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それぞれの昔話
インタビューウィズザハルトル
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※これはハルトル宰相が国連加盟のために地球を訪れた際に受けたインタビュー記事の切り抜きです。
実際はもっと長いですが今回は抜粋となります。
-ここからは主にハルトル宰相ご自身の身の上について無理のない範囲内でお伺いできればと思うのですが大丈夫ですか?
ハルトル「大丈夫ですよ。グウズルンもいいよね?」
(後ろにいた秘書らしき白獅子の獣人の方を向く
グウズルン「本当にダメなところは私がストップをかけるので」
-了解しました。では、まず生まれなどお伺いしても?
ハルトル「僕の生まれは東の国で、当時あの一帯は紛争地帯だったんですが、所有者がいない獣人が集まって自活する小規模なコミュニティがいくつかあったんです。僕自身はそこで5~6歳くらいまで育ちました」
-コミュニティでの生活はどんな感じでしたか?
ハルトル「不便も多かったですが自由でしたね、森で食べられるものを探しがてら友達と日暮れまで遊ぶ暮らしでした」
-不便が多い、とのとこでしたが具体的には?
ハルトル「水や食料を得るために定期的に足を運んだり、人間からも隠れて暮らさないとならなかったり、コミュニティの存在が見つかると労働力として捕まえられるリスクがあったので定住が出来ないとか、思い出せる限りでこのくらいですかね」
-そうでしたか。コミュニティを出たのは6歳ごろということでよろしいですか?
ハルトル「コミュニティを出たというか、戦乱でみんなバラバラになってしまってら時に奴隷商人に捕まってしまってそのまま売られてしまった形ですね」
-そうでしたか……。その後はどのような暮らしを?
ハルトル「ある王家の皇太子に買われておりました」
-王家に仕えらことになったという事ですか?
ハルトル「仕えるというよりも飼われる、という感じでしたね。大事にはしてもらえましたけど対等にしてもらえてはいなかったです」
-どのような扱いですか?
ハルトル「衣食住は最高級のものを与えて貰えましたが、それを自分で選ぶことは出来ませんでした。今夜何が食べたいとか、こんな服が着たいとか、言わせて貰えなかったんですね。断る権利もありませんでした。僕という存在は大事にされてましたけどあまり僕自身の意思や考えに興味を持って貰えなかった、という感じでした」
-そうでしたか。王家を離れたきっかけなどはあるのでしょうか?
ハルトル「やはりお告げの影響ですね。金羊の女神様との出会いで、それまで自分の中にあったモヤモヤが腑に落ちた感じでした。もちろん当時の所有者のおかげで良い環境にいる自覚はありましたが、それを捨てても生まれた時に育ったコミュニティのような環境を全てのひとたちのために提供すべきと思ったんです」
-そうして金羊国建国に至るのですね
ハルトル「建国といっても簡単な道のりではありませんでしたよ」
実際はもっと長いですが今回は抜粋となります。
-ここからは主にハルトル宰相ご自身の身の上について無理のない範囲内でお伺いできればと思うのですが大丈夫ですか?
ハルトル「大丈夫ですよ。グウズルンもいいよね?」
(後ろにいた秘書らしき白獅子の獣人の方を向く
グウズルン「本当にダメなところは私がストップをかけるので」
-了解しました。では、まず生まれなどお伺いしても?
ハルトル「僕の生まれは東の国で、当時あの一帯は紛争地帯だったんですが、所有者がいない獣人が集まって自活する小規模なコミュニティがいくつかあったんです。僕自身はそこで5~6歳くらいまで育ちました」
-コミュニティでの生活はどんな感じでしたか?
ハルトル「不便も多かったですが自由でしたね、森で食べられるものを探しがてら友達と日暮れまで遊ぶ暮らしでした」
-不便が多い、とのとこでしたが具体的には?
ハルトル「水や食料を得るために定期的に足を運んだり、人間からも隠れて暮らさないとならなかったり、コミュニティの存在が見つかると労働力として捕まえられるリスクがあったので定住が出来ないとか、思い出せる限りでこのくらいですかね」
-そうでしたか。コミュニティを出たのは6歳ごろということでよろしいですか?
ハルトル「コミュニティを出たというか、戦乱でみんなバラバラになってしまってら時に奴隷商人に捕まってしまってそのまま売られてしまった形ですね」
-そうでしたか……。その後はどのような暮らしを?
ハルトル「ある王家の皇太子に買われておりました」
-王家に仕えらことになったという事ですか?
ハルトル「仕えるというよりも飼われる、という感じでしたね。大事にはしてもらえましたけど対等にしてもらえてはいなかったです」
-どのような扱いですか?
ハルトル「衣食住は最高級のものを与えて貰えましたが、それを自分で選ぶことは出来ませんでした。今夜何が食べたいとか、こんな服が着たいとか、言わせて貰えなかったんですね。断る権利もありませんでした。僕という存在は大事にされてましたけどあまり僕自身の意思や考えに興味を持って貰えなかった、という感じでした」
-そうでしたか。王家を離れたきっかけなどはあるのでしょうか?
ハルトル「やはりお告げの影響ですね。金羊の女神様との出会いで、それまで自分の中にあったモヤモヤが腑に落ちた感じでした。もちろん当時の所有者のおかげで良い環境にいる自覚はありましたが、それを捨てても生まれた時に育ったコミュニティのような環境を全てのひとたちのために提供すべきと思ったんです」
-そうして金羊国建国に至るのですね
ハルトル「建国といっても簡単な道のりではありませんでしたよ」
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