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外伝 - 第六章 炎狐と龍姫
六章五節 - 幸運の贈り物
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「ダメ!」
与羽の手が辰海の手を押さえた。辰海の想像にあるのよりも強い力で引きはがされる。
「辰海が死ぬ必要なんかこれっぽっちもないよ。辰海は何も悪くないもん!」
「与羽……」
辰海を見上げる与羽の顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃだったが、きっと辰海も同じようなものだろう。
「君は常識知らずで、度を越したおせっかいで、本当に腹立たしい。君は僕の非を許し続けてくれるのに、僕は謝罪の一つもできない」
辰海は与羽の手を払い、ゆらりと一歩踏み出した。
「君はやさしくて、お日様みたいで、みんなに愛されていて――」
――そして、僕も君が大好きだ。
「僕は君に嫉妬してばかりいる。それは君が自分の人柄と才能と努力で得たものなのに」
「辰海?」
急に冷静な口調で話しはじめた幼馴染を案じて、与羽の手が再び辰海に触れた。しかし、辰海はそれを強く押し返す。与羽は石垣の前に尻餅をついた。
「僕も、君みたいになりたかった」
真っ直ぐ見つめてくれる青紫の双眸にそう笑いかけた。辰海の背後にはそれ以上地面がない。三メートルほど下に大岩の転がる川原があるだけだ。
「たつ!」
与羽は辰海のただならぬ雰囲気に気付いたのだろう。辰海の記憶にない俊敏さで飛び出してきた。その必死な様子が、少しうれしかった。
背後に身を投げようとした辰海の手を、与羽がつかんだ。しかし、与羽の体重と筋力では、辰海を引き戻せない。二人の体が傾いた瞬間、辰海の心を今まで感じたことがないほど大きな恐怖と後悔が襲った。
「放して!」
叫んだ。
与羽が好きだから? 城主一族を大切にする古狐の本能? 理由は何でも良い。辰海はなんとか与羽を押し返そうとした。
しかし、辰海を助けたいと思う与羽の意志も強い。与羽は自分の体を回転させた。その勢いで、辰海の体と位置を入れ替える。与羽が辰海の腹を鋭く蹴った。
「うぐっ……」
予想外の衝撃に、辰海はそのまま石垣の上に膝をついてしまった。一方の与羽は下へ。
「なれるよ!! 辰海は頑張り屋さんだから!」
与羽の顔はひきつっていた。辰海を安心させるために笑おうとしているのがわかる。しかし、その表情には恐怖もはっきりと見てとれて……。
「与羽!」
手を伸ばそうとしたにも関わらず、恐怖にすくんだ体はほとんど動かない。ただ、ゆっくりと落ちていく与羽を見つめるだけ。同時に、たくさんの与羽との思い出が脳裏を駆け巡った。笑って、怒って、いたずらして、泣いて、そしてまた笑ってくれる少女。永遠にも感じられた一瞬で見たのは、宝物のような幸せな記憶だった。与羽に対する憎しみも嫉妬も消えていた。今はただ与羽を失う恐怖と、その苦痛をごまかそうとするかのように浮かぶ走馬灯だけが辰海の中にあった。
このまま時間が止まって欲しい。辰海がそう祈った瞬間、与羽がわずかに身をよじって――。
ゴッと、嫌な音がした。その瞬間、幸福の記憶は完全に消え失せた。残ったのは恐怖と後悔。
「与羽!」
頭から川原に落ちた与羽に、辰海は階段を飛び越えて駆け寄った。
「……そんなことしたら、足くじく」
どうやら与羽に意識はあるようだ。石垣をなかば落ちるように滑り降りた辰海に、青紫色の瞳を向けている。
上の方で、「ひゅー」と指笛を吹く音が聞こえた。異常に気付いた警備の武官が人を呼んでいるのだ。
「すぐに助けが来るから」
辰海は自分の着物の袖を与羽の額に押し当てた。そこから、多量の血が流れ出ていたから。
「辰海」
「動かないで。頭を打ってるんだから」
「あんたはやさしいなぁ」
そんな言葉に涙があふれた。
「君ほどじゃないよ」
「言い損ねとったけど、私も、ずーっとあんたみたいになれたらなぁって思っとった。賢くて、努力家で、かっこよくて、何でもできる……。私は、誰かに助けてもらわんとなんにもできないから」
「与羽……」
「与羽!」
誰かが駆けてくる。警護の武官だ。辰海が顔をあげるのと、若い男が膝をつくのが同時だった。
「大斗先輩のそんなに必死な顔、初めて見たかも」
与羽は彼の顔を見上げて力なく笑った。
「傷に障る。黙ってて」
大斗の大きな手が、与羽の前髪を慎重にかきあげた。傷口を押さえる辰海の着物が赤く染まっている。
「お前が突き落としたの?」
辰海を見る大斗の目は、今にも切りかかりそうなほど殺気に満ちていた。
「違います」
辰海が答える前に声を発したのは与羽だ。
「私が足を滑らせて。辰海は助けてくれようとしたんです」
大斗の顔には見え透いた嘘をつくなと書いてある。彼は辰海の敵対心を良く知っているのだから。だから、辰海と与羽が屋敷を抜け出したことに気づいて注視していた。何かあったらすぐに駆けつけられるように。
「本当です。先輩」
与羽は否定を繰り返す。
「お前の言い分は?」
しかし、辰海に尋ね直す大斗の厳しい面持ちは変わらない。
「僕は――」
素直に白状するべきだ。自分が突き落としましたと。与羽が落ちたのは辰海のせいなのだから、辰海が突き落としたようなものだ。
「辰海」
しかし、辰海が覚悟を決める前に与羽が話しかけてくる。
「辰海、あんたはだめなんかじゃないし、あんたならなんでもできるって、私信じとる。だから生きて欲しい」
震える与羽の手が辰海の頭に伸びた。弱い力だった。それでも、促されるまま、辰海は頭を下げる。一瞬、唇に柔らかいものが触れた。
「おまじない。私の幸運が、辰海に移りますように。辰海が、幸せになれますように」
小さく笑う与羽の唇は、辰海の涙でぬれていた。自分の身を危険にさらしても、与羽は辰海の幸せを祈り続けてくれる。温かいものが、辰海の心にあふれた。
「与羽……。ごめん」
自然とそんな言葉が漏れた。
「九鬼武官、僕はどんな罰でも受ける覚悟があります」
この一瞬だけかもしれない。それでも、辰海の枯れた心は、彼女の口づけによって確かに満たされたのだ。
与羽の手が辰海の手を押さえた。辰海の想像にあるのよりも強い力で引きはがされる。
「辰海が死ぬ必要なんかこれっぽっちもないよ。辰海は何も悪くないもん!」
「与羽……」
辰海を見上げる与羽の顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃだったが、きっと辰海も同じようなものだろう。
「君は常識知らずで、度を越したおせっかいで、本当に腹立たしい。君は僕の非を許し続けてくれるのに、僕は謝罪の一つもできない」
辰海は与羽の手を払い、ゆらりと一歩踏み出した。
「君はやさしくて、お日様みたいで、みんなに愛されていて――」
――そして、僕も君が大好きだ。
「僕は君に嫉妬してばかりいる。それは君が自分の人柄と才能と努力で得たものなのに」
「辰海?」
急に冷静な口調で話しはじめた幼馴染を案じて、与羽の手が再び辰海に触れた。しかし、辰海はそれを強く押し返す。与羽は石垣の前に尻餅をついた。
「僕も、君みたいになりたかった」
真っ直ぐ見つめてくれる青紫の双眸にそう笑いかけた。辰海の背後にはそれ以上地面がない。三メートルほど下に大岩の転がる川原があるだけだ。
「たつ!」
与羽は辰海のただならぬ雰囲気に気付いたのだろう。辰海の記憶にない俊敏さで飛び出してきた。その必死な様子が、少しうれしかった。
背後に身を投げようとした辰海の手を、与羽がつかんだ。しかし、与羽の体重と筋力では、辰海を引き戻せない。二人の体が傾いた瞬間、辰海の心を今まで感じたことがないほど大きな恐怖と後悔が襲った。
「放して!」
叫んだ。
与羽が好きだから? 城主一族を大切にする古狐の本能? 理由は何でも良い。辰海はなんとか与羽を押し返そうとした。
しかし、辰海を助けたいと思う与羽の意志も強い。与羽は自分の体を回転させた。その勢いで、辰海の体と位置を入れ替える。与羽が辰海の腹を鋭く蹴った。
「うぐっ……」
予想外の衝撃に、辰海はそのまま石垣の上に膝をついてしまった。一方の与羽は下へ。
「なれるよ!! 辰海は頑張り屋さんだから!」
与羽の顔はひきつっていた。辰海を安心させるために笑おうとしているのがわかる。しかし、その表情には恐怖もはっきりと見てとれて……。
「与羽!」
手を伸ばそうとしたにも関わらず、恐怖にすくんだ体はほとんど動かない。ただ、ゆっくりと落ちていく与羽を見つめるだけ。同時に、たくさんの与羽との思い出が脳裏を駆け巡った。笑って、怒って、いたずらして、泣いて、そしてまた笑ってくれる少女。永遠にも感じられた一瞬で見たのは、宝物のような幸せな記憶だった。与羽に対する憎しみも嫉妬も消えていた。今はただ与羽を失う恐怖と、その苦痛をごまかそうとするかのように浮かぶ走馬灯だけが辰海の中にあった。
このまま時間が止まって欲しい。辰海がそう祈った瞬間、与羽がわずかに身をよじって――。
ゴッと、嫌な音がした。その瞬間、幸福の記憶は完全に消え失せた。残ったのは恐怖と後悔。
「与羽!」
頭から川原に落ちた与羽に、辰海は階段を飛び越えて駆け寄った。
「……そんなことしたら、足くじく」
どうやら与羽に意識はあるようだ。石垣をなかば落ちるように滑り降りた辰海に、青紫色の瞳を向けている。
上の方で、「ひゅー」と指笛を吹く音が聞こえた。異常に気付いた警備の武官が人を呼んでいるのだ。
「すぐに助けが来るから」
辰海は自分の着物の袖を与羽の額に押し当てた。そこから、多量の血が流れ出ていたから。
「辰海」
「動かないで。頭を打ってるんだから」
「あんたはやさしいなぁ」
そんな言葉に涙があふれた。
「君ほどじゃないよ」
「言い損ねとったけど、私も、ずーっとあんたみたいになれたらなぁって思っとった。賢くて、努力家で、かっこよくて、何でもできる……。私は、誰かに助けてもらわんとなんにもできないから」
「与羽……」
「与羽!」
誰かが駆けてくる。警護の武官だ。辰海が顔をあげるのと、若い男が膝をつくのが同時だった。
「大斗先輩のそんなに必死な顔、初めて見たかも」
与羽は彼の顔を見上げて力なく笑った。
「傷に障る。黙ってて」
大斗の大きな手が、与羽の前髪を慎重にかきあげた。傷口を押さえる辰海の着物が赤く染まっている。
「お前が突き落としたの?」
辰海を見る大斗の目は、今にも切りかかりそうなほど殺気に満ちていた。
「違います」
辰海が答える前に声を発したのは与羽だ。
「私が足を滑らせて。辰海は助けてくれようとしたんです」
大斗の顔には見え透いた嘘をつくなと書いてある。彼は辰海の敵対心を良く知っているのだから。だから、辰海と与羽が屋敷を抜け出したことに気づいて注視していた。何かあったらすぐに駆けつけられるように。
「本当です。先輩」
与羽は否定を繰り返す。
「お前の言い分は?」
しかし、辰海に尋ね直す大斗の厳しい面持ちは変わらない。
「僕は――」
素直に白状するべきだ。自分が突き落としましたと。与羽が落ちたのは辰海のせいなのだから、辰海が突き落としたようなものだ。
「辰海」
しかし、辰海が覚悟を決める前に与羽が話しかけてくる。
「辰海、あんたはだめなんかじゃないし、あんたならなんでもできるって、私信じとる。だから生きて欲しい」
震える与羽の手が辰海の頭に伸びた。弱い力だった。それでも、促されるまま、辰海は頭を下げる。一瞬、唇に柔らかいものが触れた。
「おまじない。私の幸運が、辰海に移りますように。辰海が、幸せになれますように」
小さく笑う与羽の唇は、辰海の涙でぬれていた。自分の身を危険にさらしても、与羽は辰海の幸せを祈り続けてくれる。温かいものが、辰海の心にあふれた。
「与羽……。ごめん」
自然とそんな言葉が漏れた。
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