今流行りの悪役令息が真のヒロインなゲームに尻軽ヒロイン(偽)として転生してしまった

わさび

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選択は間違っていなかった!!

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ひと悶着あったパーティーも無事終わり、普通の日常が戻ってきた。



変わったこと?
特に無いけど、時々ダリフから
「ユキル、困ったことはないか?」
って聞かれるようになった。


「ありがとうございます」
って返事して終わりだけどね。
なんにもないよ。




「あ、ユキ、渡したいものがあるんだ」



「んー?なにー?」



いつもはどっちかの教室で昼食をとっているけど、今日はレオの提案で中庭で食べている。

そうか、渡したいものがあったのか。

手を出して?
と言われたのでそうすると、手首に冷たい感覚が走ってビックリしてしまった。



「え、何これ?」


見ると、赤い石が付いたシンプルなバングルが僕の手首に嵌っている。



高そうだなー



「これは魅了を使ったら光るんだよ。
 前、無意識に力を使っちゃうかもって言ってたでしょ?可視化出来れば相手から離れたりなんなりして対策が取れるんじゃないかなって。
気休め程度かもしれないけど」



そんなのあるの!?


ニッコリ微笑んで“どうかな?”とこちらを見ているレオを拝みたい。

力を使っているのが分かるのは結構ありがたい。

既に魅了を発動してるから確かに気休め程度だけど持続的に魅了をかけることで盲目レベルにしてしまう、なんてことは起きない。
一瞬使っただけなら会話が好意的になるとかご飯に誘われるとか、せいぜい1日程度?のはず...



「ありがとう!!!」




国宝級に高いだろうからあえて値段には触れず、お礼を言う。



やっぱり持つべきものは友だな!!!
レオに相談して良かった~!!




がこんなアクセサリー付けてた印象も無いし、ストーリーから外れてきてるんじゃ無いか??って考えたらなんだか嬉しくなってしまって今日のおやつ用に買ったプリンを思わずレオに渡してしまった。








______________________


レオside




王宮で働く研究者に相談して作り上げたバングルを渡したらとても喜んでいた。


“光るだけじゃなくて
実は王宮に記録がいくんだけどね。”


ごめんね、ユキ


こちらの思惑も知らずに嬉しそうな彼に罪悪感が湧いたが、仕方がない。


思いがけずに仲良くなった主人公に情を抱いたせいで自分がやってもいない罪で断罪されたくないんだ。



第二王子のルカは最近第一王子が浮ついていると言っているし、念には念を入れるに越したことはないからね。




だけど、、、
僕はお礼を言うユキにちゃんと顔を向けられなかった。


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