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第1章 転がり落ちてきた玉座への道と、繰り上がり王太子の嫁取り事情
パウリーネ01.わたくしなりの『愛に生きる』ということ
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愛しい人からの恋文。周りからはご機嫌伺いだの業務連絡みたいだの言われるが、レーメ様は不器用なだけでわたくしを愛してくださっているもの。それに、レーメ様の立場なら代筆だって問題ないのにきちんと直筆で文をくださる。
だからこのパウリーネ、レーメ様の愛を疑ったことはないのだ。
半年後から学園に通うことになるから、今ほどの頻度では手紙は書けないかもしれないけど、きちんと書くよって仰ってくださっている。
2つの年齢差が恨めしいことこの上ない。レーメ様と学園でしたいことが沢山あるのに、学園の在籍期間が1年しか被らないなど困るのだ。厳選せねば1年など恐ろしい勢いで終わってしまう。
なんせリンドフォーシュの嫡子だから、他の婚約者ともきちんと交流していかねばならぬのだ。レーメ様だけを優先したら、嫡子の立場を失う。そうしたら、レーメ様を他の嫡子の立場を狙ってるものに譲ることになってしまう。それだけは耐えられないのだから、リンドフォーシュの嫡子として自覚を持った上で、レーメ様にもっと好きになっていただかなければ。
思考が逸れた、と恋文を開いて愕然とした。
「ノーラ、困ったことが起きたわ」
「第二王子殿下の業務連絡に、何か不愉快なことが書かれておりましたか?」
「そうなの、レーメ様からの恋文だと思ったら業務連絡だったの」
「……あんなに頑なに恋文だと言い張ったのは、お嬢様ではございませんか。何ゆえ、業務連絡と?」
「婚約解消の可能性が出てきてしまった、という謝罪文だわ。たぶん、認めたくないけど、この文章をどうとっても婚約解消とあるの」
「……それは業務連絡ではなく、お嬢様の言うように謝罪文では?」
何度、読み返しても婚約解消を匂わす文章だ。自分が何をやっただろうか、しかしレーメ様とはよい関係を築いていたはず、一体何が……。
思考が堂々巡りになったところで、ふと最近の話題について思い出した。そして、リンドフォーシュの嫡子として色々と思考を巡らせて見えてくることもある。今まで、興味がなく放っておいたが、よくよく考えればレーメ様に影響を及ぼす可能性は多分にあったではないか。ぬかった、と歯噛みして当主である父に会えるよう都合伺いをするよう指示を出した。
「ようやっと気付いたかい、我が娘よ」
「ぬかったと反省しておりますの。というより、嫡子という地位を得たものがまさか『愛に生きる』という選択をするなぞ想像もしておりませんでした」
「まあ、今回の事例は特殊だけどね。歴史を紐解けば、神子様という存在は大なり小なり影響を及ぼしているのは暗黙の了解となっているのだよ。とはいえ、お前はまだ12歳。私だって帰結点が見えなかったのだから、それを予測せよというのは酷だとわかっている。
――その上で問おう。お前は嫡子として、当主である私に何を望む?」
流石は我が父である。これは、試練だ。ここで返答を間違えれば、わたくしの望みが叶うことは未来永劫なくなってしまう。しかし、父への面会が叶うまでにきちんと考えてきたのだ。だから、わたくしは堂々と言い放った。
「お父様。わたくし、正当な『愛に生きる』を目指したいと思っておりますの」
「おや、我が娘まで『愛に生き』たいのかい?」
「もちろん、婚約者達にはきちんとヒアリングした上でお別れしますわ。そして、当家のリモの再選定をお父様にお願いしたく思います」
「お前のその望みを叶えて、リンドフォーシュは何を得られるのかい?」
「話は聞こえてきておりませんが、頂いたお手紙から拝察するにレーメ様がリモとなられるのでしょう。ですので、わたくしは十妃に潜り込み、王家とリンドフォーシュの縁を繋げるよう致しますわ。それが叶わなければ、レーメ様をも諦めてルツォに堕ちた者らしくお父様のご指示通りのハーレム入りを致しましょう」
お父様はわたくしの言葉に驚いた様子はない。であれば、予想の範囲内である。あとは、レーメ様にも褒めて頂けるこの容姿と頭を差し出す、と言えば勝算があった。大貴族リンドフォーシュ公爵家の元嫡子、というのは売り出し方を間違わなければ高く売れる。それが、わたくしのここまで育ててもらった価値である。恩もあるし、レーメ様に受け入れて頂く自信はある。あとは、この交渉を成立させればいいのだ。
お父様は、逡巡するようにどこか遠くを見てから、ゆっくりとわたくしと目を合わせた。
「リモとして生きてきたお前が、ルツォとして生きていけるかい?」
「お父様は面白いことを仰る。レーメ様は、リモにも成れるほどのお方。であるにも関わらず、わたくしのハーレム入りすると決めてくださったのは、例えどこぞの誰かの思惑に沿った出会いだとしても、わたくしとレーメ様の間に愛が生まれたからですわ。であれば、レーメ様を愛しているわたくしが同じように覚悟するのは当たり前でございましょう」
「結果論だが、お前の方が我慢する期間は長くなるよ?」
「わたくしには、レーメ様がルツォらしい生き方をすると覚悟を決めてわたくしを愛してくださったという事実がありますもの。その事実をよすがに出来るだけ、わたくしの方が有利なほどでしてよ。それにリモらしい性質を持ちながら国王陛下へ嫁がれた、王妃陛下のような生き方を目指すのも悪くありませぬ」
お父様はふむ、と呟いたまま黙ってしまった。娘として可愛がっていただいているけど、嫡子としてはかなり厳しく見られている。さて、12歳の小娘にしては自分の人生をかけた大一番なのだが、どうであろうか。
どのくらい経ったかわからないが、ゆっくりと頷くとお父様は、いつもの仕方ないなぁと困ったような優しい笑みを向けてくださった。
「……仕方あるまい。そこまで覚悟しているなら、父としては許可を出さずにはいられないな。ただし、お前のその計画は乳姉妹までしか話してはならぬよ。きょうだいや親族、もちろん婚約者達以外の家にもダメだ。時期を見るゆえ、それまでは嫡子として役目を果たしなさい」
「ご期待に沿えるよう精進いたしますわ」
どうやらお父様を説得できたようだ。ということは、わたくしは賭けに勝った。
あとはレーメ様に受け入れて頂くだけである。待っててくださいませ、レーメ様! パウリーネが今、参りますわ!
だからこのパウリーネ、レーメ様の愛を疑ったことはないのだ。
半年後から学園に通うことになるから、今ほどの頻度では手紙は書けないかもしれないけど、きちんと書くよって仰ってくださっている。
2つの年齢差が恨めしいことこの上ない。レーメ様と学園でしたいことが沢山あるのに、学園の在籍期間が1年しか被らないなど困るのだ。厳選せねば1年など恐ろしい勢いで終わってしまう。
なんせリンドフォーシュの嫡子だから、他の婚約者ともきちんと交流していかねばならぬのだ。レーメ様だけを優先したら、嫡子の立場を失う。そうしたら、レーメ様を他の嫡子の立場を狙ってるものに譲ることになってしまう。それだけは耐えられないのだから、リンドフォーシュの嫡子として自覚を持った上で、レーメ様にもっと好きになっていただかなければ。
思考が逸れた、と恋文を開いて愕然とした。
「ノーラ、困ったことが起きたわ」
「第二王子殿下の業務連絡に、何か不愉快なことが書かれておりましたか?」
「そうなの、レーメ様からの恋文だと思ったら業務連絡だったの」
「……あんなに頑なに恋文だと言い張ったのは、お嬢様ではございませんか。何ゆえ、業務連絡と?」
「婚約解消の可能性が出てきてしまった、という謝罪文だわ。たぶん、認めたくないけど、この文章をどうとっても婚約解消とあるの」
「……それは業務連絡ではなく、お嬢様の言うように謝罪文では?」
何度、読み返しても婚約解消を匂わす文章だ。自分が何をやっただろうか、しかしレーメ様とはよい関係を築いていたはず、一体何が……。
思考が堂々巡りになったところで、ふと最近の話題について思い出した。そして、リンドフォーシュの嫡子として色々と思考を巡らせて見えてくることもある。今まで、興味がなく放っておいたが、よくよく考えればレーメ様に影響を及ぼす可能性は多分にあったではないか。ぬかった、と歯噛みして当主である父に会えるよう都合伺いをするよう指示を出した。
「ようやっと気付いたかい、我が娘よ」
「ぬかったと反省しておりますの。というより、嫡子という地位を得たものがまさか『愛に生きる』という選択をするなぞ想像もしておりませんでした」
「まあ、今回の事例は特殊だけどね。歴史を紐解けば、神子様という存在は大なり小なり影響を及ぼしているのは暗黙の了解となっているのだよ。とはいえ、お前はまだ12歳。私だって帰結点が見えなかったのだから、それを予測せよというのは酷だとわかっている。
――その上で問おう。お前は嫡子として、当主である私に何を望む?」
流石は我が父である。これは、試練だ。ここで返答を間違えれば、わたくしの望みが叶うことは未来永劫なくなってしまう。しかし、父への面会が叶うまでにきちんと考えてきたのだ。だから、わたくしは堂々と言い放った。
「お父様。わたくし、正当な『愛に生きる』を目指したいと思っておりますの」
「おや、我が娘まで『愛に生き』たいのかい?」
「もちろん、婚約者達にはきちんとヒアリングした上でお別れしますわ。そして、当家のリモの再選定をお父様にお願いしたく思います」
「お前のその望みを叶えて、リンドフォーシュは何を得られるのかい?」
「話は聞こえてきておりませんが、頂いたお手紙から拝察するにレーメ様がリモとなられるのでしょう。ですので、わたくしは十妃に潜り込み、王家とリンドフォーシュの縁を繋げるよう致しますわ。それが叶わなければ、レーメ様をも諦めてルツォに堕ちた者らしくお父様のご指示通りのハーレム入りを致しましょう」
お父様はわたくしの言葉に驚いた様子はない。であれば、予想の範囲内である。あとは、レーメ様にも褒めて頂けるこの容姿と頭を差し出す、と言えば勝算があった。大貴族リンドフォーシュ公爵家の元嫡子、というのは売り出し方を間違わなければ高く売れる。それが、わたくしのここまで育ててもらった価値である。恩もあるし、レーメ様に受け入れて頂く自信はある。あとは、この交渉を成立させればいいのだ。
お父様は、逡巡するようにどこか遠くを見てから、ゆっくりとわたくしと目を合わせた。
「リモとして生きてきたお前が、ルツォとして生きていけるかい?」
「お父様は面白いことを仰る。レーメ様は、リモにも成れるほどのお方。であるにも関わらず、わたくしのハーレム入りすると決めてくださったのは、例えどこぞの誰かの思惑に沿った出会いだとしても、わたくしとレーメ様の間に愛が生まれたからですわ。であれば、レーメ様を愛しているわたくしが同じように覚悟するのは当たり前でございましょう」
「結果論だが、お前の方が我慢する期間は長くなるよ?」
「わたくしには、レーメ様がルツォらしい生き方をすると覚悟を決めてわたくしを愛してくださったという事実がありますもの。その事実をよすがに出来るだけ、わたくしの方が有利なほどでしてよ。それにリモらしい性質を持ちながら国王陛下へ嫁がれた、王妃陛下のような生き方を目指すのも悪くありませぬ」
お父様はふむ、と呟いたまま黙ってしまった。娘として可愛がっていただいているけど、嫡子としてはかなり厳しく見られている。さて、12歳の小娘にしては自分の人生をかけた大一番なのだが、どうであろうか。
どのくらい経ったかわからないが、ゆっくりと頷くとお父様は、いつもの仕方ないなぁと困ったような優しい笑みを向けてくださった。
「……仕方あるまい。そこまで覚悟しているなら、父としては許可を出さずにはいられないな。ただし、お前のその計画は乳姉妹までしか話してはならぬよ。きょうだいや親族、もちろん婚約者達以外の家にもダメだ。時期を見るゆえ、それまでは嫡子として役目を果たしなさい」
「ご期待に沿えるよう精進いたしますわ」
どうやらお父様を説得できたようだ。ということは、わたくしは賭けに勝った。
あとはレーメ様に受け入れて頂くだけである。待っててくださいませ、レーメ様! パウリーネが今、参りますわ!
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