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弟編 弟救出大作戦

弟救出大作戦 1*

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 夜、拘束が解かれた後。
 無理な姿勢で数時間を過ごした反動で、しばらく体に力が入らなくなる。
 身体中に這う、ベルトが擦れた赤い跡。
 筋肉の酷使で手脚がガクガク震える。

「神谷……ッ…ぁっ♡」
 
 ほつみは熱っぽく自身の世話係の名を呼んだ。
 力なく体を押しやっても、大柄な体は微動だにしない。
 神谷は、そんなほつみの体を抱っこして、自身の膝の上に乗せている。
 対面座位の姿勢で、肉棒が体内にずっぽりと刺さっている。
 柔らかくほぐされた中の肉にちんぽが馴染むまで、ずっと動かない。
 ほつみは肩を震わせて、唇を嚙んだ。
 腹の奥に熱い体温を感じながら、背中に縋り付いて、じくじくと疼くような快感に耐え続ける。
 はぁっ、はぁっと浅い呼吸を繰り返す。
 一度もされたことのないような、丁寧で優しい扱いをされる。
 恥ずかしさと反骨心と快楽で、混乱を来たす脳。
 そんなほつみをあやすように、背中をさすり続ける。
 
「ゃ……っだ、ぁ……っ…!♡」

 拒否など無意味だとわかっている。
 ここ1週間ほどで、毎晩こうして体を繋げさせられている。
 どれだけ否定の言葉を吐いても、暴れても、やめたことなど一度もない。
 ただ無理やり犯されるのであれば、普段されている暴力と変わらない。
 しかし、神谷があまりにも優しく触れるから、勝手に体が喜んでしまう。
 まるで愛しい恋人と繋がっているような錯覚を覚える。
 気持ちいい、気持ちいい、安心する、苦しくない。
 嫌だ、心を開くな、復讐するんだ、気持ちよくなるな。
 快感に溺れそうになる体と、それを必死に否定する頭が、混乱しおかしくなりそうになる。

 ほつみの願望も虚しく、ちんぽが柔らかくほぐされた媚肉に馴染んできた。
 肉襞の一つ一つが、ちんぽにみっちり絡みついて、きゅうきゅうと締め付けてしまう。
 その度に、体内で硬いちんぽを感じ取り、前立腺をコリコリと刺激されて、体が跳ねる。

 神谷は自身の肉棒でほつみの腸肉の蠕動を感じ取り、満足げに笑う。
 快感を感じられるように、痛みも屈辱もない、人間同士の幸せな行為を覚えさせていく。
 犬なんかじゃない。
 貴方は人間です。
 俺を、貴方に仕える執事にしてほしい。
 そんな願望を抱きながら、神谷はほつみの全身を愛撫し、快感を高めていく。
 
「あぅう”ぅ”っ♡♡ひっ、ひぃっ♡」
「そろそろ、動きますね。」
「やだっ神谷っ、ゃ…あぁぁあぁっ~~♡♡」

 じゅぶっ♡じゅぶっ♡じゅぶっ♡
 揺するだけの動きから、徐々にその抽送は激しさを増していく。ぐずぐずにされた後孔から、水音が響く。
 腸液と先走りがぐちゃぐちゃに混ざり合って、体内で泡立つ。

「あっ♡んっ♡あっ♡…くっ…♡ひっ♡ひあ♡」

 体を揺さぶられるたびに、仰け反った喉から甘い呻きが漏れてしまう。
 一気に高みに連れていかれ、己の絶頂を予期して叫ぶ。

「かみや…ぁ…っ、ちんぽきもちひぃ、やめろぉ……♡中でイくの怖ぇからっぁ♡♡」
「前、触って差し上げた方がよろしいですか?」

 神谷は、ほつみの緩やかに勃ち上がった陰茎に右手を伸ばし、ゆっくりと扱く。
 左手で背中をさすったまま、ぱくん、と乳首を咥えた。

「はひぃっ!?♡ん”なとこっ、舐め、んな…ぁ♡」

 硬く勃起した乳首を上から、下から、舌先でコリコリと刺激する。
 時折甘噛みすると、胸の先からじんじんと快感が広がって、全身を支配する。
 その間も、下から突き上げられて、確実にイキそうになる。
 前立腺を抉られる、ちんこを扱かれる、乳首を吸われる。
 全身余すところなく、愛され、刺激され、ほつみは背を仰け反らせて激しい絶頂に至った。

「かっ…はぁ♡♡イぐっんぅうぁあっ~~~ッ♡♡」
「イって、ください…っ。」

 ほつみは神谷の背中に縋り付いて、必死に絶頂に耐える。
 神谷はほつみの体を押さえ込んで、自身の体に引き付けた。
 ぎゅうと抱きしめたまま、ほつみはガクガクと大きく痙攣する。
 ほつみが絶頂を終え、不規則に痙攣している孔から、自身の肉棒をぬとっと引き抜く。

「あひっ、今らめっ♡♡イって、りゅ♡からっ♡」

 絶頂で敏感になった肉襞を滑走し、引き抜かれるちんぽ。
 くっぽっといやらしい音を響かせ、肛門から抜け出たちんぽに、急いで手に取ったティッシュを被せる。
 二、三度呻き、熱く濃い白濁をその中に吐精する。
 あっ……外……。
 無意識にもじもじと下半身をくねらす。
 普段の交尾では、無遠慮に中出しされる。
 熱い精液を結腸の肉壁に叩きつけられるあの感覚を思い出す。
 中に……欲し……ぃ。
 思わず呟きそうになる口を必死に噤む。
 イった衝撃で腰が抜けてしまう。

「クソ、ぁ……こ、こひ……とろけ……ひまう……ぅ♡」

 腰がじんわりと熱くなって、力が入らない。
 足先、指先がじんじん痺れて、震える。
 神谷は左手で自身のちんぽを拭いながら、右手でほつみの後頭部を撫でた。
 そのまま顔を近づけて、優しくキスをする。

「はーっ♡はーっ♡はーっ♡」
「気持ちよかったですか?」

 肺から深く息を吐きながら、潤んだ瞳で見つめ合う。

「ひもち……よくねぇ……んぅっ♡」
「……おやすみなさい、ほつみさん。」

 神谷は、快感にとろけるほつみの顔を見て、愛しげに笑った。
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