【完結】呪われた双子 -犬として育てられた弟がよしよし♡され、次期当主として育てられた兄がボロボロ♡にされる話-

クズ惚れつ

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弟編 弟救出大作戦

弟救出大作戦 5*

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 急いで風呂に入れ、中の体液を掻き出し、体を念入りに洗う。
 本来は拘束を解いてはならないことになっているが、神谷は迷わずほつみの全身を戒める黒ベルトを外した。
 神谷の熱い手が皮膚を掠めるたび、全身が性感帯になったかのように感じてしまう。
 掻き出し終えて、ぐずぐずにとろけたアナル。
 十分ほど前に、ちんぽを受け入れたばかりだというのに、再び神谷は自身のものを突き立てた。

「ひぃっ!?♡また…?ぁ”♡だめ、え”♡♡」
「先ほどの行為は忘れてください。幸せで満たされる行為で、上塗りして差し上げます。」
「あぅうっ♡かみや、あ”♡♡」

 風呂にもたれかかり、脱力するほつみと正常位の姿勢で繋がる。
 優しい動きでほつみの身体を揺らす。
 何度もほつみに人間の快楽を教え込む。
 その度に射精を伴わない絶頂を迎え、身体を震わしながら仰け反る。
 警戒したいのに、その優しくて気持ちよくてよしよしされるセックスに心の奥底で幸せを感じてしまう。
 認めたくない、認めてはならない。
 自分はこの家に復讐を誓っている。
 快楽に懐柔されてはならない、ほつみは自分の心に必死に抗おうとする。 

「もぉやだっ、やめてくれぇえ”っ♡」
「何故です。」
「きもひよく、なっひまう”っ、から♡」

 抗い続けるほつみの心も、神谷は理解している。
 理解した上で、自身の感情で塗り固めてしまおうとしていた。

「お願い、らからっ♡これ以上されたら、堕ちる、堕ちちまう♡俺♡」
「堕ちるなんてとんでもない。快感に身を委ねてください。幸せを感じてください。」
「怖いっ♡俺は……幸せっ、なんか♡なれねえ、のに♡」

 意思に反して悦ぶ身体が憎らしい。
 必死で抵抗しようとする身体。
 力の入らない腹筋。
 幸福に飲まれる心。
 度の過ぎた快楽が頭を支配し、思考力を奪う。
 じくじく痺れる指先で目の前の男の背中に縋り付き、一心不乱に懇願する。
 背中を強く引っ掛かれ、神谷は痛みに顔を歪ませる。

「ほつみさん、大丈夫ですか?」
「わかったぁ♡せっくしゅ、きもちぃっ、から、もう、やめてくれぇ♡」
「気持ちが良いなら、なぜ、やめてほしいのですか。」
「夜は、夜くらいはっ、休ませてぇ♡♡頼むっ、から…♡気持ち、よしゅぎて、おかしくなゆ、から……ぁ♡」

 そうだ、この男は何時間も犬のような姿勢で拘束され、家中を歩き回させられているのだ。
 今日のように追加の虐待、調教を受ける日だってある。
 神谷はほつみの体に負担をかけていた。
 人間としての快楽を教えて、執事として奉仕し、幸福を与えたいという思いが先走った結果だ。

「…ッ……すみません。俺は…自分勝手でした。」
「いいっから、一回、抜けっ♡♡んぉ”お”っ♡」

 ゆっくりと自身の腰を引いた。
 ぬとぉと糸を引き、体内からちんぽが抜け出る。
 ぜえぜえと荒い呼吸で、胸が上下する。

「もう…俺の負けで……いいから、はあ…お前と……すると、その…気持ちよく…なってる…のは嘘じゃねえ…。」
「ほつみさん……。」
「だけど、頻度を考えろ。俺の体が持たねえし、第一あいつらにバレたらやばいのはお前もわかってんだろ。」

 ほつみは神谷に縋り付いたまま続ける。
 目を閉じる、髪の先から水が滴り落ちる。

「だから、キスでもいい、抱きしめてくれてもいい。軟膏塗ってくれたのも、嬉しかった。俺に、幸福を、くれ。」
「わかりました。…今は小さな幸福をいくつも貴方に捧げます。」

 しなやかな筋肉のついた体。
 そのほつみの美しい体に、この白い肌に、赤いキスマークをいくつもつけてしまいたい衝動に駆られる。
 しかし、そんなことをすれば、一瞬でバレてしまう。
 今は耐える時。

「だけど、必ず近日中に、貴方を19年の苦しみから解放してみせます。双子の呪いに終止符を打ちます。」

 ほつみは全てを諦めているかのように笑った。
 きっと、望みを持たないことで自分を守っているのだろう。


 次の日の早朝、神谷が離れを見に行くと、この時間寝ているはずのほつみの姿がなかった。
 たまたま通りかかった女中に話を聞くと、「朝、旦那様に連れられて何処かに向かった」とのことだった。
 食堂に向かうと、母親が朝食を食べていた。

「あの、奥様……。」
「今日から1週間、暇を出します。」
「へ?」
「連日の犬の世話で疲れているでしょうから、旅行でも行ってリフレッシュするといいわ。」
「必要ありません。……ほつみさんは。」
「そんな名で呼んでいいと誰が許可したかしら。」

 主人の指示に、従うしかない。
 かと言って、何もわからないまま、うかうかと旅行に出かけられるようなタチでもない。
 これまで仕事のことしか考えてこなかった神谷は、突然自由な時間を与えられてもこれと言ってやることもなかった。
 1週間、自室に籠って事務作業をしたり、時折散歩をするくらいだ。
 その間、一度もほつみの姿を見ることはなかった。
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