7 / 43
ランチタイム!!
しおりを挟む
中庭のピクニックスペースに腰を下ろしてランチを広げた。
ランチと言っても僕は購買で買ったパン、レオは容器に入った具沢山のスープだけ。
確か食堂で頼めばテイクアウトの入れ物に入れてくれるんだっけ?
スープ美味しそうだな~!
「隣のクラスのアリアルディ=ユキルです。
昨日転入してきたんだ」
「僕はテイラー=レオ。
君は侯爵家に養子に入ったんだっけ?」
「そうだよ。
あのさ、レオって呼んで良い?
あと、堅苦しいから敬語じゃなくても??」
学園は平等を謳っているとはいえ実際は貴族社会を縮小したようなところだ。
でも僕は25年も日本で暮らしてきた。
レオ様~とか言い慣れない。。。
ゲーム内のユキルも敬語が使えないザ・平民上がりだったから一緒のことをするのは避けたいけど、ここは許して欲しい。。。
でもユキルと違ってちゃんと許可は取るから!!
「別に良いよ。
じゃあ僕もユキルって呼ぶね。
あ、いや、ユキの方が呼びやすいな。」
「ユキって呼んでくれた方が嬉しい!」
雪、と呼ばれて思わず身を乗り出してしまった。
前世と同じ名前で呼ばれるほど嬉しいことはない。。。
是非!是非!と押したら若干引き気味で頷かれた。
パンを一口齧って少し落ち着かせる。
レオも洗練されたスプーン捌きでスープを飲んでいる。
うーん、この沈黙は辛い。
何か喋らないと、、、
「なんでぼ...俺と友達になってくれたの?
レオは『孤高の花』って呼ばれてるって聞いてたんだけど...」
「孤高の花、、、
一人でいるのは事情があるんだけど、君は転入生だから良いかなって、なんとなく。」
「そっか~」
「逆にどうしてユキは僕に話しかけたの?」
「ん。。。?
あ、そうだった!!!
レオに頼み事があるんだ。」
危ない危ない
レオに話を振られるまですっかり本来の目的を忘れてしまっていた。
異世界にきて初めてまともに会話してるから楽しくてつい。。。
「内緒にして欲しいんだけど、
僕、魅了使いなの。
レオは魅了が効かないから
僕が魅了を使ってハーレムを作ったり人の婚約者を奪ったりしないよう監視して欲しいんだ。」
言い切った!!
言い切ったぞ!!!偉い!!
さあ、レオの反応は、、、?
と伺うとちょっとポカーンとしていた。
せっかくの美形が勿体無いよ???
おーい、レオ~??
ブンブン目の前で手を振ったら
宇宙に飛んでいたらしい意識は戻ってきたみたいで、間抜けに開いていた口もキュッとしまった。
「えっと、どこから突っ込めば良いのかな」
ですよね~
流石に情報量多かったですよね~
という訳で、僕は一旦パンを置いてレオの話を聞くのに徹することにした。
ランチと言っても僕は購買で買ったパン、レオは容器に入った具沢山のスープだけ。
確か食堂で頼めばテイクアウトの入れ物に入れてくれるんだっけ?
スープ美味しそうだな~!
「隣のクラスのアリアルディ=ユキルです。
昨日転入してきたんだ」
「僕はテイラー=レオ。
君は侯爵家に養子に入ったんだっけ?」
「そうだよ。
あのさ、レオって呼んで良い?
あと、堅苦しいから敬語じゃなくても??」
学園は平等を謳っているとはいえ実際は貴族社会を縮小したようなところだ。
でも僕は25年も日本で暮らしてきた。
レオ様~とか言い慣れない。。。
ゲーム内のユキルも敬語が使えないザ・平民上がりだったから一緒のことをするのは避けたいけど、ここは許して欲しい。。。
でもユキルと違ってちゃんと許可は取るから!!
「別に良いよ。
じゃあ僕もユキルって呼ぶね。
あ、いや、ユキの方が呼びやすいな。」
「ユキって呼んでくれた方が嬉しい!」
雪、と呼ばれて思わず身を乗り出してしまった。
前世と同じ名前で呼ばれるほど嬉しいことはない。。。
是非!是非!と押したら若干引き気味で頷かれた。
パンを一口齧って少し落ち着かせる。
レオも洗練されたスプーン捌きでスープを飲んでいる。
うーん、この沈黙は辛い。
何か喋らないと、、、
「なんでぼ...俺と友達になってくれたの?
レオは『孤高の花』って呼ばれてるって聞いてたんだけど...」
「孤高の花、、、
一人でいるのは事情があるんだけど、君は転入生だから良いかなって、なんとなく。」
「そっか~」
「逆にどうしてユキは僕に話しかけたの?」
「ん。。。?
あ、そうだった!!!
レオに頼み事があるんだ。」
危ない危ない
レオに話を振られるまですっかり本来の目的を忘れてしまっていた。
異世界にきて初めてまともに会話してるから楽しくてつい。。。
「内緒にして欲しいんだけど、
僕、魅了使いなの。
レオは魅了が効かないから
僕が魅了を使ってハーレムを作ったり人の婚約者を奪ったりしないよう監視して欲しいんだ。」
言い切った!!
言い切ったぞ!!!偉い!!
さあ、レオの反応は、、、?
と伺うとちょっとポカーンとしていた。
せっかくの美形が勿体無いよ???
おーい、レオ~??
ブンブン目の前で手を振ったら
宇宙に飛んでいたらしい意識は戻ってきたみたいで、間抜けに開いていた口もキュッとしまった。
「えっと、どこから突っ込めば良いのかな」
ですよね~
流石に情報量多かったですよね~
という訳で、僕は一旦パンを置いてレオの話を聞くのに徹することにした。
27
お気に入りに追加
578
あなたにおすすめの小説

モブなのに執着系ヤンデレ美形の友達にいつの間にか、なってしまっていた
マルン円
BL
執着系ヤンデレ美形×鈍感平凡主人公。全4話のサクッと読めるBL短編です(タイトルを変えました)。
主人公は妹がしていた乙女ゲームの世界に転生し、今はロニーとして地味な高校生活を送っている。内気なロニーが気軽に学校で話せる友達は同級生のエドだけで、ロニーとエドはいっしょにいることが多かった。
しかし、ロニーはある日、髪をばっさり切ってイメチェンしたエドを見て、エドがヒロインに執着しまくるメインキャラの一人だったことを思い出す。
平凡な生活を送りたいロニーは、これからヒロインのことを好きになるであろうエドとは距離を置こうと決意する。
タイトルを変えました。
前のタイトルは、「モブなのに、いつのまにかヒロインに執着しまくるキャラの友達になってしまっていた」です。
急に変えてしまい、すみません。

モフモフになった魔術師はエリート騎士の愛に困惑中
risashy
BL
魔術師団の落ちこぼれ魔術師、ローランド。
任務中にひょんなことからモフモフに変幻し、人間に戻れなくなってしまう。そんなところを騎士団の有望株アルヴィンに拾われ、命拾いしていた。
快適なペット生活を満喫する中、実はアルヴィンが自分を好きだと知る。
アルヴィンから語られる自分への愛に、ローランドは戸惑うものの——?
24000字程度の短編です。
※BL(ボーイズラブ)作品です。
この作品は小説家になろうさんでも公開します。

完結·助けた犬は騎士団長でした
禅
BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。
ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。
しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。
強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ……
※完結まで毎日投稿します

【完結】乙女ゲーの悪役モブに転生しました〜処刑は嫌なので真面目に生きてたら何故か公爵令息様に溺愛されてます〜
百日紅
BL
目が覚めたら、そこは乙女ゲームの世界でしたーー。
最後は処刑される運命の悪役モブ“サミール”に転生した主人公。
死亡ルートを回避するため学園の隅で日陰者ライフを送っていたのに、何故か攻略キャラの一人“ギルバート”に好意を寄せられる。
※毎日18:30投稿予定
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
*
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
本編完結しました!
リクエストの更新が終わったら、舞踏会編をはじめる予定ですー!

悪役のはずだった二人の十年間
海野璃音
BL
第三王子の誕生会に呼ばれた主人公。そこで自分が悪役モブであることに気づく。そして、目の前に居る第三王子がラスボス系な悪役である事も。
破滅はいやだと謙虚に生きる主人公とそんな主人公に執着する第三王子の十年間。
※ムーンライトノベルズにも投稿しています。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる