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第三話 亀頭舐め・顔射
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「先生、アイスキャンディーみたいに上手に舐めてくださいね?」
「んじゅっ……ん"っ♡……ぁ"はっ……♡けほっ♡」
「咥えちゃダメですよ、舐めるだけ」
「はぁ"っ……んちゅ"っ♡ぺろっ……はぁっ♡」
ぷりぷりに勃起した亀頭に必死に舌を這わせて舐め回すと、だらだらと我慢汁が喉の奥に流れ込んでくる。
ーー俺っ♡一ノ瀬のちん、ちんぽ♡舐めてる……っ♡♡♡
仰向けに寝かされた蜘蛛野の胸の辺りに騎乗した一ノ瀬のペニスがちょうど彼の目と鼻の先に突きつけられ、舐めさせられる。
カリ首に舌を沿わせ、鈴口をクリクリと舐め回し、時折意図せずちんぽに口付ける。
舌を伸ばしてギリギリ届くくらいの距離、ちんぽを求めてペロペロと小刻みに上下する舌は淫乱そのもので、目には♡マークが浮かびそうなほど熱く潤んでいる。
そんないやらしい二人の情事を見ている男が一人。
遡ること1時間前。
「蜘蛛野せんせー、いい加減うち帰ったらいかがですー?」
「頼む、今日だけでいい。編集から逃げないと殺される!」
官能小説家、蜘蛛野糸一はとある漫画家の自宅に逃げ隠れていた。何から逃げているか、担当編集一ノ瀬貢だ。
「今日の原稿チェック、一文字も書けてないんだ。あんたもわかるだろ漫画家なら」
「いや~僕は計画的に制作するタイプなんで……」
「そんな漫画家がいてたまるか」
漫画家の名前は満川だんご、25歳のエロ漫画家だ。蜘蛛野のデビュー作のコミカライズを担当した以来、2年ほどの付き合いだ。
公私ともに友人の少ない蜘蛛野が唯一、気の置けない関係で話せる友人の一人だ。
こうして満川の自宅兼作業場に蜘蛛野はたまに入り浸る。執筆に行き詰まって投げ出したくなった時、ドSの担当編集に追い込まれた時、何もかも全てが嫌になった時、ここに現実逃避に来るのが常となっていた。
「素直に言えばいいじゃないですか、『書けてない』って。だって書けてないもんは書けてないんですから」
「そんなことしてみろ!俺は殺されるぞ!」
蜘蛛野がそう叫んだ瞬間、ピンポーンとチャイムの音が部屋に響いた。
「ひいっ!一ノ瀬が来たら『いない』って言ってくれ!」
逃げ場のように利用しているものの、最近は一ノ瀬もこの場所の存在を認識しはじめている。クローゼットの中に隠れる蜘蛛野に、「はいはい」と気だるげに答え満川はインターホンに出た。
「これはこれは、満川先生じゃありませんか。ご無沙汰しております」
「あー…一ノ瀬さん?お久しぶりです」
蜘蛛野の想定通り、訪れたのは一ノ瀬だ。会社のイベントでは会ったことあるくらいで話す機会はほとんどなかった。
ーーこの人なんかちょっと怖いから苦手なんだよな。
そんなことを思っていると、一ノ瀬は当然のように尋ねた。
「蜘蛛野先生がそちらに来ていませんか?」
少し考えるが、満川は躊躇なく言いはなった。
「あー来てますよ。面倒なんで早く引き取ってください」
「おい何言ってんだ……!?」
クローゼットの中で叫ぶ蜘蛛野の声はインターホン越しに外にも届いただろう。満川は解錠ボタンを押した。
「先生、わかっていますよ、原稿が進んでいないことは。怒りませんから出てきてください」
物腰柔らかな語り口で一ノ瀬は語りかけた。
「ほら、作家と編集が話し合えばなんとかなりますって。せんせ」
満川も後押しするように説得する。
その言葉を聞いてか、蜘蛛野はクローゼットの中からすごすごと現れ出た。
「先生、どこで行き詰まってるんですか?」
「……?」
「一緒に考えますから」
優しく微笑みかける。原稿から逃げた後ろめたさか、蜘蛛野は伏し目がちに一ノ瀬を見ていた。しかし覚悟を決めたのか、近くの椅子に座った。一ノ瀬も隣の椅子に座り、鞄からノートパソコンを取り出した。
「あのー、僕の家なんですけど……」
突然他人の家で会議を始める二人に困惑するも、満川はそれ以上はなにも言わず自身の作業に戻った。
「だからぁっここはテンポが大事だからさっさと突っ込んだ方がいいだろ!」
「いえ、じわじわと情欲を煽った方が後に最大の効果を発揮します」
「読者が飽きる!」
「ずいぶんと陳腐になられましたね。昔はいかに挿入シーンを描かずに済むか考えてらしたのに」
「……ばっ、それは今関係ないだろうが!」
ーー他人んちで喧嘩すんなよ~~
満川は二人の声を聞こえないふりをして漫画の作業を進める。
いいですか、と一ノ瀬は机に手をついた。
「ちんぽ狂いの美雪が性器に入れてももらえず、ただ舌で舐めることしか許されない。生殺しの状態で極限まで発情したところでやっと欲しかったものが与えられる。その期待と興奮で読者は煽られるんです」
「そんなまどろっこしいのはここでは要らねえだろ」
「お分かりいただけませんか。……では、体験していただくしかないようですね」
「……は?お前、まさか」
「取材、出張編ですね」
「何考えてんだっ、人んちだぞ!うあ"っ」
力ずくで地面に仰向けに押し倒されると、そのまま一ノ瀬は馬乗りになった。
両手首を膝で押さえつけられ床に磔にされ、抵抗を許さない。それどころか太い血管の通った手首を膝でぐりぐりと押し潰されて得も言われぬ感覚で身体がゾクゾクと震える。
そのまま一ノ瀬は自身のスラックスのファスナーをずり下ろした。
「んっ……上手です。蜘蛛野先生」
「んぁあっ♡……んぢゅるっ……♡ぷはっ……♡はーっ♡」
男の亀頭を必死にぺろぺろ舐めている、あまりに倒錯的な自分の状況に全身がピクッ♡ピクッ♡と跳ねる。
「ちんぽ熱いぃ"っ♡♡……んぅっ♡はぅっ♡ぅちゅ"♡……っ♡…ぅ♡♡」
チロチロ舌で舐める度に鈴口からどぷっ♡と体液が溢れ出し、口の中にとろとろと流れ込んでくるのを懸命に飲み下そうとする。
飲み込まないと先走りが喉にたまって窒息してしまうため、舌に先走りを溜めては喉の奥に流し込むしかない。
ーー俺……先走り汁、飲まされてる……♡♡
喉から鼻腔の中まで、雄の、一ノ瀬の匂いで一杯になって…頭がおかしくなりそうだ♡♡♡
顔を真っ赤にして、子どものように涙を流してひたすら亀頭に舌を這わせる。
荒い吐息、もじもじと揺れる脚、びくんびくん痙攣するちんぽ、屈辱と息苦しさに涙目、あまりの熱気に眼鏡が曇る。
「舐めてるだけっ♡なのに……♡♡俺っ♡興奮して……!♡♡♡」
「しっかり覚えてくださいね、私の味」
ーー舌…感じる……きもひいいっ…♡♡
時折精液だかカウパーだかつかない白濁が鈴口からびゅっ♡びゅっ♡と吹き出して、蜘蛛野の顔を汚した。鈴口に舌を差し込んでいると、体液があらぬ方向に飛び散って顔中が男の白濁まみれになってしまう。
「はぁっ♡……顔に……っ…かけ……?♡♡」
ぽんやりとした顔でうわ言のように呟いた蜘蛛野の姿が扇情的で、征服感が満たされた一ノ瀬ははーっと熱い吐息を漏らした。
「蜘蛛野先生、お忘れじゃないですよね。……満川さんが見ていること」
「ひっ!♡……ぁ……ぁあ"…ちが……これはっ!♡♡」
震えながら顔を横に向けると、満川は動揺し驚きながらもその股間は痛みを覚えるほどズボンを押し上げていた。
じっとりとした視線で凝視、目を逸らせない。ペニスが頬に乗ったまま顔をぐちゃぐちゃに汚す蜘蛛野を視線で犯す。
一ノ瀬は荒いため息を吐き、額の汗を拭って言った。
「満川先生……これは取材です。先生の作品を極上の逸品に仕上げるために、先生自ら体験していただいています。満川先生の資料にも…なりますよね?」
一ノ瀬は蜘蛛野の頬を掴んで顔を自身のペニスに戻した。形の良く大きさも申し分ない一ノ瀬のちんぽから目が離せない。
「はーっ♡……はっ…♡……はぁあ"っ♡」
「先生、まだですよ。私がイくまで、ちゃんと舐めてください」
きゅっと結んだ唇に亀頭の先をぎゅうぎゅう押し付けると、口の回りが我慢汁でぐちょぐちょに濡れる。
苦しくなってぷはあっと口を開けると、我慢ができなくなって再び舌を伸ばしてしまう。
一ノ瀬の匂いで頭が一杯になり、興奮で身体がゾクゾクと震える。性感帯に触られている訳でもないのに、下っ腹がじくじく疼いて絶頂する寸前まで身体は追い詰められていた。
ーー早くっイかせないと……っ♡♡俺が先にイってしまう"っ~~ーーーっ!♡♡♡
舌の筋肉が痛くなってくるほど激しい舌使いで一心不乱に舐め続ける。まるでちんぽ大好きの色狂いのように拙くも懸命に奉仕する。
「いちのひぇっ♡もう俺らめ……♡舐めてるだけなのにっ♡……イ"グぅ♡♡」
ーー早く"イって"ぐれ"え……♡♡じゃないと俺"っ♡♡このまま"っ♡早く早くっ♡♡ちんぽ射精しろ"っ♡ちんぽイけっ"♡…んほお"お"っ♡
内股をしきりにもじっ♡もじっ♡と擦り合わせ、追い詰められる絶頂感に耐えながらも舌の動きは止めることはない。
「精神的に昂らされる感覚がわかりましたか?文字で表現できそうです?……脚開いて、ガニ股開脚してください」
無意識に精神的服従をしているのか、蜘蛛野は恐る恐る脚を開いていく。ズボンを痛々しいほど押し上げテントを張り、その先端は体液で大きなしみを作っていた。
「ほら、目を瞑らないで。寄り目にして上を向いてチン媚び顔作ってください」
「ち、チン……媚……び…?♡♡あひっ♡♡あへぇ"…んお"お"っ♡♡♡」
眼鏡の奥の冷ややかな目は真っ赤に潤んで、命令通りに寄り目を作った。瞳には♡が浮かびそうなほど物欲しげに揺れる。普段プライドの高さを滲ませている表情は跡形もなく崩れ去る。一ノ瀬を喜ばせるための淫乱で下品な顔をすると、全身がぶわぁっ♡と熱を帯び変態的な興奮に頭が支配される。
ーー情けなくてぇ"っ♡こんな惨めなのに"……それが気持ちいい"っなんて……!♡♡♡
理解してしまったらもうだめだった。ゾクゾクゾクゾクゥっ!♡♡♡と腰から背筋を通って脳みそまで痺れるような快感が駆け巡り、目の前にチカチカと星が飛ぶ。あまりにエグい絶頂を予感して思わず絶叫をあげた。
「あ"ぁっ♡あ"っ♡だめっ♡だめえっ♡イ"くぅうう"ーーっぅう"ッ!?♡♡♡」
「あははっ、ちんぽ欲しくてアクメきめるんですかっ?先生……っ!」
「んほおお"ォ"♡一ノ瀬のちんぽ舐めて俺イク"うぅ"う"っーーーッ~~~!?♡♡♡」
むっちりと肉の乗った全身がびくんっ♡びくんっ♡とのたうち回って、無様なペニス奉仕アクメを遂げた。ぴりぴりと舌が痙攣を起こすほど感じている。その恥態に当てられて、一ノ瀬もわずかに呻きを漏らしながら吐精した。びゅっ♡びゅるっ♡と重い白濁が蜘蛛野の顔中に飛び散ってどろり♡と頬を垂れる。
「ん"ほお"♡…ぉ"っ♡……精子"っ……あづい"ぃ"っ♡♡♡」
「はー……はー………」
ガニ股のままガクガクと不規則に痙攣、無様なアへ顔を晒したまま、舌はだらりと唇の端から溢れ落ちる。どろりと塊の精液が眼鏡のレンズに飛び、扇情的に汚している。その眼鏡の奥、白目を向いたまま胸を上下させ必死に乱れた呼吸を繰り返した。
「……先生、次は……後ろの穴に……欲しくなりませんか?」
「けほっ…♡あ"……?♡」
「前立腺……このペニスでゴリゴリされたら……気持ちいいですよ♡」
「……はっ……♡はあっ♡……俺は…男だ、から…突っ込まれても……感じねえ……♡♡」
「……ふっ♡……私のちんぽ舐めてイった癖に」
一ノ瀬が笑うと蜘蛛野はぐったりと脱力してそれ以上言葉を返すことはなかった。一ノ瀬も荒くなった呼吸を必死に整えながら、スラックスのファスナーを上げた。ふと横を見て「あ、」と声を漏らす。
「満川先生。……この事はご内密に」
「……っ!ちょっとトイレっ!!」
見るだけの生殺しを食らった満川は股間を押さえながら走って部屋を出ていった。
「回復したら戻るように伝えてください」
そう満川に言い残し、一ノ瀬は部屋を後にした。それからベッドに寝かせられた蜘蛛野が目を覚ましたのは3時間後だった。
「蜘蛛野先生。あなた、一ノ瀬さんとどういう関係なんですか」
「……知るか」
「僕が言うのも何ですが、あまり健全では…無さそうですね……」
「……エロ漫画家が健全を語るな」
「俺は健全な方ですよ……先生、ああいうの絶対許せなさそうだから、大丈夫かなと思って」
「大丈夫な訳あるか」
「ですよねー」
蜘蛛野は思案顔である。一ノ瀬との関係を自身もどう説明すれば良いのかわからないようだ。
心配しようがどうにもならないか、と満川は思い直す。あまりにも二人の世界過ぎて、自分がお節介を焼くことでもない。
満川はコーヒーを2カップ入れてきて、ベッド脇のテーブルに置いて言う。
「……今まで考えたこともなかったんですけど、蜘蛛野先生って妙な色気があるんですね」
言い終わるか終わらないかで蜘蛛野がバコンと満川の頭を叩いた。
「んじゅっ……ん"っ♡……ぁ"はっ……♡けほっ♡」
「咥えちゃダメですよ、舐めるだけ」
「はぁ"っ……んちゅ"っ♡ぺろっ……はぁっ♡」
ぷりぷりに勃起した亀頭に必死に舌を這わせて舐め回すと、だらだらと我慢汁が喉の奥に流れ込んでくる。
ーー俺っ♡一ノ瀬のちん、ちんぽ♡舐めてる……っ♡♡♡
仰向けに寝かされた蜘蛛野の胸の辺りに騎乗した一ノ瀬のペニスがちょうど彼の目と鼻の先に突きつけられ、舐めさせられる。
カリ首に舌を沿わせ、鈴口をクリクリと舐め回し、時折意図せずちんぽに口付ける。
舌を伸ばしてギリギリ届くくらいの距離、ちんぽを求めてペロペロと小刻みに上下する舌は淫乱そのもので、目には♡マークが浮かびそうなほど熱く潤んでいる。
そんないやらしい二人の情事を見ている男が一人。
遡ること1時間前。
「蜘蛛野せんせー、いい加減うち帰ったらいかがですー?」
「頼む、今日だけでいい。編集から逃げないと殺される!」
官能小説家、蜘蛛野糸一はとある漫画家の自宅に逃げ隠れていた。何から逃げているか、担当編集一ノ瀬貢だ。
「今日の原稿チェック、一文字も書けてないんだ。あんたもわかるだろ漫画家なら」
「いや~僕は計画的に制作するタイプなんで……」
「そんな漫画家がいてたまるか」
漫画家の名前は満川だんご、25歳のエロ漫画家だ。蜘蛛野のデビュー作のコミカライズを担当した以来、2年ほどの付き合いだ。
公私ともに友人の少ない蜘蛛野が唯一、気の置けない関係で話せる友人の一人だ。
こうして満川の自宅兼作業場に蜘蛛野はたまに入り浸る。執筆に行き詰まって投げ出したくなった時、ドSの担当編集に追い込まれた時、何もかも全てが嫌になった時、ここに現実逃避に来るのが常となっていた。
「素直に言えばいいじゃないですか、『書けてない』って。だって書けてないもんは書けてないんですから」
「そんなことしてみろ!俺は殺されるぞ!」
蜘蛛野がそう叫んだ瞬間、ピンポーンとチャイムの音が部屋に響いた。
「ひいっ!一ノ瀬が来たら『いない』って言ってくれ!」
逃げ場のように利用しているものの、最近は一ノ瀬もこの場所の存在を認識しはじめている。クローゼットの中に隠れる蜘蛛野に、「はいはい」と気だるげに答え満川はインターホンに出た。
「これはこれは、満川先生じゃありませんか。ご無沙汰しております」
「あー…一ノ瀬さん?お久しぶりです」
蜘蛛野の想定通り、訪れたのは一ノ瀬だ。会社のイベントでは会ったことあるくらいで話す機会はほとんどなかった。
ーーこの人なんかちょっと怖いから苦手なんだよな。
そんなことを思っていると、一ノ瀬は当然のように尋ねた。
「蜘蛛野先生がそちらに来ていませんか?」
少し考えるが、満川は躊躇なく言いはなった。
「あー来てますよ。面倒なんで早く引き取ってください」
「おい何言ってんだ……!?」
クローゼットの中で叫ぶ蜘蛛野の声はインターホン越しに外にも届いただろう。満川は解錠ボタンを押した。
「先生、わかっていますよ、原稿が進んでいないことは。怒りませんから出てきてください」
物腰柔らかな語り口で一ノ瀬は語りかけた。
「ほら、作家と編集が話し合えばなんとかなりますって。せんせ」
満川も後押しするように説得する。
その言葉を聞いてか、蜘蛛野はクローゼットの中からすごすごと現れ出た。
「先生、どこで行き詰まってるんですか?」
「……?」
「一緒に考えますから」
優しく微笑みかける。原稿から逃げた後ろめたさか、蜘蛛野は伏し目がちに一ノ瀬を見ていた。しかし覚悟を決めたのか、近くの椅子に座った。一ノ瀬も隣の椅子に座り、鞄からノートパソコンを取り出した。
「あのー、僕の家なんですけど……」
突然他人の家で会議を始める二人に困惑するも、満川はそれ以上はなにも言わず自身の作業に戻った。
「だからぁっここはテンポが大事だからさっさと突っ込んだ方がいいだろ!」
「いえ、じわじわと情欲を煽った方が後に最大の効果を発揮します」
「読者が飽きる!」
「ずいぶんと陳腐になられましたね。昔はいかに挿入シーンを描かずに済むか考えてらしたのに」
「……ばっ、それは今関係ないだろうが!」
ーー他人んちで喧嘩すんなよ~~
満川は二人の声を聞こえないふりをして漫画の作業を進める。
いいですか、と一ノ瀬は机に手をついた。
「ちんぽ狂いの美雪が性器に入れてももらえず、ただ舌で舐めることしか許されない。生殺しの状態で極限まで発情したところでやっと欲しかったものが与えられる。その期待と興奮で読者は煽られるんです」
「そんなまどろっこしいのはここでは要らねえだろ」
「お分かりいただけませんか。……では、体験していただくしかないようですね」
「……は?お前、まさか」
「取材、出張編ですね」
「何考えてんだっ、人んちだぞ!うあ"っ」
力ずくで地面に仰向けに押し倒されると、そのまま一ノ瀬は馬乗りになった。
両手首を膝で押さえつけられ床に磔にされ、抵抗を許さない。それどころか太い血管の通った手首を膝でぐりぐりと押し潰されて得も言われぬ感覚で身体がゾクゾクと震える。
そのまま一ノ瀬は自身のスラックスのファスナーをずり下ろした。
「んっ……上手です。蜘蛛野先生」
「んぁあっ♡……んぢゅるっ……♡ぷはっ……♡はーっ♡」
男の亀頭を必死にぺろぺろ舐めている、あまりに倒錯的な自分の状況に全身がピクッ♡ピクッ♡と跳ねる。
「ちんぽ熱いぃ"っ♡♡……んぅっ♡はぅっ♡ぅちゅ"♡……っ♡…ぅ♡♡」
チロチロ舌で舐める度に鈴口からどぷっ♡と体液が溢れ出し、口の中にとろとろと流れ込んでくるのを懸命に飲み下そうとする。
飲み込まないと先走りが喉にたまって窒息してしまうため、舌に先走りを溜めては喉の奥に流し込むしかない。
ーー俺……先走り汁、飲まされてる……♡♡
喉から鼻腔の中まで、雄の、一ノ瀬の匂いで一杯になって…頭がおかしくなりそうだ♡♡♡
顔を真っ赤にして、子どものように涙を流してひたすら亀頭に舌を這わせる。
荒い吐息、もじもじと揺れる脚、びくんびくん痙攣するちんぽ、屈辱と息苦しさに涙目、あまりの熱気に眼鏡が曇る。
「舐めてるだけっ♡なのに……♡♡俺っ♡興奮して……!♡♡♡」
「しっかり覚えてくださいね、私の味」
ーー舌…感じる……きもひいいっ…♡♡
時折精液だかカウパーだかつかない白濁が鈴口からびゅっ♡びゅっ♡と吹き出して、蜘蛛野の顔を汚した。鈴口に舌を差し込んでいると、体液があらぬ方向に飛び散って顔中が男の白濁まみれになってしまう。
「はぁっ♡……顔に……っ…かけ……?♡♡」
ぽんやりとした顔でうわ言のように呟いた蜘蛛野の姿が扇情的で、征服感が満たされた一ノ瀬ははーっと熱い吐息を漏らした。
「蜘蛛野先生、お忘れじゃないですよね。……満川さんが見ていること」
「ひっ!♡……ぁ……ぁあ"…ちが……これはっ!♡♡」
震えながら顔を横に向けると、満川は動揺し驚きながらもその股間は痛みを覚えるほどズボンを押し上げていた。
じっとりとした視線で凝視、目を逸らせない。ペニスが頬に乗ったまま顔をぐちゃぐちゃに汚す蜘蛛野を視線で犯す。
一ノ瀬は荒いため息を吐き、額の汗を拭って言った。
「満川先生……これは取材です。先生の作品を極上の逸品に仕上げるために、先生自ら体験していただいています。満川先生の資料にも…なりますよね?」
一ノ瀬は蜘蛛野の頬を掴んで顔を自身のペニスに戻した。形の良く大きさも申し分ない一ノ瀬のちんぽから目が離せない。
「はーっ♡……はっ…♡……はぁあ"っ♡」
「先生、まだですよ。私がイくまで、ちゃんと舐めてください」
きゅっと結んだ唇に亀頭の先をぎゅうぎゅう押し付けると、口の回りが我慢汁でぐちょぐちょに濡れる。
苦しくなってぷはあっと口を開けると、我慢ができなくなって再び舌を伸ばしてしまう。
一ノ瀬の匂いで頭が一杯になり、興奮で身体がゾクゾクと震える。性感帯に触られている訳でもないのに、下っ腹がじくじく疼いて絶頂する寸前まで身体は追い詰められていた。
ーー早くっイかせないと……っ♡♡俺が先にイってしまう"っ~~ーーーっ!♡♡♡
舌の筋肉が痛くなってくるほど激しい舌使いで一心不乱に舐め続ける。まるでちんぽ大好きの色狂いのように拙くも懸命に奉仕する。
「いちのひぇっ♡もう俺らめ……♡舐めてるだけなのにっ♡……イ"グぅ♡♡」
ーー早く"イって"ぐれ"え……♡♡じゃないと俺"っ♡♡このまま"っ♡早く早くっ♡♡ちんぽ射精しろ"っ♡ちんぽイけっ"♡…んほお"お"っ♡
内股をしきりにもじっ♡もじっ♡と擦り合わせ、追い詰められる絶頂感に耐えながらも舌の動きは止めることはない。
「精神的に昂らされる感覚がわかりましたか?文字で表現できそうです?……脚開いて、ガニ股開脚してください」
無意識に精神的服従をしているのか、蜘蛛野は恐る恐る脚を開いていく。ズボンを痛々しいほど押し上げテントを張り、その先端は体液で大きなしみを作っていた。
「ほら、目を瞑らないで。寄り目にして上を向いてチン媚び顔作ってください」
「ち、チン……媚……び…?♡♡あひっ♡♡あへぇ"…んお"お"っ♡♡♡」
眼鏡の奥の冷ややかな目は真っ赤に潤んで、命令通りに寄り目を作った。瞳には♡が浮かびそうなほど物欲しげに揺れる。普段プライドの高さを滲ませている表情は跡形もなく崩れ去る。一ノ瀬を喜ばせるための淫乱で下品な顔をすると、全身がぶわぁっ♡と熱を帯び変態的な興奮に頭が支配される。
ーー情けなくてぇ"っ♡こんな惨めなのに"……それが気持ちいい"っなんて……!♡♡♡
理解してしまったらもうだめだった。ゾクゾクゾクゾクゥっ!♡♡♡と腰から背筋を通って脳みそまで痺れるような快感が駆け巡り、目の前にチカチカと星が飛ぶ。あまりにエグい絶頂を予感して思わず絶叫をあげた。
「あ"ぁっ♡あ"っ♡だめっ♡だめえっ♡イ"くぅうう"ーーっぅう"ッ!?♡♡♡」
「あははっ、ちんぽ欲しくてアクメきめるんですかっ?先生……っ!」
「んほおお"ォ"♡一ノ瀬のちんぽ舐めて俺イク"うぅ"う"っーーーッ~~~!?♡♡♡」
むっちりと肉の乗った全身がびくんっ♡びくんっ♡とのたうち回って、無様なペニス奉仕アクメを遂げた。ぴりぴりと舌が痙攣を起こすほど感じている。その恥態に当てられて、一ノ瀬もわずかに呻きを漏らしながら吐精した。びゅっ♡びゅるっ♡と重い白濁が蜘蛛野の顔中に飛び散ってどろり♡と頬を垂れる。
「ん"ほお"♡…ぉ"っ♡……精子"っ……あづい"ぃ"っ♡♡♡」
「はー……はー………」
ガニ股のままガクガクと不規則に痙攣、無様なアへ顔を晒したまま、舌はだらりと唇の端から溢れ落ちる。どろりと塊の精液が眼鏡のレンズに飛び、扇情的に汚している。その眼鏡の奥、白目を向いたまま胸を上下させ必死に乱れた呼吸を繰り返した。
「……先生、次は……後ろの穴に……欲しくなりませんか?」
「けほっ…♡あ"……?♡」
「前立腺……このペニスでゴリゴリされたら……気持ちいいですよ♡」
「……はっ……♡はあっ♡……俺は…男だ、から…突っ込まれても……感じねえ……♡♡」
「……ふっ♡……私のちんぽ舐めてイった癖に」
一ノ瀬が笑うと蜘蛛野はぐったりと脱力してそれ以上言葉を返すことはなかった。一ノ瀬も荒くなった呼吸を必死に整えながら、スラックスのファスナーを上げた。ふと横を見て「あ、」と声を漏らす。
「満川先生。……この事はご内密に」
「……っ!ちょっとトイレっ!!」
見るだけの生殺しを食らった満川は股間を押さえながら走って部屋を出ていった。
「回復したら戻るように伝えてください」
そう満川に言い残し、一ノ瀬は部屋を後にした。それからベッドに寝かせられた蜘蛛野が目を覚ましたのは3時間後だった。
「蜘蛛野先生。あなた、一ノ瀬さんとどういう関係なんですか」
「……知るか」
「僕が言うのも何ですが、あまり健全では…無さそうですね……」
「……エロ漫画家が健全を語るな」
「俺は健全な方ですよ……先生、ああいうの絶対許せなさそうだから、大丈夫かなと思って」
「大丈夫な訳あるか」
「ですよねー」
蜘蛛野は思案顔である。一ノ瀬との関係を自身もどう説明すれば良いのかわからないようだ。
心配しようがどうにもならないか、と満川は思い直す。あまりにも二人の世界過ぎて、自分がお節介を焼くことでもない。
満川はコーヒーを2カップ入れてきて、ベッド脇のテーブルに置いて言う。
「……今まで考えたこともなかったんですけど、蜘蛛野先生って妙な色気があるんですね」
言い終わるか終わらないかで蜘蛛野がバコンと満川の頭を叩いた。
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