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第5章<恋敵オリヴィア様>
8、毅然
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「どっ、どうして⋯⋯、シャーロットが⋯⋯」
「騒ぐなって、言っただろう。また痛い目に遭いたいのか?」
ゲリーが鋭い眼光で私を睨む。
私は、恐怖で体が震えだし、激しく狼狽した。
しかし、シャーロットは毅然と立ち、恐怖を感じていないようだった。
私をリーフセラーに案内したメイドは、静かに戸を閉め、私の体を押し、数歩前に歩かさせる。
メイドは冷たい表情をし、私の真後ろに立った。
どうやら、このメイドはゲリーの仲間だったらしい。
「あんまり、そのお嬢さんの体に触るなよ。腕輪が反応したら大変だ」
ゲリーがメイドに注意をする。
「さてと、時間もないし始めるか」
伊達男がニタリと薄気味悪く笑い、シャーロットの肩を押し、ひざまずかせる。
シャーロットは、それでも平然としており、無表情だった。
「なっ、何をするの?」
「あぁ、今からシャーロットを絞め殺すのさ」
伊達男は軽い調子で答え、ロープを手にする。
「っ、どうして、どうして、オリヴィア様が邪魔なのはシャーロットじゃなく、私でしょ。それなのに、なんで⋯⋯⋯」
「うん? なんで俺達がオリヴィア様の差し金だと知っているんだ?」
「そっ、それは⋯⋯⋯」
私はまた余計なことを口走ってしまったのかもしれない。
第二王子と、セイフィード様は一体全体、何してるんだろう。
早く来て!
「まぁ、いい。お前もどうせ死ぬんだから」
「私を殺すのが目的なら、シャーロットは解放して。お願いです⋯⋯⋯」
「お前は、シャーロットを絞殺した罪を被って、死罪になるんだよ。腕輪がお前にある限り、俺達には手出しができそうにないからな」
「そっ、そんな⋯⋯」
「お前達は、第二王子をめぐって、諍い、思い余って、友人を手にかけ殺してしまう、という筋書きだ」
「もしかして、噂を流したのは⋯⋯⋯」
「そうさ、俺達さ」
「おい、いい加減、余計なことは話すな。さっさと仕事しろ」
ゲリーが伊達男に口止めした。
伊達男はシャーロットの首に縄をかける。
「やっ、やめてーーー」
私は、伊達男に駆け寄り、辞めさせようとした。
けれど、その瞬間、リーフセラーの扉が勢いよく開き、その開いた所から強烈な光が差し込む。
その光で、部屋全体が真っ白く埋め尽くされる。
あまりに眩しくて、私は目をギュッと瞑った。
「ギャーっ」
突如、メイドの叫び声がし、ドサリと倒れ込む音がした。
私は目を薄っすら開け、辺りを見回す。
メイドは、私のすぐ近くで倒れこんでおり、意識を失っていた。
目線を上げると、第二王子とセイフィード様が前方に立ち、ゲリーと対峙していた。
ただ、伊達男は、シャーロットを捕えたままだった。
「ちっ、予定が狂ったな⋯⋯⋯」
ゲリーは苛立ちながら言葉を発した。
「セイフィード様、シャーロットが⋯⋯⋯」
「あぁ、わかっている。大丈夫だ、アンナ」
「何が、大丈夫なんだか。この状況、わかっているのか?」
ゲリーはそう言うと、不敵な笑みを浮かべ、剣をシャーロットの喉元に突きつけた。
シャーロットは剣をチラリと見たが、それでも動じていなかった。
「動くなよ、動けばこの女の命はないぞ」
「ちっ⋯⋯⋯相変わらず、卑怯だな」
第二王子は舌打ちをした。
「おい、お嬢さん。この剣で王子と、お前の男を突き刺せ。お前らは知り過ぎているからな、ここで始末してやる」
ゲリーがそう言うと、腰にさしていた短刀を私の前に放り投げた。
「⋯⋯⋯⋯で、できません」
私は、剣を握ったこともないし、人を殺すなんて⋯⋯⋯、絶対に無理。
何より、セイフィード様を突き刺すなんて⋯⋯⋯、無理に決まっている。
「いいのか? できなかったらお前の友人が死ぬだけだぞ」
ゲリーは、シャーロットの首に刃を這わせ、薄っすらと一筋、傷を負わせた。
傷からは赤い血が滴り落ちる。
「シャーロット⋯⋯⋯⋯」
私は、恐怖で目に涙が溢れ、手が震えている。
シャーロットも、セイフィード様も、みんな死んで欲しくない。
どうすれば⋯⋯⋯。
私は、すがるようにセイフィード様を見た。
すると、セイフィード様はシャーロットに向き合い、声を発した。
「シャーロット、いい加減、早くしろっ」
その声に反応してシャーロットは歯を噛み締め、息を吐いた。
瞬時に、シャーロットの体が赤黒く光り始め、シャーロットの周りに漆黒の焔が突如現れる。
その漆黒の焔は風を伴い、爆風となって、ゲリーと伊達男を吹き飛ばした。
その爆風の威力は凄まじく、リーフセラーの半分を吹き飛ばしてしまった。
私やセイフィード様、第二王子はいつのまにかバリアで守られていた。
第二王子は、すかさずシャーロットに近づき、抱き寄せる。
「なぜ、もっと早くに魔法を発動させなかった?」
第二王子が怒りを滲ませながら、シャーロットに訊く。
「⋯⋯⋯⋯リーフセラーが、どうしても勿体無くて、なかなか決断ができませんでしたの」
シャーロットは笑みを薄っすら浮かべている。
「シャーロットのバカーッ、バカバカバカバカー!」
私はシャーロットに暴言を吐きながら駆け寄り、第二王子に抱きしめられているシャーロットにさらに抱きついた。
しかし、すぐにセイフィード様に腕を掴まれ、シャーロットから引き剥がされてしまった。
「まだ、終わっていない」
とセイフィード様が言うと、ゲリーと、顔が半分焼け焦げた伊達男が起き上がり、剣を構えた。
「はは、やってくれたな。まぁ、お前達を倒すのは容易じゃないとわかっていたが⋯⋯油断した」
油断したと言っている割には、ゲリーは、無傷だった。
本当に、しぶとい。
「もう、逃げられない。観念するんだな」
第二王子はそう言うと、シャーロットを後方に下がらせ、剣を出現させ、数歩前に出る。
その時、伊達男が大声を上げ、第二王子に斬りかかった。
「よくも、よくもっ、俺様の顔をーーー」
伊達男は顔を負傷したのが耐えられなく、激昂していた。
だが、伊達男は第二王子の敵ではなく、あっさりと剣を打ち返され、思っ切り蹴り飛ばされた。
それを見て、セイフィード様は呪文を唱える。
『エビーレ・ボーティス・捕え・逃すな』
呪文を唱え終わると同時に、伊達男の周りの地面から蛇が湧き出て、伊達男の体に何重にも巻きつき、縛り上げる。
その蛇はしばらく経つと、縄に変幻していた。
「ちっ、役ただずか⋯⋯⋯」
「ゲリー。次は、お前の番だ」
「残念だが、俺は引かせてもらうぜ」
ゲリーはそう言うと、また懐から、何かを取り出し、地面に叩きつけた。
しかし、煙はあがったが、ゲリーはいなくならず、立ち尽くしていた。
「くそっ、なんでだ」
ゲリーは悪態をつき、こちらを睨んだ。
「残念だったな、同じ手は食わないさ。お前が逃げられないように離宮全体に魔法をかけたのさ」
第二王子が、ニンマリと笑った。
「騒ぐなって、言っただろう。また痛い目に遭いたいのか?」
ゲリーが鋭い眼光で私を睨む。
私は、恐怖で体が震えだし、激しく狼狽した。
しかし、シャーロットは毅然と立ち、恐怖を感じていないようだった。
私をリーフセラーに案内したメイドは、静かに戸を閉め、私の体を押し、数歩前に歩かさせる。
メイドは冷たい表情をし、私の真後ろに立った。
どうやら、このメイドはゲリーの仲間だったらしい。
「あんまり、そのお嬢さんの体に触るなよ。腕輪が反応したら大変だ」
ゲリーがメイドに注意をする。
「さてと、時間もないし始めるか」
伊達男がニタリと薄気味悪く笑い、シャーロットの肩を押し、ひざまずかせる。
シャーロットは、それでも平然としており、無表情だった。
「なっ、何をするの?」
「あぁ、今からシャーロットを絞め殺すのさ」
伊達男は軽い調子で答え、ロープを手にする。
「っ、どうして、どうして、オリヴィア様が邪魔なのはシャーロットじゃなく、私でしょ。それなのに、なんで⋯⋯⋯」
「うん? なんで俺達がオリヴィア様の差し金だと知っているんだ?」
「そっ、それは⋯⋯⋯」
私はまた余計なことを口走ってしまったのかもしれない。
第二王子と、セイフィード様は一体全体、何してるんだろう。
早く来て!
「まぁ、いい。お前もどうせ死ぬんだから」
「私を殺すのが目的なら、シャーロットは解放して。お願いです⋯⋯⋯」
「お前は、シャーロットを絞殺した罪を被って、死罪になるんだよ。腕輪がお前にある限り、俺達には手出しができそうにないからな」
「そっ、そんな⋯⋯」
「お前達は、第二王子をめぐって、諍い、思い余って、友人を手にかけ殺してしまう、という筋書きだ」
「もしかして、噂を流したのは⋯⋯⋯」
「そうさ、俺達さ」
「おい、いい加減、余計なことは話すな。さっさと仕事しろ」
ゲリーが伊達男に口止めした。
伊達男はシャーロットの首に縄をかける。
「やっ、やめてーーー」
私は、伊達男に駆け寄り、辞めさせようとした。
けれど、その瞬間、リーフセラーの扉が勢いよく開き、その開いた所から強烈な光が差し込む。
その光で、部屋全体が真っ白く埋め尽くされる。
あまりに眩しくて、私は目をギュッと瞑った。
「ギャーっ」
突如、メイドの叫び声がし、ドサリと倒れ込む音がした。
私は目を薄っすら開け、辺りを見回す。
メイドは、私のすぐ近くで倒れこんでおり、意識を失っていた。
目線を上げると、第二王子とセイフィード様が前方に立ち、ゲリーと対峙していた。
ただ、伊達男は、シャーロットを捕えたままだった。
「ちっ、予定が狂ったな⋯⋯⋯」
ゲリーは苛立ちながら言葉を発した。
「セイフィード様、シャーロットが⋯⋯⋯」
「あぁ、わかっている。大丈夫だ、アンナ」
「何が、大丈夫なんだか。この状況、わかっているのか?」
ゲリーはそう言うと、不敵な笑みを浮かべ、剣をシャーロットの喉元に突きつけた。
シャーロットは剣をチラリと見たが、それでも動じていなかった。
「動くなよ、動けばこの女の命はないぞ」
「ちっ⋯⋯⋯相変わらず、卑怯だな」
第二王子は舌打ちをした。
「おい、お嬢さん。この剣で王子と、お前の男を突き刺せ。お前らは知り過ぎているからな、ここで始末してやる」
ゲリーがそう言うと、腰にさしていた短刀を私の前に放り投げた。
「⋯⋯⋯⋯で、できません」
私は、剣を握ったこともないし、人を殺すなんて⋯⋯⋯、絶対に無理。
何より、セイフィード様を突き刺すなんて⋯⋯⋯、無理に決まっている。
「いいのか? できなかったらお前の友人が死ぬだけだぞ」
ゲリーは、シャーロットの首に刃を這わせ、薄っすらと一筋、傷を負わせた。
傷からは赤い血が滴り落ちる。
「シャーロット⋯⋯⋯⋯」
私は、恐怖で目に涙が溢れ、手が震えている。
シャーロットも、セイフィード様も、みんな死んで欲しくない。
どうすれば⋯⋯⋯。
私は、すがるようにセイフィード様を見た。
すると、セイフィード様はシャーロットに向き合い、声を発した。
「シャーロット、いい加減、早くしろっ」
その声に反応してシャーロットは歯を噛み締め、息を吐いた。
瞬時に、シャーロットの体が赤黒く光り始め、シャーロットの周りに漆黒の焔が突如現れる。
その漆黒の焔は風を伴い、爆風となって、ゲリーと伊達男を吹き飛ばした。
その爆風の威力は凄まじく、リーフセラーの半分を吹き飛ばしてしまった。
私やセイフィード様、第二王子はいつのまにかバリアで守られていた。
第二王子は、すかさずシャーロットに近づき、抱き寄せる。
「なぜ、もっと早くに魔法を発動させなかった?」
第二王子が怒りを滲ませながら、シャーロットに訊く。
「⋯⋯⋯⋯リーフセラーが、どうしても勿体無くて、なかなか決断ができませんでしたの」
シャーロットは笑みを薄っすら浮かべている。
「シャーロットのバカーッ、バカバカバカバカー!」
私はシャーロットに暴言を吐きながら駆け寄り、第二王子に抱きしめられているシャーロットにさらに抱きついた。
しかし、すぐにセイフィード様に腕を掴まれ、シャーロットから引き剥がされてしまった。
「まだ、終わっていない」
とセイフィード様が言うと、ゲリーと、顔が半分焼け焦げた伊達男が起き上がり、剣を構えた。
「はは、やってくれたな。まぁ、お前達を倒すのは容易じゃないとわかっていたが⋯⋯油断した」
油断したと言っている割には、ゲリーは、無傷だった。
本当に、しぶとい。
「もう、逃げられない。観念するんだな」
第二王子はそう言うと、シャーロットを後方に下がらせ、剣を出現させ、数歩前に出る。
その時、伊達男が大声を上げ、第二王子に斬りかかった。
「よくも、よくもっ、俺様の顔をーーー」
伊達男は顔を負傷したのが耐えられなく、激昂していた。
だが、伊達男は第二王子の敵ではなく、あっさりと剣を打ち返され、思っ切り蹴り飛ばされた。
それを見て、セイフィード様は呪文を唱える。
『エビーレ・ボーティス・捕え・逃すな』
呪文を唱え終わると同時に、伊達男の周りの地面から蛇が湧き出て、伊達男の体に何重にも巻きつき、縛り上げる。
その蛇はしばらく経つと、縄に変幻していた。
「ちっ、役ただずか⋯⋯⋯」
「ゲリー。次は、お前の番だ」
「残念だが、俺は引かせてもらうぜ」
ゲリーはそう言うと、また懐から、何かを取り出し、地面に叩きつけた。
しかし、煙はあがったが、ゲリーはいなくならず、立ち尽くしていた。
「くそっ、なんでだ」
ゲリーは悪態をつき、こちらを睨んだ。
「残念だったな、同じ手は食わないさ。お前が逃げられないように離宮全体に魔法をかけたのさ」
第二王子が、ニンマリと笑った。
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