今流行りの悪役令息が真のヒロインなゲームに尻軽ヒロイン(偽)として転生してしまった

わさび

文字の大きさ
上 下
6 / 43

初対面

しおりを挟む
ドキドキドキドキ


お昼休みに入った今、
僕は隣のクラスのドアの前にいる。



あ、授業はどうだったかって??



基本的に日本と変わらない教育って感じで全然余裕だったよ。

あと、思ったより第一王子であるダリフを避けるのは簡単だった。


もしかしたら、僕がイメチェンしたお陰でダリフの好みから外れたのかも。

ゲーム内ではフワフワキノコ頭のザ・天使系だったけど、今はワックスで軽く纏めて清潔感のある髪型にしてみたんだ。




これからもずっとダリフとは関わりたくないな~



よし、
これから『レオと仲良し大作戦』を始めるッッ




生徒達の間では“孤高の花”と呼ばれてたレオ。




BLアニメで取り巻きを使ってユキルを虐めていたのを思い出したレオは生徒と最低限しか関らず取り巻き達を作らないよう気をつけていたんだ。



隣のクラスに入ると、確かにレオは一人でランチを広げようとしていた。



今なんじゃないか???


「あの!!」


丁度食べようとしていたレオに声をかけると怪訝な顔をされた。

それもそのはず、
僕はさっきまで平民で身分差があったんだから全くの初対面だし、僕は彼の婚約者の浮気相手になる予定の人物なんだから。


ここがゲームの世界なら、レオも転生者の可能性が高いし僕のこと知ってるかもしれない。



でも残念ながら僕も転生者でユキルだけどじゃないよ!!


「ぼ、お、俺と友達になって」



あ、なんで第一人称“俺”なの?って思った?

これも断罪から遠ざかるための一つなんだよ。

ユキルも雪も第一人称は“僕”だったから違和感はあるけど、髪型と同様、“守られる可愛いボク”みたいなイメージがついちゃわないように変えようと思ったんだ。


「いいよ?」


いきなり“友達になって~”って言うなんて普通に考えて変だったかも。



、、、え!?いいの!?




「じゃあご飯一緒に食べよう!」



不思議そうに承諾してくれたレオにもう一押ししてみる僕。



「いいよ??」



そしてまたまた疑問系だけど一応承諾してくれたレオ。


どれだけ優しいんだよッッ!!!



いくら学園が平等を謳っているとはいえそんなノコノコと平民上がりのピンク頭について行って良いの!?
ちょっと心配になっちゃうよ


「ここで食べる?
 それとも移動する?」



好奇の視線が突き刺さっているのを感じたのか、少々困り顔なレオが聞いてくる。


本当は人目があった方が僕が何もやってないっていう証拠になる。

だけど、今日は魅了のことを話そうと思っているから静かなところに移動したいかな。




「えっと、じゃあ中庭で食べない?」



「いいね。
 僕はまだ中庭で食べたことないんだ。
 さぁ行こうか。」





なんだか、
僕の知っているゲーム内のレオより穏やかだなぁ??








やっぱり転生者なのかも



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

【完結】下級悪魔は魔王様の役に立ちたかった

ゆう
BL
俺ウェスは幼少期に魔王様に拾われた下級悪魔だ。 生まれてすぐ人との戦いに巻き込まれ、死を待つばかりだった自分を魔王様ーーディニス様が助けてくれた。 本当なら魔王様と話すことも叶わなかった卑しい俺を、ディニス様はとても可愛がってくれた。 だがそんなディニス様も俺が成長するにつれて距離を取り冷たくなっていく。自分の醜悪な見た目が原因か、あるいは知能の低さゆえか… どうにかしてディニス様の愛情を取り戻そうとするが上手くいかず、周りの魔族たちからも蔑まれる日々。 大好きなディニス様に冷たくされることが耐えきれず、せめて最後にもう一度微笑みかけてほしい…そう思った俺は彼のために勇者一行に挑むが…

モフモフになった魔術師はエリート騎士の愛に困惑中

risashy
BL
魔術師団の落ちこぼれ魔術師、ローランド。 任務中にひょんなことからモフモフに変幻し、人間に戻れなくなってしまう。そんなところを騎士団の有望株アルヴィンに拾われ、命拾いしていた。 快適なペット生活を満喫する中、実はアルヴィンが自分を好きだと知る。 アルヴィンから語られる自分への愛に、ローランドは戸惑うものの——? 24000字程度の短編です。 ※BL(ボーイズラブ)作品です。 この作品は小説家になろうさんでも公開します。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので! 本編完結しました! リクエストの更新が終わったら、舞踏会編をはじめる予定ですー!

信じて送り出した養い子が、魔王の首を手柄に俺へ迫ってくるんだが……

鳥羽ミワ
BL
ミルはとある貴族の家で使用人として働いていた。そこの末息子・レオンは、不吉な赤目や強い黒魔力を持つことで忌み嫌われている。それを見かねたミルは、レオンを離れへ隔離するという名目で、彼の面倒を見ていた。 そんなある日、魔王復活の知らせが届く。レオンは勇者候補として戦地へ向かうこととなった。心配でたまらないミルだが、レオンはあっさり魔王を討ち取った。 これでレオンの将来は安泰だ! と喜んだのも束の間、レオンはミルに求婚する。 「俺はずっと、ミルのことが好きだった」 そんなこと聞いてないが!? だけどうるうるの瞳(※ミル視点)で迫るレオンを、ミルは拒み切れなくて……。 お人よしでほだされやすい鈍感使用人と、彼をずっと恋い慕い続けた令息。長年の執着の粘り勝ちを見届けろ! ※エブリスタ様、カクヨム様、pixiv様にも掲載しています

完結·助けた犬は騎士団長でした

BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。 ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。 しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。 強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ…… ※完結まで毎日投稿します

モブなのに執着系ヤンデレ美形の友達にいつの間にか、なってしまっていた

マルン円
BL
執着系ヤンデレ美形×鈍感平凡主人公。全4話のサクッと読めるBL短編です(タイトルを変えました)。 主人公は妹がしていた乙女ゲームの世界に転生し、今はロニーとして地味な高校生活を送っている。内気なロニーが気軽に学校で話せる友達は同級生のエドだけで、ロニーとエドはいっしょにいることが多かった。 しかし、ロニーはある日、髪をばっさり切ってイメチェンしたエドを見て、エドがヒロインに執着しまくるメインキャラの一人だったことを思い出す。 平凡な生活を送りたいロニーは、これからヒロインのことを好きになるであろうエドとは距離を置こうと決意する。 タイトルを変えました。 前のタイトルは、「モブなのに、いつのまにかヒロインに執着しまくるキャラの友達になってしまっていた」です。 急に変えてしまい、すみません。  

処理中です...