30 / 107
第一章
第30話/Strong hold
しおりを挟む「よし……いち、にの、さんで飛ぶからな。いち、にぃ……」
「さん!」
ぶん!俺たちは体を車外に投げ出した。砂利だらけの地面がぐんぐん迫ってくる。
「ぐっ!」
どすんっ!ジャリジャリジャリ……俺たちはゴロゴロ転がると、そのまま小さな茂みに突っ込んだ。
「つてて……」
「ユキ、だいじょうぶ?」
俺の胸の中で、キリーが心配そうに顔を覗き込んだ。
「ああ、葉っぱがいい具合にクッションになってくれたよ。キリーも平気か?」
「うんっ。ありがとね、ユキ」
俺はキリーを抱いていた腕の力を緩めると、纏っていた紅いオーラを解いた。怪力を発しながらも、キリーを押しつぶさなかったわけだ。唐獅子の力もだいぶ制御できるようになってきたな。
俺たちは線路わきに茂っている、小さな雑木林の淵にいた。俺たちの下車が、見つかりづらいだろうと踏んだからだが、それに加えて目的地に近い、という理由もあった。
小雨の降る林を抜けたところで、俺たちは立ち止まった。
「見えたよ。ここが首都、『アストラガリス』。本家のおひざ元ってやつだね」
「ここが……首都」
灰色の空の下、霧雨に包まれた首都は、不気味なシルエットをそびえ立たせていた。背の高いビルが立ち並ぶ、立派な都市だ。
「さ、行こっか。その辺まで行けば、タクシーが捕まえられるはずだよ」
「ああ、わかった」
俺たちは湿った草原をぎゅ、ぎゅ、と踏みしめながら、灰色の町へ向かって歩き出した。
タクシーに揺られること小一時間、俺たちは霧に包まれた、大きな門の前に立っていた。
「すごいな……思いっきり和風の建物じゃないか」
「わふう?」
濡れた前髪を払いながら、はてな、とキリーは首を傾げた。
鳳凰会本家は、広大な敷地に建てられた立派な屋敷だった。都会のビル群の中にぽっかりそれがあるものだから、違和感が凄まじい。
「よくわかんないけど、初代会長がこういう風に造ったんだって」
「えぇ?ますますどういうことなんだ……」
その初代は、日本文化が好きだったのか?けど、この世界に日本は存在しないわけで……?
「ええい、今はなんだっていいさ。キリー、行こう」
「おっけー。こっちだよ」
キリーは大きな門扉を通りすぎ、わきにある勝手口へと歩いていった。そこには黒服の男が一人、傘もささずに仁王立ちしている。
黒服が重苦しい口を開いた。
「……何用でしょうか?」
「メイダロッカ組だよ。本家にお話があって来たんだ」
「……メイダロッカ組?」
男の眉がピクリと動いた。
「申し訳ないですが、お引き取りください。あんたがたを通すわけにはいかない」
「へぇ……わたし、組長なんだけど。その組長が、本家に入れないっていうの?」
「左様で。あんたがたの兄貴、チョウノメ組からのご指示です」
チョウノメ組……すでに根回しはばっちりってことか。
「本家の者がわざわざ、田舎の組の指示を聞いてるの?本家の格も落ちたもんだね」
キリーがわざとらしく挑発すると、男はにわかに顔を強ばらせた。
「悪かったな。俺はその、田舎側の人間なんだよ」
「ああよかった。本家はともかく、礼儀を知らない田舎者に遠慮はいらないね。ほら、そこどいてよ。ジャマ」
「……この小娘!」
男はいよいよ歯を剥き出しにしている。
「チョウノメがわたしたちの上に就くのは、今夜からだ。メイダロッカ組は、まだ言うことを聞く義理はないよ」
「知るか!てめえらみたいな落ちぶれた組が、本家と話できるわけねぇだろ」
「それを決めるのはあなたじゃない、本家だ。通してもらうよ」
「いいや、ダメだ。俺“たち”が、それを許さねぇ」
気が付くと、辺りに何人もの黒服たちが、俺たちを取り囲むように立っていた。
「……これは、どういうつもり?」
「どうもこうもあるかよ。お前らは原因不明の理由で失踪、会長には会えずじまいってわけだ」
黒服たちはボキボキと拳を鳴らせている。
「ま、結局こうなるよね」
「ってことはようやく、俺の出番ってわけだな」
俺はキリーを背に隠すと、黒服たちを睨みつけた。
「キリー。こいつらは本家の人間じゃないから、ボコボコにしても本家に迷惑は掛からないってわけだよな」
「さすがユキ。よくわかってるじゃん」
「なら、遠慮なくやらせてもらおう……いくぞぉ!」
俺が紅い光を纏うと、男たちはさっと身構えた。だがさすがに俺の怪力を知っているのか、考えなしに突っ込んでくることはしない。俺の大振りを誘って、隙を突こうという算段だろうか。
「よく研究してるな。だが……」
この前のケンカで、俺はウィローから、“でたらめな”戦い方を学んでいた。
俺は姿勢を低くすると、陸上競技のスタートのように両手をついた。足の裏に力を込める……今だ!
「おらあ!」
俺は思いっきり地面を蹴ると、体ごと黒服にぶつかっていった。なんてことはない、ただの体当たりだ。だが、全身武器の俺が使えば、それも絶大な威力になる。
「うわあぁぁ!」
男たちは俺の体に弾かれ、高々と吹っ飛ばされた。勢い余って俺もゴロゴロと転がるが、受け身をとってスパンッと立ち上がった。
ぶっ飛んだのは二人。残ったのは六人だ。
俺は再び身構えると、トン、と地面を蹴った。
「うわぁ!」
黒服たちはまた俺が突っ込んでくると思って、慌てて左右に飛び退いた。だが、それが狙いだ。俺はふわりと、男たちの間に着地した。どうにか避けようと姿勢を崩した、連中の背中は隙だらけだ。
「せいやっ!」
俺は手刀で男たちを薙ぎ払った。一人、二人、三人。
「この野郎!」
俺の両側から、男たちが殴りかかってきた。俺はその拳を片腕ずつ受け止める。
「うおおお!」
俺は男たちの腕を掴んだまま、ぐるぐると振り回した。そのまま放り投げると、男たちははるか向こうまで飛んでいった。
「残り一人……!」
「くぅ、くそが!」
最期の一人は、俺に背を向けて走り出した。その先にはキリーがいる。キリーは呆れたように肩をすくめた。
「はぁ。あなたたち、男に勝てないからって、女の子に向かってくるわけ?」
「うるせえ!てめぇを盾にしてやる!」
男はキリーの胸ぐらに掴みかかろうと手を伸ばした。
「あっそ。けど、はいそうですかとはならないよ!」
キリーはさっと身を屈めると、男のみぞおちに肘鉄を食らわせた。男が苦しそうに息を詰まらせる。そのままキリーは男に体当たりした。
「ユキ!しあげちゃって!」
「おう!」
よろけた男に、俺はタックルをぶちかました。男はすっ飛んでいき、植え込みに突っ込んで見えなくなった。
「ふぅ。先にケンカを売ったのはお前たちだ。恨むなよ」
「ユキ、ここにいたら増援が来ちゃうかも。先に進もう」
「わかった。行こう」
俺たちは戸口をくぐって、鳳凰会本家へと足を踏み入れた。
中はやはり純和風の造りになっていて、見事な庭園が広がっている。だが、景色を楽しんでいる暇はなさそうだ。敷地の中にも、黒服の男たちが大勢待ち構えていた。
「手厚い歓迎だね」
「まったくだな。にぎやかすぎるのは好きじゃないんだが」
「けど、そうも言ってられないみたいだよ」
見れば、黒服たちは手に手に、刃物や鈍器を持っている。あれはさすがに、唐獅子でも無事じゃ済まなそうだ。俺は気合を入れなおして、地面を踏みしめた。
「ん……?」
ジャリジャリ。足元には、白い玉砂利が敷き詰められていた。さすが日本風庭園だ。
「……これ、使えるな」
俺はかがんで、砂利を一すくい握りしめた。それを合図にしたかのように、黒服の男たちはいっせいに襲い掛かってきた。
「死ねオラアァァァ!」
「上等だ。これでも喰らえ!」
俺は片手に握った玉砂利を、黒服たちに向かって投げつけた。砂利は恐ろしいスピードで風を切り、まさしく“弾”そのものとなって飛んでいく。
「ぐぁっ」
「うぎゃぁ!」
石つぶてに当たった黒服たちが次々に倒れていく。外れた石は、庭園のあちこちに飛んでいった。庭石を砕き、池の水をはじき飛ばし、庭木の枝を折り……
「こらー!ユキ、庭を壊したら会長に怒られるでしょー!」
「うわっと、すまない!」
俺が平謝りしていると、一人の黒服の目がギラリと光った。そいつは手に持ったドスを大きく引いている。あいつ、キリーに投げる気だ!
また石を……投げるとまずいか。俺は靴を片方脱ぐと、黒服めがけて蹴り飛ばした。
パコン!
「ぐぎゃ」
靴が頭にクリーンヒットした黒服は、奇妙な声を発して倒れた。
「ストライク……かな。よし、あらかた片付いたか?」
「ユキ、まだ来るよ!」
「なに?」
見ると、まだ何人かの黒服たちが、こちらへ走ってくる。
ええい、やってやろうじゃないか。俺は靴を履き直すと、再び拳を握りしめた。
「ユキ、こっちこっち!」
「わかった!おりゃあ!」
「うわあぁぁ……!」
バッシャーン!
俺は抱えていた男を池に放り投げると、キリーのもとへと急いだ。
「ふぅ、きりがない!」
「だね。早く行っちゃおう!」
俺たちは庭を抜け、ついに本館へとたどり着いた。重厚な扉を押し開けると、素早く中へ入り込む。ここが……
「いよいよ、本番だね。ここが鳳凰会本家、わたしたちのトップが居座る場所だよ」
ここが……和風な外見のわりに、中は以外とモダンな装いだ。いや、赤絨毯が敷かれた、大理石の建物をモダンとは言わないか……
「ところでキリー、どこに行けばいいんだ?」
「へ?」
え?キリーはきょとんとしている。が、すぐにぽん、と手を打った。
「ああ!大丈夫だいじょうぶ、新年の挨拶に何度か来てるから。こっちだよ、うん」
スタスタと歩いていくキリー。ほんとに大丈夫かよ……?
俺たちは大きな階段を上り、二階へとのぼる。廊下には荘厳な絵画がかけられ、歩くだけでも気が張りそうだ。
やがてキリーは、一つの扉の前で立ち止まった。
「……ここか」
「うん……ユキ、準備はいい?」
俺は無言でうなずいた。キリーの手が、ドアノブにかかる。そして、勢いよく開いた!
バーン!
「もが、なんだお前ら!?」
そこにいたのは、カップ麺をすするオヤジが一人だけだった。
「こいつがトップ……?」
バターン!
キリーは無言で扉を閉じた。
「……おい、キリー」
「違う。違うんだよユキ」
「いや、だって……」
「……あなたたち、なにしているんですか?」
うわっビックリした。
いつのまにか俺たちの背後には、一人の女性が立っていた。浅葱色の髪に褐色の肌、白いスーツという、ずいぶん派手な格好だ。だがつり目と銀縁のメガネが、知的な印象を感じさせる。
「あんまり遅いので様子を見に来てみたら……メイダロッカ組長。あなた、組長のくせに本家の間取りも覚えてないんですか?」
「えっ。あの、ごめんなさい……」
キリーも困惑しているようだ。だが今、様子を見に来たと言っていたな?
「あの、俺たちを迎えに来てくれたんですか?」
「そうです。あれだけ庭先で大暴れすれば、嫌でも気が付きますよ」
「あっ。す、すみません……」
「いいえ。庭の修繕費については、おいおい話しましょう」
くっ。やはり見逃してくれなかったか……
「さて、ではついてきてください。“三代目”がお待ちです」
「三代目?」
キリーが首を傾げた。
「鳳凰会三代目当主、『トト・カルチョ』会長です。まさか、それくらいは覚えていますよね?」
「あ。あはは、もちろんです……」
キリーは苦笑いを浮かべていた。メガネの女性はそれを知ってか知らずか、くるりと身をひるがえして歩き始めた。俺たちも慌てて後を追う。
道すがら、俺は女性に聞こえないよう、小声でキリーに話しかけた。
「なあ、キリー……」
「なぁに?」
「さっき、三代目当主って言ってたよな。それってつまり……」
「うん。カルチョ会長のことだよね。会長は鳳凰会を束ねるトップ、大ボスだよ。つまりわたしたちが会いたかった、目的の人」
「やっぱりそうか。なら、その会長が待ってるってことは」
「わたしたちが来ること、お見通しだったみたいだね。そう考えると、チョウノメ一家があれだけ自由にできてたのも納得かも。きっと、わたしたちの力を試してたんだよ」
「なるほどな……チッ。いけ好かない話だ」
あの集団を突破で来たら、話くらい聞いてやろう、ってわけだ。
するとその時、メガネの女性がこちらを振り返ったので、俺たちは慌てて口をつぐんだ。
「申し遅れましたが、わたくし、本家付きの秘書を務めております『レス・クラップス』です。もっとも、メイダロッカ組長には、毎年初にはお会いしているんですけどね」
「あはは……」
俺が訝しげにキリーの顔を覗き込むと、キリーは大げさにうんうん、とうなずいた。
廊下の突き当りで、レスは足を止めた。
「つきました、こちらに会長がいらっしゃいます。くれぐれも、失礼のないようにしてくださいね」
レスに念を押され、俺たちはごくりとうなずいた。レスは扉の一つに手を掛けると、かちゃりとゆっくり開いた。
続く
《投稿遅れ申し訳ございません。次回は木曜日投稿予定です》
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
Re:Monster(リモンスター)――怪物転生鬼――
金斬 児狐
ファンタジー
ある日、優秀だけど肝心な所が抜けている主人公は同僚と飲みに行った。酔っぱらった同僚を仕方無く家に運び、自分は飲みたらない酒を買い求めに行ったその帰り道、街灯の下に静かに佇む妹的存在兼ストーカーな少女と出逢い、そして、満月の夜に主人公は殺される事となった。どうしようもないバッド・エンドだ。
しかしこの話はそこから始まりを告げる。殺された主人公がなんと、ゴブリンに転生してしまったのだ。普通ならパニックになる所だろうがしかし切り替えが非常に早い主人公はそれでも生きていく事を決意。そして何故か持ち越してしまった能力と知識を駆使し、弱肉強食な世界で力強く生きていくのであった。
しかし彼はまだ知らない。全てはとある存在によって監視されているという事を……。
◆ ◆ ◆
今回は召喚から転生モノに挑戦。普通とはちょっと違った物語を目指します。主人公の能力は基本チート性能ですが、前作程では無いと思われます。
あと日記帳風? で気楽に書かせてもらうので、説明不足な所も多々あるでしょうが納得して下さい。
不定期更新、更新遅進です。
話数は少ないですが、その割には文量が多いので暇なら読んでやって下さい。
※ダイジェ禁止に伴いなろうでは本編を削除し、外伝を掲載しています。
とあるおっさんのVRMMO活動記
椎名ほわほわ
ファンタジー
VRMMORPGが普及した世界。
念のため申し上げますが戦闘も生産もあります。
戦闘は生々しい表現も含みます。
のんびりする時もあるし、えぐい戦闘もあります。
また一話一話が3000文字ぐらいの日記帳ぐらいの分量であり
一人の冒険者の一日の活動記録を覗く、ぐらいの感覚が
お好みではない場合は読まれないほうがよろしいと思われます。
また、このお話の舞台となっているVRMMOはクリアする事や
無双する事が目的ではなく、冒険し生きていくもう1つの人生が
テーマとなっているVRMMOですので、極端に戦闘続きという
事もございません。
また、転生物やデスゲームなどに変化することもございませんので、そのようなお話がお好みの方は読まれないほうが良いと思われます。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
*****************************
***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。***
*****************************
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる