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状況整理
しおりを挟むガタガタガタ
今、僕は侯爵家の馬車に揺れて学校に向かっている。
「どうして...」
どうしてこうなっちゃったんだろう
あの後、痺れを切らしたお母さん(と思われる人)に無理矢理準備をさせられ、状況を飲み込めないまま寮暮らしの為の大荷物と共に迎えにきた馬車に詰め込まれ今に至る。
転生、したのかもしれない...。
僕は死んだ。
車に轢かれたのと、耳は最後まで聞こえるんだなぁって、そう思ったのを思い出したんだ。
まぁ、どうであれ今の僕があの“ユキル”であることは確かなので状況を受け入れようと思う。
もしこれが車に轢かれた“雪”の入院中に見ている夢だったとしても、別にいい。
いや、夢の方が嬉しいんだけれど...
「うぅ...行きたくない。。。」
なんでこんなに行きたくないのか。
それは、、、
それは、、、
ユキルが魅了を使って第一王子を奪った挙句その婚約者から断罪されるゲームの偽主人公だからだ。
ゲームの内容はこんな感じ。
主人公はレオ。
第一王子の婚約者に転生した彼は、ここが前世で流行ったBLアニメとそっくりであること、そしてユキルを虐める悪役令息であることに気付く。
元々頭の良かったレオは第二王子であるレオと協力してユキルが禁忌の魔法である魅了を使っていることを証明し、自分には常に皇族に仕える影を付けたことで断罪を回避した。
第一王子は皇位継承権剥奪、ユキルは平民生活に戻りレオはルカと結婚。
所謂流行りのザマァ展開なのだ。
そして僕にとって一番重大な問題は...
ゲーム通りになるよう強制力が働くかどうかだ
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