伝説の魔導師の代わりに俺が召喚されたせいで性奴隷の淫紋を刻まれました。

クズ惚れつ

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「なぁ、イサゴ。この木の中にトパーズがあるなら、神木にはあんまり傷つけずに取り出すこともできるよな。トルンは何も知らなかったことにして……。」
「無意味だ。この中からとてつもない『気』を感じる。おそらくトパーズから出ているものだ。神木が無事だろうが切り刻まれていようが、この強い気がなくなれば魔王側は必ず気づく。神木は関係ない。」

イサゴは無情にも鋭い砂塵の刃で神木の樹皮を断ち切った。中には黄色に煌めく宝石が現れた。

「これ、トパーズだ……。」

トパーズを壊す前に、イサゴはトルンに声をかけた。

「貴様、村まで行け。」
「へ?」
「あの村は魔王城から一番離れている。魔王の侵略を受けるのはおそらく最後だ。サク様の指示だと村長に伝えれば匿ってくれるだろう。」
「わ、わかった。」
「それに、命については心配する必要はない。その男はお前が仕事を全うできないことは想定済みだろう。生きていたところでなんら悪影響はない。気まぐれがない限りわざわざお前を殺しに来ることはないはずだ。」

イサゴがそんなことを言うなんて思わなかったから俺は面食らった。

「早く行け。」
「あ、ありがとう。」

トルンはそう言って、村の方へ走って行った。

「よし、行ったな。」
「イサゴ、意外と情に厚いんだなお前。」
「何を言っている貴様。」
「は?」
「今から宝石を壊すんだ、私に魔力と記憶が戻る。おそらく私の体に何かが起こる。そんなところをあのトルンとかいう男に見られたら伝説の魔導師の正体を隠した意味がなくなるだろう。」
「まあ、それは、そうだけど……え、それだけ?」
「それ以外にあるか?」

やっぱり思っていた通りのド鬼畜だった。

「まあ、さっき言ったことも8割くらいは本当だ。」
「あとの2割は?」
「知らん。」

イサゴはトパーズを砂塵の刃で叩き切った。パリンとトパーズが粉砕し、中から何か空気のようなものが溢れ、イサゴの体内へとスーッと入っていった。イサゴは目を見開いている。全ての空気が入りきった。

「イサゴ?どんな感じだ?」
「力が取り戻されているのがわかる。そうだ、思い出してきた。私の力はこんな程度ではない。そうか、5分の1程度の力しか出せていなかったということか。」

力がみなぎっているらしい、羽田から俺が見ててもよくわからないけど。

「記憶は……?」
「……さあ。」

さあってなんだよ、さあって。まあいいか、イサゴがわかってんなら。

「さて、第一の任務を終えたことだ。」
「これからどうすんの?次は地下迷宮のルビーだろ?」
「とりあえず村に戻るか。」
「ええええ!?旅に出たのに!?」
「旅に出た?村から日帰りできる距離だぞ。戻って体勢を整えられるならそれがいいに決まっている。」
「そういうもんか?」
「それに、トルンの様子も見に言ったほうがいいだろう。」
「あ、それは確かに。あ、でも。」

俺は触手を見た、こいつが村に帰ったらみんなビビっちゃうんじゃ……。
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