフロリアだった。
10
お気に入りに追加
145
あなたにおすすめの小説
シナリオ通りの婚約破棄と国外追放をされそうなんですがヒロインが見当たりません~私誰にざまぁされますの?~
荷居人(にいと)
恋愛
「貴様とは婚約破棄だ!」
あーあ、来ちゃった……結局こうなるのかなんて私はため息を吐く。ここは前世乙女ゲームであった世界。そして私は悪役令嬢……頑張ってもこれが運命なんだと思えば諦めるしかない。
それはそれとして不思議なのは隣にヒロインがいないこと。
ヒロインさんどちらにー?私誰に冤罪ざまぁされますの?
婚約破棄による子育てに続く婚約破棄シリーズ第三弾………荷居人タグが婚約破棄シリーズについております。
農地スローライフ、始めました~婚約破棄された悪役令嬢は、第二王子から溺愛される~
可児 うさこ
恋愛
前世でプレイしていたゲームの悪役令嬢に転生した。公爵に婚約破棄された悪役令嬢は、実家に戻ったら、第二王子と遭遇した。彼は王位継承より農業に夢中で、農地を所有する実家へ見学に来たらしい。悪役令嬢は彼に一目惚れされて、郊外の城で一緒に暮らすことになった。欲しいものを何でも与えてくれて、溺愛してくれる。そんな彼とまったり農業を楽しみながら、快適なスローライフを送ります。
【完結】婚約破棄され処刑された私は人生をやり直す ~女狐に騙される男共を強制的に矯正してやる~
かのん
恋愛
断頭台に立つのは婚約破棄され、家族にも婚約者にも友人にも捨てられたシャルロッテは高らかに笑い声をあげた。
「私の首が飛んだ瞬間から、自分たちに未来があるとは思うなかれ……そこが始まりですわ」
シャルロッテの首が跳ねとんだ瞬間、世界は黒い闇に包まれ、時空はうねりをあげ巻き戻る。
これは、断頭台で首チョンパされたシャルロッテが、男共を矯正していくお話。
【完結】悪役令嬢、ヒロインはいじめない
荷居人(にいと)
恋愛
「君とは婚約破棄だ!」
きっと睨み付けて私にそんなことを言い放ったのは、私の婚約者。婚約者の隣には私とは別のご令嬢を肩に抱き、大勢の前でざまぁみろとばかりに指をこちらに差して叫ぶ。
「人に指を差してはいけませんと習いませんでした?」
周囲がざわつく中で私はただ冷静に注意した。何故かって?元々この未来を私は知っていたから。だから趣旨を変えてみたけどゲームの強制力には抗えないみたい。
でもまあ、本番はここからよね。
婚約破棄の特等席はこちらですか?
A
恋愛
公爵令嬢、コーネリア・ディ・ギリアリアは自分が前世で繰り返しプレイしていた乙女ゲーム『五色のペンタグラム』の世界に転生していることに気づく。
将来的には婚約破棄が待っているが、彼女は回避する気が無い。いや、むしろされたい。
何故ならそれは自分が一番好きなシーンであったから。
カップリング厨として推しメン同士をくっつけようと画策する彼女であったが、だんだんとその流れはおかしくなっていき………………
婚約破棄された悪役令嬢は辺境で幸せに暮らす~辺境領主となった元悪役令嬢の楽しい日々~
六角
恋愛
公爵令嬢のエリザベスは、婚約者である王太子レオンから突然の婚約破棄を言い渡される。理由は王太子が聖女と恋に落ちたからだという。エリザベスは自分が前世で読んだ乙女ゲームの悪役令嬢だと気づくが、もう遅かった。王太子から追放されたエリザベスは、自分の領地である辺境の地へと向かう。そこで彼女は自分の才能や趣味を生かして領民や家臣たちと共に楽しく暮らし始める。しかし、王太子や聖女が放った陰謀がエリザベスに迫ってきて……。
【完結済み】王子への断罪 〜ヒロインよりも酷いんだけど!〜
BBやっこ
恋愛
悪役令嬢もので王子の立ち位置ってワンパターンだよなあ。ひねりを加えられないかな?とショートショートで書こうとしたら、短編に。他の人物目線でも投稿できたらいいかな。ハッピーエンド希望。
断罪の舞台に立った令嬢、王子とともにいる女。そんなよくありそうで、変な方向に行く話。
※ 【完結済み】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる