運命の番はいないと診断されたのに、なんですかこの状況は!?

わさび

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前編

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オメガバースという第二の性別を世間が受け入れ始めた今日、アルファかオメガと診断された者はフェロモン検査をすることが法律で義務化された。


それは運命の番を探すため。


バース性が判明してすぐ検査をし、運命の番が見つかることで発情期をコントロールできるようになりオメガは生きやすくなる。
またアルファの莫大な欲もコントロールしやすくなる為、“運命”が大好きな世論がフェロモン検査を簡単に義務化へと誘導していった。

今では運命の番が見つかる確率は80%を超えたという。

残りの20%の殆どはまだ運命の番が生まれてきていないとかそんな感じだ。

そもそも少子化も相まって人口の90%がベータである今、運命の番を見つけるのは容易くなっていた。


それなのに、、、



斎藤あまねは魂が抜けたように学校の机に突っ伏していた。
思い出すのは昨日の検査結果のことばかり。

あまねは突然変異で最近オメガだと判明したが、通常は3歳の時にバース性は発現する。


つまり、運命の番が見つからなかったということは今現在この世にいる3歳以上の殆どのアルファを対象にしてもいなかったということだ。



運命の番はまだ生まれてきていない?
もし相手が見つかったとしても最低でも15歳差になる。



「赤ちゃんなんて恋愛対象外に決まってるだろ...」


「あまね、ロリコンだったのか。
犯罪者にだけはなるなよ...」



「うわ!?ビックリした!!」



ポツリと呟いた言葉に突然反応されて顔を上げると、そこにはザ・アルファなはっきりとした顔立ちの男が立っていた。


一橋圭人


有名な一橋グループの長男でアルファだとみんな噂している。
僕も本人に聞いたことはないけど才色兼備の彼は100%アルファだろうと思っている。

まぁ、僕の運命じゃないからアルファとオメガという関係ではあるが普通にただの友達だ。
圭人も僕のバース性は知らないし、今のところ仲良くやってる。


家の方針で公立の小・中・高校に通っている彼とはたまたま家が近かったのもあって昔から仲が良い、所謂幼馴染なんだ


「移動教室だよ」


「あ!そうだった!」


そういえば次は生物室だったことを思い出し慌てて準備を始めたのだった。


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