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第1章 転がり落ちてきた玉座への道と、繰り上がり王太子の嫁取り事情

1-16.男の自慰観賞は特殊性癖ですと言い張りたい

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【BL】主人公×ツンデレ健気尽くし系幼馴染【前戯、主人公の自慰手伝い】
 * * *

 敢えて言おう、人のオナニーショーが好きなのは変態だけだ。俺? 俺は好きな子に限り好きなマイルド変態です、性癖じゃないからね! というか、男なんて息子を扱いたところで大して喘ぐでもないし、楽しくないだろうに。……まあ、ケニーとか婚約者がやっているのを見るなら興奮する、間違いなく興奮する。しちゃうから頼まれても拒否しづらいというか……。拒否したら、俺から見せてって頼めなくなるじゃん? かといって、そんな心構えなく見せるほど、羞恥心は捨ててない訳でして。いや、王族に産まれて色々と経験したから、羞恥心なんて持ってていいことないな、って悟ったことはあった。が、それは今もそう悟るべきなんだろうか……。

 俺の逡巡をよそに、どんどんケニーが萎びていく。まあ、黙りこくって返事しなきゃ、拒否されたと思って傷付くよな。返事しない俺が悪い、が。そもそも、答えにくい質問であることも認識してくれ……。


「……交換条件次第では、ケニーの前でしてもいい」
「何をすればいい?」
「……ケニーの手を、貸してくれるなら」


 流石にしょんぼりしているケニーが見てられなくて、交換条件を出した。そして、好きな子の手を借りれるなら、まあケニーの前でする理由にもなるし。それだけで息子が元気になるだろうし、まあいいか、って。

 ケニーが目を輝かせたのを見て、諦めて身を起こした。昨日の今日だけど、サイドテーブルにはちゃんと端切れが用意されていた。……今朝の騒動を思い出して、ちょっと萎えた。すると約束したから、このまま寝る訳にもいかんけどな!
 起き上がろうと藻掻いているケニーを抱き起してやり、あぐらをかいて座った俺の上に向かい合わせにケニーを乗せる。これなら、俺が支えてやればケニーの願いは叶うだろ。ついでに、ケニーのエロい格好が堪能できる。利き腕でない左腕をケニーの背に回し、右手はケニーの頬に添えてバードキスを送る。ちょっと驚いているみたいだけど、そもそも雰囲気なく義務的に触ってもらうのは、ちょっともったいない。ちゅっ、ちゅっとゆっくり頬に額にとキスしていきながら、ケニーの左手を掴んで俺の息子へ導いてやる。……誰とは言わないが、ケニーは左手が恋人派らしい。

 俺はと言えば、普通の長袖長ズボンのシルクパジャマを着ている訳で、柔らかいズボンを押し上げて自己主張しているそれはなかなかに気恥ずかしい。そっと触られるのが、もどかしいくらいではあるが。


「……なぁ。レーメ様って、……デカいの?」
「いや、知るか。俺の前でおっ勃てて脱いだら、近衛兵に連行されるだろ。そんな奴の前に比較対象が現れる訳ない」
「それもそうか、……レーメ様がもっと大きくなるなら、張り型もっと大きいのにしないとダメかも?」
「……聞かなかったことにしてやる。気が済んだなら、もう終わりでいいぞ」


 終わってくれたらいいな、って思いながら言ってみる。が、嫌だと言わんばかりにゆるく首を振って、俺のそれを本格的に扱き始めた。それは仕方ないとして、何故に服の上越しなのだろうか。ケニーの顔をのぞき込むと、ちょっと困っているように見えなくもない。はぁ、と溜息をはいて、ケニーの手を離させて抱き寄せる。すごくびくついている気配がある気もするがそれよりも、とちょっと腰を浮かしてズボンと下着を軽く脱ぐ。半ケツ状態で、息子さんをこんにちはさせてから、ケニーの手を戻した。普通に恥ずかしい、とケニーの肩に顔を埋めた。
 ケニーはぷるぷるしていたが、抜くのを手伝うという言葉に嘘はないようだ。笑われた、と内心不満たらたらだったが、次第にそんなこと言ってられなくなった。当たり前だが、ケニーも男だから同じモノを持っている。俺よりも自由に自慰できただろうし、何かよく分からないけどめっちゃ上手。というか、他人に息子を触られるって前世含めて初めてな訳だが、すごく興奮するし気持ちいい。何より、次はどうくるか分からない感じが逆にクる。ただでさえ頭をもたげていた息子は、さっさと固くなってさっきぽから涎を垂らしている状態だ。めっちゃ恥ずかしいし、気持ち良すぎてさっきとは別の意味でケニーの方から顔があげられない。

 俺のモノのさきっぽをぐりぐりしながら、からかいを含んだケニーの声は楽しそうだ。


「なぁ、レーメ様かわいい。ちんぽ、めっちゃ喜んでるじゃん」
「……お前が触ってるか、らだろ……っはあ」
「俺、こんなにカウパーでないんだけど。レーメ様、大洪水じゃん。ローション要らず」
「うる、っせ……くっ、楽しそうで何よりだよちきしょうっ」
「楽しいって言うより、……美味しそう?」
「だったら食え、って……待て待て今度でいいから、今日は寝るから! な? 大人しくしろって」


 俺の膝から降りようとしたケニーを押しとどめる。フェラされたらすぐ暴発する自信がある、やめて欲しい。流石に情けなくて恥ずかしくて倒れる。早く終わらせたくて、俺のモノを握っているケニーの手ごと掴んで雑に上下に動かす。やっぱり好きな子の手を使って扱くって、興奮する。すぐ限界がきそうだったので用意してあった端切れを当てていると、何か言いたげなケニーがこっちを向いていた。バードキスを送ると、口を薄く開いているのですぐ舌を入れて絡める。ディープキスしながら扱くのは、今日初めて好きな子とキスしたり、エロいことを――初級編レベルであろう大したことしてないけど、したりして、何ていうか童貞の俺の息子はあっさり弾けた。
 ちゅう、とわざとらしく音を立てて、口を解放してやる。お互いにはあはあ、と息が荒い。まあ、今日はこれで終わりにしよう。初心者の14歳の中坊には過ぎたレベルだ、……そういうことにしてくれ。

 今までずっとケニーの背に回していた腕で、もう一度ケニーを抱き寄せる。ちょっと身をこわばらせているようだから、額にキスしてやってベッドに横たえさせた。白濁液を受け止めたばっちぃ端切れは、丸めてサイドテーブルのいつものちょっぴり隠しているつもりの場所に置く。まあ、ケニーが片づけの指示をするだろうから、隠しても意味ないのだが。
 ついでに、新しい端切れを手に取って、本来のみ水である水差しからちょっぴり端切れに水を垂らし、濡れ布巾替わりにしてケニーの手を拭いてやる。自分の息子も雑に拭いて下着とズボンを直して、これでお終い。

 ケニーにかけ布団をかけてやりながら、自分も隣に潜り込む。なんというか、濃かった。これで目を白黒させてて、俺は最後までセックスできるんだろうか……。


「……レーメ様、ありがと」
「どういたしまして。普段世話を焼かれる俺が世話をするなんて、妻の特権だ。有り難がるがいい」
「そりゃ光栄だな、……側妃の件、受けてよかった」
「それだけで満足されちゃあ困る。俺はケニーともっと幸せを感じたい」


 お互いに笑い合って、小さい頃みたいにくっついて眠りに落ちた。
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