伝説の魔導師の代わりに俺が召喚されたせいで性奴隷の淫紋を刻まれました。

クズ惚れつ

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「私に触手をけしかけようとか考えてるか?」
「へえ!?……テレパシーまで使えるの?」
「そんなもの使わなくてもだいたい想像つく。しかしそれはできない。」
「なんでだよ。」
「お前はそいつを『使役』できない、魔力がないからな。ペットにはできても使役できなければそいつを自由に動かすことはできない。」
「えええ、マジか。」
「だいたい、そいつにも魔力があるんだ。私にとっては微弱な魔力だが、魔力のない貴様は一捻りだぞ。」
「そっか……。」
「もっと言えばお前が使役されててもおかしくない。まあ、そいつがお前を使役していないということはペットとしてある程度良好な関係が築けているということだろう。」

触手はきゅうと鳴き、俺に頬ずりした。そう言えば今は体液に媚薬効果もないらしい。本人の意思で分泌を制御できるのか。

「随分と懐かれたな。」
「自分でもよくわかんねえけど。」
「そうだ。いいそびれたが、ここから妙に敵の気が強い。陣地に侵入した可能性がある。気をつけて進め。」
「気をつけてったって……。」

俺は先ほどと代わり映えのしない暗い森の中を意味もなくきょろきょろと見回しながら慎重に進む。よく目を凝らしていたおかげか、少し離れたところに生えている大木の上で何かがキランと光ったのがわかった。

「……ん?イサゴあれ、な

喋り終わらないうちに光った場所から何かがこちらに飛んでくるのが見えた。

「うおおぉ!?」

間一髪、尻餅をつきながらもすんでのところで避けた。俺のすぐ数センチのところの地面に銃痕がある。

「ひえええええ!?!?」

慌てて射線の方向を追うと、木の枝の上に小柄な男がしゃがんでいた。オレンジ色の派手な髪色の、すばしっこそうな若者だ。

「たっく、すばしっこい奴だなてめえ。ゴキブリかよ。」
「いっ、ぃ、ぃ、イサゴ!?あそこに誰かいる!?!?」
「あ?なんだあいつは。」
「あいつとはなんだあいつとは!俺はこの森の護り人、トルン様だ!」

イサゴと俺はトルンとかいう男に冷たい視線を送った。

「貴様よりめんどくさそうな人間はいないと思っていたぞ。」
「俺もお前よりめんどくさい奴いないと思ってたわ。」
「めんどくさい奴って言うな!!!!」

トルンは華麗にツッコミを入れたのち、ゴホンと咳払いをした。

「てめえらの噂は聞いてるぞ。伝説の魔導師とその助手がこの森を荒らしに来るってな。見た所その前にいる銀髪野郎が伝説の魔導師か?後ろの雑魚は雑用係かぁ?」
「銃痕……銃士か。」

イサゴはそう呟くと、座り込んでいる俺の服を掴んで無理やり引っ張り上げて、耳打ちをした。
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