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そう意気込むと彼女は店の奥へと入って行き、いくつかの服を持って来たかと思うと、あーでもないこーでもないと言いながら次々に俺に試着させた。そして数十分後。
「できました!魔導師様にぴったりのコーディネートです!」
「なんか……すげえな。マジでファンタジーじゃん。」
ドラ●エとかに出て来そうな服だ。しかも信じられないことにそこそこ似合っている。
「ほう、桜の刺繍があしらわれた服などよく見つけましたね。」
「いや、実はこれ私が先ほど刺繍したんです。」
「え?すげえ!!オーダーメイドじゃん!」
「いや、まあそんなすぐにはできないので途中まで趣味でやっていたものを完成させただけなんですけどね。」
「そんなもの貰っていいのかよ。」
「ええ、貴方様に使っていただけた方が私も嬉しいので。私、本当に桜が好きなんです。ですから、魔導師様に桜を見せていただけて本当に感謝してて。だから、そのお礼だと思ってください。」
「……わかったよ、ありがとう。」
「その代わりと言っては何ですが、必ず私たちの村を救ってください。お願いします。」
少女は深く礼をした。そんな重たいエピソードふっかけられたらマジで成功させるしかねえじゃん。
「良かったですね、サク様。」
「はあ。」
まあ、いい服をいただいたことはありがてえ。俺たちはゴールドカードで支払いを終えた。ふとお店の時計を見るともうすぐ19時を指し示そうとしていた。そろそろ約束の時間だ。俺たちは宿へ向かった。
「よくぞお越しくださいました、ここがうちの村唯一の宿です。」
「へー、思ったより立派っすね。」
ペンションのような出で立ちで少々西洋風の歴史を感じる宿だ。中に入ると、薄暗く荘厳なロビーが現れた。
「チンケな宿だと思いましたか?」
「い、いえ。そんなことは。」
「3階にスイートルームがございますので、そちらに案内いたします。」
「できました!魔導師様にぴったりのコーディネートです!」
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ドラ●エとかに出て来そうな服だ。しかも信じられないことにそこそこ似合っている。
「ほう、桜の刺繍があしらわれた服などよく見つけましたね。」
「いや、実はこれ私が先ほど刺繍したんです。」
「え?すげえ!!オーダーメイドじゃん!」
「いや、まあそんなすぐにはできないので途中まで趣味でやっていたものを完成させただけなんですけどね。」
「そんなもの貰っていいのかよ。」
「ええ、貴方様に使っていただけた方が私も嬉しいので。私、本当に桜が好きなんです。ですから、魔導師様に桜を見せていただけて本当に感謝してて。だから、そのお礼だと思ってください。」
「……わかったよ、ありがとう。」
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少女は深く礼をした。そんな重たいエピソードふっかけられたらマジで成功させるしかねえじゃん。
「良かったですね、サク様。」
「はあ。」
まあ、いい服をいただいたことはありがてえ。俺たちはゴールドカードで支払いを終えた。ふとお店の時計を見るともうすぐ19時を指し示そうとしていた。そろそろ約束の時間だ。俺たちは宿へ向かった。
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「へー、思ったより立派っすね。」
ペンションのような出で立ちで少々西洋風の歴史を感じる宿だ。中に入ると、薄暗く荘厳なロビーが現れた。
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