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とあるインテリヤクザと不良牧師の交錯
第4話 とある教祖の場合 13
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「だって、おかしいよ。辰巳さんはここに住んでるはずだ。この教会はあの人の家だ。旅行にでも行ってない限り、ここにいないわけない。」
「それに辰巳さんはここの牧師さんになってから1日たりとも教会を開けない日はなかったんだ。保育園の窓からずっと見てた僕が証明だ。」
「それに!!あの扉の張り紙!辰巳さんの字じゃない!!僕が辰巳さんのことでわからないことなんてない!!あれは絶対辰巳さんの筆跡じゃない!!」
本当のことを言えば、わからないことだらけなのだが、筆跡に関してはかなりの自信があった。
「絶対おかしい。おかしいことだらけだ。辰巳さんに、何かあったに違いない……。」
そう思っても一介の保育士に何ができると言うのだろう。警察に捜索願を出そうにも、この張り紙がされていてはまともに取り合ってくれないのではないか。それに七瀬のストーカー癖がバレたら、そっちの方が問題ではないか?
「うーん???」
悩む七瀬。しばらく考え、七瀬は一つの答えにたどり着いた。徐に椅子を立ち上がり、スマホで電話をかけ始めた。
「頼むよ!!九条!!」
いつものカフェ、九条と七瀬がたわいもない話をする時は、いつも決まってこのカフェに集まる。しかし今回はたわいもない話とは言えないだろう。
「んなこと言ったって。」
「お願いだよ!高校の時からの親友の頼みだろー!」
「そりゃ、お前の頼みならなんとかしてあげたいけど。俺ただのしがない詐欺師だぞ。」
「好きな人なんだ。守りたいけど、俺には何にもできないんだよう。」
「この前言ってた牧師の人でしょ?うーん。」
「保育士よりは詐欺師の方が強そうじゃん!!なんか騙くらかしてさ!!」
「騙くらかすって。そもそも何が起こってるのかもわかんないのに、誰を騙くらかすって言うのさ。」
「多分、拉致とか。誘拐とか。あの人元暴走族らしいから、因縁つけられたのかもしれないし…。捜索は俺も手伝うからさぁっ!」
「わかったわかった!できることなんてそう多くはないだろうけど。できることはなんでもやるよ。」
「ありがとう~~!!」
「それに辰巳さんはここの牧師さんになってから1日たりとも教会を開けない日はなかったんだ。保育園の窓からずっと見てた僕が証明だ。」
「それに!!あの扉の張り紙!辰巳さんの字じゃない!!僕が辰巳さんのことでわからないことなんてない!!あれは絶対辰巳さんの筆跡じゃない!!」
本当のことを言えば、わからないことだらけなのだが、筆跡に関してはかなりの自信があった。
「絶対おかしい。おかしいことだらけだ。辰巳さんに、何かあったに違いない……。」
そう思っても一介の保育士に何ができると言うのだろう。警察に捜索願を出そうにも、この張り紙がされていてはまともに取り合ってくれないのではないか。それに七瀬のストーカー癖がバレたら、そっちの方が問題ではないか?
「うーん???」
悩む七瀬。しばらく考え、七瀬は一つの答えにたどり着いた。徐に椅子を立ち上がり、スマホで電話をかけ始めた。
「頼むよ!!九条!!」
いつものカフェ、九条と七瀬がたわいもない話をする時は、いつも決まってこのカフェに集まる。しかし今回はたわいもない話とは言えないだろう。
「んなこと言ったって。」
「お願いだよ!高校の時からの親友の頼みだろー!」
「そりゃ、お前の頼みならなんとかしてあげたいけど。俺ただのしがない詐欺師だぞ。」
「好きな人なんだ。守りたいけど、俺には何にもできないんだよう。」
「この前言ってた牧師の人でしょ?うーん。」
「保育士よりは詐欺師の方が強そうじゃん!!なんか騙くらかしてさ!!」
「騙くらかすって。そもそも何が起こってるのかもわかんないのに、誰を騙くらかすって言うのさ。」
「多分、拉致とか。誘拐とか。あの人元暴走族らしいから、因縁つけられたのかもしれないし…。捜索は俺も手伝うからさぁっ!」
「わかったわかった!できることなんてそう多くはないだろうけど。できることはなんでもやるよ。」
「ありがとう~~!!」
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