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とあるインテリヤクザと不良牧師の交錯
第4話 とある教祖の場合 16
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事情は九条が七瀬と竜崎に連絡した。辰巳の元を訪れていた教祖が辰巳失踪に関わっている可能性が高く、竜崎が次の仕事で追っている教祖もまた、同一人物である可能性が高い。
「それにしてもこの教会は……。」
竜崎が辺りを見回しながらつぶやいた言葉に九条が反応した。
「来たことあるんですか?」
「んぁ?いや、まあ。野暮用でな。」
「竜崎さん、この染み。見てください。」
七瀬が声をかけた。
「僕が最後にここを訪れたときにはこのシミはありませんでした。何か関係あるかもしれないと思って。」
「よくそんなこと覚えてるな。」
「はい!辰巳さんに関することならなんでも覚えてます!」
「……ぉ、おぉ。」
若干引き気味で竜崎が返事する。竜崎は床のシミに顔を近づける。
「コーヒーの匂いだな。」
「なんだ、コーヒーか。」
九条が落胆の声をあげる。
「念のためうちで調べておく。」
そう言うと竜崎は綿棒でそのシミをこすって、綿棒をビニール袋に入れた。
「まあ、今日は顔見せ程度に集まろうということなので、この辺で。」
九条はそう声をかけた。
「わかった。七瀬のにいちゃん。何かあれば、連絡してくれ。」
そう言うと竜崎は七瀬に名刺を差し出した。
「まあ、ヤクザと関わるのは嫌だろうが、そっちも早いとこ解決したいだろうから、協力してくれ。」
「……さすが。さすが九条の好きな人だなあ!!」
「は?」
「ちょっ!!七瀬!!」
「それにしてもこの教会は……。」
竜崎が辺りを見回しながらつぶやいた言葉に九条が反応した。
「来たことあるんですか?」
「んぁ?いや、まあ。野暮用でな。」
「竜崎さん、この染み。見てください。」
七瀬が声をかけた。
「僕が最後にここを訪れたときにはこのシミはありませんでした。何か関係あるかもしれないと思って。」
「よくそんなこと覚えてるな。」
「はい!辰巳さんに関することならなんでも覚えてます!」
「……ぉ、おぉ。」
若干引き気味で竜崎が返事する。竜崎は床のシミに顔を近づける。
「コーヒーの匂いだな。」
「なんだ、コーヒーか。」
九条が落胆の声をあげる。
「念のためうちで調べておく。」
そう言うと竜崎は綿棒でそのシミをこすって、綿棒をビニール袋に入れた。
「まあ、今日は顔見せ程度に集まろうということなので、この辺で。」
九条はそう声をかけた。
「わかった。七瀬のにいちゃん。何かあれば、連絡してくれ。」
そう言うと竜崎は七瀬に名刺を差し出した。
「まあ、ヤクザと関わるのは嫌だろうが、そっちも早いとこ解決したいだろうから、協力してくれ。」
「……さすが。さすが九条の好きな人だなあ!!」
「は?」
「ちょっ!!七瀬!!」
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