80 / 150
番外編〈第一部 終了ボーナストラック〉
番外編 ゲンメメイド:ルーチェ ~橙色のマント~
しおりを挟む「勝者、イスキアのバルレッタ!!」
うわぁぁ……ん!!
ユッカ連合公国、イスキア領の海に近い中央公園に特設されたみかん色に彩られた闘技会場の中で、観客の興奮した歓声が響き渡った。
今年のオレンジフェスティバルの開催地は南方イスキア公領。ユッカ国内外からの観光客で普段は閑静な中央公園付近はかつてないほどの賑わいをみせていた。
闘技大会は後半にさしかかり、観客のボルテージはうなぎのぼり。この戦いの次はいよいよ決勝戦だ。
審判の旗がバルレッタと呼ばれた女闘士の方に上がり、バルレッタは得意そうに右手を挙げた。
地元の開催地出身でもある彼女には一際大きな歓声があがる。
バルレッタはまだ若く、大柄な女でよく筋肉が発達したしなやかな身体をした女闘士だ。
その三白眼の鋭い灰色の目を油断なく光らせて、観客を見回すと、この祭の特徴でもある「報酬」を芝居がかった様子で宣言した。
「あたしはコイツの手足を貰うよ!」
わあっと場内がどよめく。
オレンジフェスティバルでは勝者は「報酬」として、対戦相手から命以外のもの……髪の毛、衣装、宝飾品、時には恋人までも……を敗者に要求することが出来た。
何を賭けて戦うか。
ユッカ国内の頂点に立つ女闘士が決まる伝統ある大会が、女達が物欲を丸出しで戦うえげつない大会になりかわってしまっていたが、それゆえの必死さで盛り上りを見せ、「報酬」もこの大会の売り物の一つのようになっていた。
「……」
負けた、まだ小さな少女のようにも見える小柄な娘は闘技場の真ん中でうつ伏せたまま、ピクリとも動かない。
それを見て、バルレッタの薄い唇が酷薄そうにニッとつりあがった。
先程の試合。前半から身軽に飛び回る小柄な娘に、明らかにバルレッタの方が押されていた。
それが突如、娘の動きが止まったところをバルレッタが場外に叩きつけ、呆気なく勝敗が決した。
些か不自然さはあったがそこは地元開催出身者。バルレッタを追及する者はいない。
バルレッタが、負けた娘に近寄った。
会場はシン!と静まり返り、観客は可憐な少女の手足がへし折られるところを、今か今かと固唾をのんで見守った。
「待って下さい」
突如、冷静な声が割り込んだ。
「ルーチェ!」
引き締まった身体つきの若い容姿端麗な女闘士が現れ、観客が我にかえったように沸き返る。
「バルレッタは痺れ薬で動きを封じた。報酬は無効よ」
「何を証拠に!」
バルレッタがルーチェと呼ばれた女に詰め寄る。
「マリン!痺れ薬が使われたと証言できるか?」
審判がうつ伏せている娘を抱き起こした。
「……」
マリンと呼ばれた娘は微かに口をパクパクさせるばかり。声を発することができないようだ。
「証言不能!マリンから毒は確認できない」
審判は淡々と告げた。
「何を言っているの?その子、明らかに痺れてるじゃない!」
ルーチェは審判をキッと睨みつけた。
「たとえ、そうだとしても、勝ちはあたしだよ。チャンピオンさん。油断したその小娘の自業自得さ」
ルーチェの視界にバルレッタがズイっと割り込む。
「毒の使用は禁じ手のはずよ」
二人の女闘士は睨みあった。
「両者、やめよ!今回のバルレッタの報酬は保留だ。決着は次の決勝戦でつけよ」
高座からつまらなさそうに成り行きを見ていた今大会の主催者、イスキア公ラマンドロの言葉が陰々と響く。
この男。長身で浅黒い肌、黒い短髪、そこそこ精悍な見てくれの施政者だが、その細く冷たく光る瞳が見る全員に蛇を想起させるため、蛇公と呼ばれている。
そのラマンドロが無言でその蛇のような眼差しをルーチェとバルレッタに向けた。
ルーチェと不服そうなバルレッタは鶴の一声ならぬ、蛇のひと睨みで黙って頭を下げ、それぞれに与えられた控え室へ戻って決勝に備えた。
半刻後。
前座の芸人たちが、宙返りをしてみたり、ドラムロールから失敗をして客の大喝采を受け、会場が盛り上がったところで、お待ちかねの試合がはじまった。
北方ゲンメ地方から今年も勝ち上がってきた前回チャンピオンのルーチェと、地元イスキアのバルレッタの対戦に会場のボルテージも最高潮だ。
審判の呼び出しに派手なコスチュームで登場した大柄なバルレッタは、見事に盛り上がった胸や谷間を惜しみなく晒し、観客の、とりわけ男たちの下卑た歓声を浴びていた。
ルーチェも小振りながら形のよい胸を軽鎧に押し込み、光沢のあるみかん色のマントを翻し、スカートからすんなりと伸びる手足からこぼれ落ちる清廉な色気を振りまいて、こちらも熱狂的な観客の喝采を浴びる。
「このでしゃばり女!そのすました面を切り刻んでやるわ」
バルレッタは試合会場に飛び降りるなり、ほえたてて悪役ヒールとしては充分に客を煽った。
そして、審判の合図も待たずルーチェに向かって一直線に大剣を振り上げる。
ルーチェはそれを冷静に真っ正面から受け止め、軽く受け流した。
「さっきはよくも邪魔をしてくれたな。クソ女」
バルレッタは剣を振り回しながらしきりと威嚇する。
「うるさいわね……」
ルーチェは体重をかけて打ちかかってくるバルレッタの切っ先を受け流しながら、隙を狙って素早く剣を突きいれる。
「ちっ……」
かすり傷だが、バルレッタの頬から血が滲んだ。
大した傷ではないが、血の色を見てバルレッタは逆上する。
「くらえ!」
吠えながらバルレッタは胸の前で剣を構えてルーチェ目がけて突進する。
ルーチェは長い足から見事な蹴りを繰り出し、バルレッタの大剣をその手から叩き落とした。
剣を振り落とされてもなお、猪のように突進してくるバルレッタを素手で受け止め、ルーチェは軽々とその女猪のようなごつい身体を投げ飛ばす。
実は格闘戦はルーチェの最も得意とするところだった。
無様に地面に転がされたバルレッタは何か叫んだかと思うと、粉状のモノを必死にルーチェの顔面に投げつける。
素早くルーチェはマントを翻し、それで顔面をガードした。
そして、神業のようにバルレッタの背後に回り込むと押さえこみ、その細腕で首を締め上げる。
「折るわよ」
ルーチェの静かな低い声にバルレッタが必死で両手を振り回す。
「参った!!」
「わあぁっ……!」
「ルーチェの勝ちだ!」
凄まじい歓声が嵐のように沸き起こった。
「勝者、ルーチェ!」
軽く、片手をあげて観衆にこたえるルーチェ。
まだ荒い息をしているバルレッタを突き飛ばすと、ルーチェはイスキア公ラマンドロの前に進み出て膝を折った。
「報酬をお願いします。公主様」
「勝者ルーチェ、お前は何を望む」
凍りつくようなラマンドロの声音に臆することなくルーチェは答えた。
「では、私のこのマント、バルレッタに口づけさせて下さい」
「ほう……?」
ラマンドロの片眉が面白そうにあがる。
「何であたしがそんな事しなきゃいけないのさ?」
バルレッタが喚き立てる。
「毒を使ってないというならそれ位できる筈。このマント生地はね、工房都市ベイトの特別製よ。静電気でナノミクロンの単位までどんな細かいものも吸着するわ。もちろん、貴女がさっき私に投げつけたモノもね」
「ひっ……」
ルーチェに橙色のマントを口元に強引に突きつけられ、必死に顔を背けるバルレッタ。
「嫌ならさっきの報酬、放棄すると言いなさい。さぁ、早く!」
「わかったよぉ!あたしの負けだ!!好きにしな」
バルレッタは破れかぶれで叫んだ。
「今年も優勝者はゲンメのルーチェ・サビーナ……!」
夕日でみかん色に染まった闘技場に優勝者を称えるアナウンスが響き渡った。
うわぁぁ……ん!!
ユッカ連合公国、イスキア領の海に近い中央公園に特設されたみかん色に彩られた闘技会場の中で、観客の興奮した歓声が響き渡った。
今年のオレンジフェスティバルの開催地は南方イスキア公領。ユッカ国内外からの観光客で普段は閑静な中央公園付近はかつてないほどの賑わいをみせていた。
闘技大会は後半にさしかかり、観客のボルテージはうなぎのぼり。この戦いの次はいよいよ決勝戦だ。
審判の旗がバルレッタと呼ばれた女闘士の方に上がり、バルレッタは得意そうに右手を挙げた。
地元の開催地出身でもある彼女には一際大きな歓声があがる。
バルレッタはまだ若く、大柄な女でよく筋肉が発達したしなやかな身体をした女闘士だ。
その三白眼の鋭い灰色の目を油断なく光らせて、観客を見回すと、この祭の特徴でもある「報酬」を芝居がかった様子で宣言した。
「あたしはコイツの手足を貰うよ!」
わあっと場内がどよめく。
オレンジフェスティバルでは勝者は「報酬」として、対戦相手から命以外のもの……髪の毛、衣装、宝飾品、時には恋人までも……を敗者に要求することが出来た。
何を賭けて戦うか。
ユッカ国内の頂点に立つ女闘士が決まる伝統ある大会が、女達が物欲を丸出しで戦うえげつない大会になりかわってしまっていたが、それゆえの必死さで盛り上りを見せ、「報酬」もこの大会の売り物の一つのようになっていた。
「……」
負けた、まだ小さな少女のようにも見える小柄な娘は闘技場の真ん中でうつ伏せたまま、ピクリとも動かない。
それを見て、バルレッタの薄い唇が酷薄そうにニッとつりあがった。
先程の試合。前半から身軽に飛び回る小柄な娘に、明らかにバルレッタの方が押されていた。
それが突如、娘の動きが止まったところをバルレッタが場外に叩きつけ、呆気なく勝敗が決した。
些か不自然さはあったがそこは地元開催出身者。バルレッタを追及する者はいない。
バルレッタが、負けた娘に近寄った。
会場はシン!と静まり返り、観客は可憐な少女の手足がへし折られるところを、今か今かと固唾をのんで見守った。
「待って下さい」
突如、冷静な声が割り込んだ。
「ルーチェ!」
引き締まった身体つきの若い容姿端麗な女闘士が現れ、観客が我にかえったように沸き返る。
「バルレッタは痺れ薬で動きを封じた。報酬は無効よ」
「何を証拠に!」
バルレッタがルーチェと呼ばれた女に詰め寄る。
「マリン!痺れ薬が使われたと証言できるか?」
審判がうつ伏せている娘を抱き起こした。
「……」
マリンと呼ばれた娘は微かに口をパクパクさせるばかり。声を発することができないようだ。
「証言不能!マリンから毒は確認できない」
審判は淡々と告げた。
「何を言っているの?その子、明らかに痺れてるじゃない!」
ルーチェは審判をキッと睨みつけた。
「たとえ、そうだとしても、勝ちはあたしだよ。チャンピオンさん。油断したその小娘の自業自得さ」
ルーチェの視界にバルレッタがズイっと割り込む。
「毒の使用は禁じ手のはずよ」
二人の女闘士は睨みあった。
「両者、やめよ!今回のバルレッタの報酬は保留だ。決着は次の決勝戦でつけよ」
高座からつまらなさそうに成り行きを見ていた今大会の主催者、イスキア公ラマンドロの言葉が陰々と響く。
この男。長身で浅黒い肌、黒い短髪、そこそこ精悍な見てくれの施政者だが、その細く冷たく光る瞳が見る全員に蛇を想起させるため、蛇公と呼ばれている。
そのラマンドロが無言でその蛇のような眼差しをルーチェとバルレッタに向けた。
ルーチェと不服そうなバルレッタは鶴の一声ならぬ、蛇のひと睨みで黙って頭を下げ、それぞれに与えられた控え室へ戻って決勝に備えた。
半刻後。
前座の芸人たちが、宙返りをしてみたり、ドラムロールから失敗をして客の大喝采を受け、会場が盛り上がったところで、お待ちかねの試合がはじまった。
北方ゲンメ地方から今年も勝ち上がってきた前回チャンピオンのルーチェと、地元イスキアのバルレッタの対戦に会場のボルテージも最高潮だ。
審判の呼び出しに派手なコスチュームで登場した大柄なバルレッタは、見事に盛り上がった胸や谷間を惜しみなく晒し、観客の、とりわけ男たちの下卑た歓声を浴びていた。
ルーチェも小振りながら形のよい胸を軽鎧に押し込み、光沢のあるみかん色のマントを翻し、スカートからすんなりと伸びる手足からこぼれ落ちる清廉な色気を振りまいて、こちらも熱狂的な観客の喝采を浴びる。
「このでしゃばり女!そのすました面を切り刻んでやるわ」
バルレッタは試合会場に飛び降りるなり、ほえたてて悪役ヒールとしては充分に客を煽った。
そして、審判の合図も待たずルーチェに向かって一直線に大剣を振り上げる。
ルーチェはそれを冷静に真っ正面から受け止め、軽く受け流した。
「さっきはよくも邪魔をしてくれたな。クソ女」
バルレッタは剣を振り回しながらしきりと威嚇する。
「うるさいわね……」
ルーチェは体重をかけて打ちかかってくるバルレッタの切っ先を受け流しながら、隙を狙って素早く剣を突きいれる。
「ちっ……」
かすり傷だが、バルレッタの頬から血が滲んだ。
大した傷ではないが、血の色を見てバルレッタは逆上する。
「くらえ!」
吠えながらバルレッタは胸の前で剣を構えてルーチェ目がけて突進する。
ルーチェは長い足から見事な蹴りを繰り出し、バルレッタの大剣をその手から叩き落とした。
剣を振り落とされてもなお、猪のように突進してくるバルレッタを素手で受け止め、ルーチェは軽々とその女猪のようなごつい身体を投げ飛ばす。
実は格闘戦はルーチェの最も得意とするところだった。
無様に地面に転がされたバルレッタは何か叫んだかと思うと、粉状のモノを必死にルーチェの顔面に投げつける。
素早くルーチェはマントを翻し、それで顔面をガードした。
そして、神業のようにバルレッタの背後に回り込むと押さえこみ、その細腕で首を締め上げる。
「折るわよ」
ルーチェの静かな低い声にバルレッタが必死で両手を振り回す。
「参った!!」
「わあぁっ……!」
「ルーチェの勝ちだ!」
凄まじい歓声が嵐のように沸き起こった。
「勝者、ルーチェ!」
軽く、片手をあげて観衆にこたえるルーチェ。
まだ荒い息をしているバルレッタを突き飛ばすと、ルーチェはイスキア公ラマンドロの前に進み出て膝を折った。
「報酬をお願いします。公主様」
「勝者ルーチェ、お前は何を望む」
凍りつくようなラマンドロの声音に臆することなくルーチェは答えた。
「では、私のこのマント、バルレッタに口づけさせて下さい」
「ほう……?」
ラマンドロの片眉が面白そうにあがる。
「何であたしがそんな事しなきゃいけないのさ?」
バルレッタが喚き立てる。
「毒を使ってないというならそれ位できる筈。このマント生地はね、工房都市ベイトの特別製よ。静電気でナノミクロンの単位までどんな細かいものも吸着するわ。もちろん、貴女がさっき私に投げつけたモノもね」
「ひっ……」
ルーチェに橙色のマントを口元に強引に突きつけられ、必死に顔を背けるバルレッタ。
「嫌ならさっきの報酬、放棄すると言いなさい。さぁ、早く!」
「わかったよぉ!あたしの負けだ!!好きにしな」
バルレッタは破れかぶれで叫んだ。
「今年も優勝者はゲンメのルーチェ・サビーナ……!」
夕日でみかん色に染まった闘技場に優勝者を称えるアナウンスが響き渡った。
0
お気に入りに追加
142
あなたにおすすめの小説
廃妃の再婚
束原ミヤコ
恋愛
伯爵家の令嬢としてうまれたフィアナは、母を亡くしてからというもの
父にも第二夫人にも、そして腹違いの妹にも邪険に扱われていた。
ある日フィアナは、川で倒れている青年を助ける。
それから四年後、フィアナの元に国王から結婚の申し込みがくる。
身分差を気にしながらも断ることができず、フィアナは王妃となった。
あの時助けた青年は、国王になっていたのである。
「君を永遠に愛する」と約束をした国王カトル・エスタニアは
結婚してすぐに辺境にて部族の反乱が起こり、平定戦に向かう。
帰還したカトルは、族長の娘であり『精霊の愛し子』と呼ばれている美しい女性イルサナを連れていた。
カトルはイルサナを寵愛しはじめる。
王城にて居場所を失ったフィアナは、聖騎士ユリシアスに下賜されることになる。
ユリシアスは先の戦いで怪我を負い、顔の半分を包帯で覆っている寡黙な男だった。
引け目を感じながらフィアナはユリシアスと過ごすことになる。
ユリシアスと過ごすうち、フィアナは彼と惹かれ合っていく。
だがユリシアスは何かを隠しているようだ。
それはカトルの抱える、真実だった──。

【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」

「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。
あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。
「君の為の時間は取れない」と。
それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。
そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。
旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。
あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。
そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。
※35〜37話くらいで終わります。

〈完結〉毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。

婚約したら幼馴染から絶縁状が届きました。
黒蜜きな粉
恋愛
婚約が決まった翌日、登校してくると机の上に一通の手紙が置いてあった。
差出人は幼馴染。
手紙には絶縁状と書かれている。
手紙の内容は、婚約することを発表するまで自分に黙っていたから傷ついたというもの。
いや、幼馴染だからって何でもかんでも報告しませんよ。
そもそも幼馴染は親友って、そんなことはないと思うのだけど……?
そのうち機嫌を直すだろうと思っていたら、嫌がらせがはじまってしまった。
しかも、婚約者や周囲の友人たちまで巻き込むから大変。
どうやら私の評判を落として婚約を破談にさせたいらしい。
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。

旦那様、そんなに彼女が大切なら私は邸を出ていきます
おてんば松尾
恋愛
彼女は二十歳という若さで、領主の妻として領地と領民を守ってきた。二年後戦地から夫が戻ると、そこには見知らぬ女性の姿があった。連れ帰った親友の恋人とその子供の面倒を見続ける旦那様に、妻のソフィアはとうとう離婚届を突き付ける。
if 主人公の性格が変わります(元サヤ編になります)
※こちらの作品カクヨムにも掲載します

前世を思い出しました。恥ずかしすぎて、死んでしまいそうです。
棚から現ナマ
恋愛
前世を思い出したフィオナは、今までの自分の所業に、恥ずかしすぎて身もだえてしまう。自分は痛い女だったのだ。いままでの黒歴史から目を背けたい。黒歴史を思い出したくない。黒歴史関係の人々と接触したくない。
これからは、まっとうに地味に生きていきたいの。
それなのに、王子様や公爵令嬢、王子の側近と今まで迷惑をかけてきた人たちが向こうからやって来る。何でぇ?ほっといて下さい。お願いします。恥ずかしすぎて、死んでしまいそうです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる