伝説の魔導師の代わりに俺が召喚されたせいで性奴隷の淫紋を刻まれました。

クズ惚れつ

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初めまして諸君、今チャリンコを爆走させている俺、サクこと……いや、本名はよそう。どうせこの先本名で呼ばれる予定もないからな。俺のことはサクと呼んでくれ。御察しの通り現在俺は絶賛遅刻中。必死こいてチャリを漕いでいる訳だ。そこらへんにあった白いTシャツとジーパンをとりあえず着て、リュックサックをとりあえずしょって、5分で準備しましたって格好。そしてこういう時に限って何度も何度も赤信号に引っかかる。止まってる時間が多いせいかいつもは見ない通学路の景色をまじまじと観察できる。ここ、桜並木道だったんだなあ。例年より開花が遅かったせいか、まだ咲いている。風が吹くたびに舞い散る花びらが体に纏わりつく。

ああ、また赤信号。静寂だ、桜の木が揺れる音しかしない。人一人歩いていない、車も見えない。しょうがねえ、緊急事態だ。俺の単位がかかってる。俺はペダルを強く踏んだ、踏んでしまったんだ。その瞬間、クラクションのけたたましい音が静寂を劈いた。思わず横を見る。すぐそばに巨大な鉄の塊が迫っていた。それがトラックだと気づいた時には俺の体は宙に浮いていた。

ああ、俺轢かれたんだ。

吹っ飛ばされている間は永遠のようだ。こんな時間に事故ったなんて遅刻したこと親にバレるじゃねえか、信号無視して轢かれた馬鹿な大学生ってネットで叩かれるかな。うわ、部屋の成人向け雑誌処分してねぇやべえ親にバレたら恥ずか死ぬ、てか死んだら俺のパソコンどうなるんだよ、履歴とかブックマークとか勝手に見られんのか?ああ、死にたくねえなあ。

風が吹き抜けて桜が俺の体を攫った、そこからの記憶はない。



「我が村に古より伝わる伝説の魔導師よ、永き眠りより目覚めよ。我が村の危機を救いたまえ。」
「……こんなんでほんとに来るんですかね。」

村長たちの言葉に応えるように、大きく風が吹いて、どこからか桜が舞い荒れた。

「いってぇ……。」

どこだここ、なんだっけ。ああ、確か俺、信号無視して、トラックに轢かれて、それで…?ここは、
草むら?

「おお!おいでなさったぞ!!」
「まさか、本当にそんなことが!?」

なんだこいつら?なんか中世の西洋チックな服をまとったじいさんと、それより貧相な麻布を身につけた老若男女。まるでRPGの世界。揃いも揃ってコスプレ大会か?
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